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Because You’re Young

 学校がある日も休みの日も、一日のうちのどこかで進めていたゲームが遂に終わった。クリアしてしまったのだ。

 まだ終わってほしくはなかった。いつまでもゲームの世界の中にいたかった。でも、全ての要素を解禁してしまえば、それはもうクリアなのだ。

 今の時間は夜の八時。夜の間働いているお母さんからは、この時間にはもうお風呂に入ってなさいよと言われた。でも、僕にそんな力は残されていなかった。ソファに寝転がって、このまま眠ってもいいのかもと思った。でも、一つのゲームが終わってしまったことの悲しさと、全てをやりとげたことの気持ちよさが、まるでバナナジュースと麦茶が胃の中で混ざったようになっていた。とても眠れるはずもなかった。

 僕はベランダに出る。七月の夜の風は生温く、七月の夜の風はこんな感じなんだなと思う。僕は何も知らない、だってまだ十歳だ、何も知らない。

 部屋の中に入ると、テレビの画面にゲームのタイトル画面が映っていた。もう一度、この世界に入っていこうかとも思った。でも、僕はそれをやめて、お風呂の準備を始める。もしかしたら、十年後もこの感情が残っているかもしれないと、そう思った。でも、お母さんが電話で話している男の人に言っていた、愛が冷めたという言葉を思い出すと、きっとそんなことはないのだろうなと思う。施設に入っているおじいちゃんも、もう僕のことを覚えていなかった。

 それからお風呂に浸かり、色々なことを考えながらベッドに入る。一人の夜が寂しいと思ったのは、それが初めてのことだったかもしれない。

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