四十八話:変動試験(1)
46話に少し修正を入れました。
魔物強化の時間:夜9〜朝6→夜7〜朝7
田中が入った時間:夜9→夜8
すいません!
ーー夜、7:28。
オレ達Sクラス、いや、S、A、Bの3クラスは、お馴染みのDランク迷宮の前で、試験開始の合図を待っていた。
10分ほどのルール説明を聞き、ほとんどの人が速度勝負をかけることにしたようだ。
そのルールは至って簡単。
迷宮内でのTAだ。
5階層の階段の前に待機している教員ーー由紀先生のところまで行って印をもらい、そのまま迷宮の前まで戻ってくれば合格だ。
そして、入ってから戻ってくるまでの時間中に倒した魔物のptにボーナスが付く。
7時半から入って、8時までだと3倍、9時で2倍、10時で1.5倍だ。
10時を過ぎると、強制的にタイムアップとなり、獲得ポイントは0になる。
5階層までは授業で何度も行っているため、迷う人は少ないはずだ。
そして、魔物というのは別に倒したらすぐ湧いてくるわけではない。
リポップには十数分の時間がかかる。
5階層までの魔物は、すぐに狩り尽くされるだろう。
2倍の強さとはいえ、ここにいる3クラスは将来的には単騎でBランク以上の魔物を
倒せるようになるような才能を持った人たちだ。
苦戦こそすれ、敗北はほどんどないだろう。
まあ、不意打ちに備えて、学校側からアイテムの支給はされたが。
アイテム名:帰還の指輪、レア度A(Aランク迷宮でドロップする程度)
このアイテムは、身に付けた者のHP残量が1割を切ると強制的に指定された場所に転移すると言う優れものだ。
その際、身につけた物も一緒に飛ばしてくれる。
ちなみに、このアイテムによって、冒険者だけでなく一般人の事故、事件での死亡率も減った。
値段は、1個10000円するそうだ。
なので、これによって強制帰還したら、それまでのptがなくなるだけでなく、1月の間に稼いだポイントから
10000引かれてしまう。
確かにこれは、由紀先生の言っていた通り万単位の差がワンミスで縮まるな。
別名「変動試験」と呼ばれるだけはある。
「後30秒です!」
Aクラス担任の声が響く。
30秒前から、スキルの発動を許可されている。
時間経過で強くなるものもあるし、スタートダッシュを決めたい人もいるからだ。
オレ?
素の速度で十分。
それに、トップの方の何人かはスタダをそこまで重要視していない。
逆に途中の邪魔者を倒してくれるからありがたいほどだ。
俺たちの狩場は下層。
時間ギリギリでボスを倒して、その後帰還用魔法陣で迷宮前に戻る作戦だろう。
「10秒前! 9、8、7、6ーー」
よし、そろそろ時間か。
できれば、田中を越したいなぁ……。
「1、0!!」
そして、1月最後の試験が始まる。
遅くなって申し訳ありません。
理由は、次話(明日の予定)で。




