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彩香の日常
聞き慣れた就業チャイムが鳴る。
と同時に教室内が一気に喧しくなる。
私は写し終わったノートと教科書を閉じ、カバンに仕舞った。
「彩香ー、今日スタバ寄って帰らない?」
友人が声を掛けてくる。
「うん、いいよ」
私は二つ返事で了承した。
「ところで彩香、最近何か悩んでる事とかストレスに感じた事ってない?」
友人は私を気遣ってくれた。
「悩んでる事は特にないけど…前の家が火事になっちゃってさ、その時にお父さんが死んじゃったから…」
半分嘘である。お父さんが死んだ事が未だにトラウマなのは本当、だけど家が火事になったは嘘。ゾンビに荒らされ尽くされて暮らせる状態では無くなったのだ。
それからはお兄ちゃんの繋がりでマンションで暮らしている。
「そっか…彩香ってお兄ちゃんいたよね?」
「え、あ、うん。いるよ」
「二人暮らし?」
「うん、今はお兄ちゃんがお父さんみたいに頼れる存在かな」
「へぇー仲良いんだね」
友人は感心した様に手を叩く。
「ねえね、今度彩香の家に行ってもいいかな?」
「いいけど、お兄ちゃん夜勤だから日中は家にいるよ?」
「大丈夫だよ!私にもお兄ちゃんいるし!」
何が大丈夫なのかはわからないが、今度友人を家に招待する事にした。




