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令和女流歌人・花村美咲の和歌日記 第六巻『三十五歳、美咲の人生文化祭』 ~小さな歌集から広がる大きな世界~
序章 三十五歳、人生の文化祭が始まる
一月一日。
花村美咲、三十五歳。
新年の朝、彼女の机には、昨年完成した初めての歌集『月曜日にも花は咲く』が置かれていた。
自分で作った小さな本。
ページをめくるたび、去年の出来事がよみがえる。
満員電車。
上司の無茶振り。
半額シール。
夫の家事修行。
友人との旅行。
そして、短歌を書き続けた日々。
美咲は歌集を抱きしめた。
「まさか自分の本を作るなんてね」
隣では、夫の悠人が新年のお雑煮を食べていた。
「今年はどうするの?」
「短歌イベントに参加するの!」
「おお、いよいよ本格的だね」
「そうなの。人前で朗読するかもしれない」
悠人は箸を止めた。
「美咲、人前で話すの苦手だったよね?」
「そうなの。だから挑戦するの!」
「なるほど。人生文化祭だね」
美咲はノートに大きく書いた。
『三十五歳、人生文化祭開催!』
元日の歌
新しい
舞台の幕が
上がる朝
小さな歌に
大きな夢を




