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味わい深いカップ焼きそば

自宅に戻った俺は早速晩御飯の調理をすることにした。本来であればこだわった料理を作りたかったのだが寒さを耐えてまで長時間台所に立つのは難しい。なので今晩は大盛りカップ焼きそば塩味だ。だが俺が作るのはただのカップ焼きそばではない。俺はダイニングの扉を開けてエコバッグをテーブルに置く。カップ焼きそばのパッケージフィルムを剥がし火薬を入れ更に冷凍ほうれん草を丸ごと1袋入れる。電気ポットは畳の作業部屋に置いてあるのでそこでお湯を入れてすぐにダイニングに戻る。その間に俺は買ってきた野菜を冷蔵庫に入れた。元民泊だった名残もあり利蔵庫はファミリータイプの多機能6ドア冷蔵庫だ。残念ながら今現在進行形で食材はほとんど入っていない。宝の持ち腐れと言われてもしょうがないだろう。焼きそばの湯切り時間は3分だが冷凍のほうれん草を投入しているので5分待つ。その間に風呂を沸かしておいた。時間が経過し湯切りを行いとろけるチーズを2枚と温玉を入れた。付属の塩だれをかけて追加で黒胡椒とタバスコを多めに振りかけて完成だ。

 俺はいそいそと焼きそばとエコバッグを持って畳の作業場に持ち込む。「ふぅー」こたつに潜り込むと同時に達成感が湧き上がる。

こたつの側には別途ワンドア冷蔵庫を完備している。そこに今飲む分以外の買ってきた紙パック飲料を入れていく。冬場の季節はこたつから手に届く範囲にあらゆる生活必須ツールを配置するのがマストだ。今回は湯切りをしないといけないので台所に行ったわけなのだがこたつの側にはカセットコンロも置いている。

ノートPCで動画配信サイトを開いてお気に入りの配信者の更新動画一覧をチェックし再生させる。動画を流しながら俺はほうれん草たっぷりのチーズ温玉塩焼きそばを入念に混ぜ込んで食べる。「うん。美味い」ほうれん草のシャキシャキ食感に温玉とチーズの濃厚さの中に時折ピリッとくるタバスコの辛さと黒胡椒のワイルドな味わい。喉を過ぎる際の塩ダレのさわやかさが癖になる焼きそばだ。ドリンクに選んだ紙パックのレモンティーがすっきりフルーティーで癖になる。今回はグルメ系配信者の動画を流している。配信者が大食い企画やグルメ企画をしているのを素で見ているとどうにもお腹が減ってきてしまいがちになるのだが食事中に見ていると何故だかいつもより楽しめる気がした。

俺は晩御飯を食べ終えダイニングでゴミを片付けて。風呂に入ることにした。

 風呂から上がり俺はノートPCの付近に機材をセッティングしていく。日々のフリーランスエンジニアとしての仕事には波がある。常に最善を尽くす努力をしているが裏目に出ると自由気ままな生活はおろかご飯を食べることさえ厳しくなりかねないことも十分あり得るのだ。

なので俺はエンジニア業務以外に別途ライブ配信者をやっている。不定期配信ではあるが意外とコアなファンを中心に細々と収益化させてもらっている。動画配信だとテロップを入れたりカットしたり音楽を変えたりと編集作業に時間が掛かり一人では難しいのでリアルタイムで配信するライブ配信者をやっている。とはいえアドリブで即興で受け答えをしないといけないので決して簡単とは言えないのだが本業にも活かせる技術なのでどうにかこうにか配信している。俺のライブ配信は主に視聴者さんのお悩みや疑問に対して雑談の様に回答するという内容だ。世間一般的に考えれば決して最適解ということはないのだが意表をつく回答があるらしく時々SNSのトレンドに配信の内容が上げられたこともあった。それも含めて本業の関係者に配信者をやっていることがバレるのは非常にマズいので俺は顔出しはNGで配信を行うことにしている。具体的にはあからさまに俺自身の顔を合成処理で老けさせて見せることにした。ちなみに配信の視聴者層は若者からお年寄りまで幅広い世代となっている。あからさまな老け顔合成が功を奏して親しみ深いキャラなんだろう。たぶん。

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