第二十二話 イロウシェン
第二十二話 イロウシェン
魔力で出した刃の攻撃で相手を圧倒する。
???「君はその力を知らない!」
その意味が分からない。意味不明だ。
さっきからそのことだけを言う。
???「…本気を出すしかないのか…」
瞬間、彼は消えた。
???「早く、負けてくれ」
真上から刃が振り下ろされた。
/(スラッシュ)「ッ!」
ぎりぎり回避した。危ない。
彼の姿は俺にそっくりだった。アバターはさっきのままだが、腕の部分。
俺の魔力で作った腕にそっくりだ。
???「これで同じ力同士だ。」
/(スラッシュ)「…どんな能力かは知らないが、さっさと勝たせてもらう。」
両者共に構えた。
同時に動き出した。
刃と刃のぶつかり合い。出す攻撃を向こうは受け止める。逆に、向こうが出す攻撃をこちらも受け止める。
???「フッ…、最近戦ったようで、懐かしい感じがするよ…」
戦いの間に、そんな言葉が聞こえた。
/(スラッシュ)「…どういう意味だ。」
お互いに引いた。
???「そのままの意味さ。最近戦ったことのある感じがする。でも、昔から戦ったことのある感じもする。」
また二人はぶつかりあった。
この連撃が十回を超えたころだった。
/(スラッシュ)「ッ!」
自分の動きに鈍さを感じた。
???「どうした!疲れたの、か!」
蹴りを入れられた。
だが、今のは…
立ち上がると、体の一部が黒くなっていた。
/(スラッシュ)「! なんだこれ…」
???「…遊びすぎたか…」
その黒い物は少しづつ、体を侵食していく。
そして、俺を飲み込んだ。




