22.相性チェッカー
高校3年生の頃、僕は同じクラスの女の子、□□と仲良くなった。男勝りな性格で、同性の友人と同じように接することができる珍しい女友達だった。
初めは向こうから話しかけてくることが多かったが、大学生になった今では、僕の方から話を振ったり、遊びの約束をすることもある。友人によく「付き合わないのか」と聞かれるが、おそらく彼女から異性として見られていないと思い、否定している。
ある日、大学の講義が終わると、彼女がいつものように話しかけてきた。
「なぁなぁ、○○、明日お前の家でゲームしない?新しいゲーム機買ったんだろ?」
僕も彼女を誘う予定だったので、「うん、いいよ!何時からにする?」と答えた。
「う〜ん、そうだな......」
彼女が顎に手を当てて考えていると、
「ねぇねぇ、□□、ちょっといい?」
彼女の友人が話しかけてきた。
「どうしたんだ?」
「えっとね、このスマホアプリなんだけどさ、あんたたち二人でやってみてほしいんだ」
どうやら僕も話に入っていたようなので、スマホを覗き込んだ。そこには「相性チェッカー」というタイトルのアプリが起動していた。
友人の話では、このアプリを誰かに共有すると、ライブのチケットが当たる抽選に応募できるらしい。僕と□□は、どちらも急いでいるわけではないので快く引き受けた。
操作は簡単で、二人の名前を入力するだけだった。
彼女が自分のスマホに僕の名前を入力する。心なしか彼女の手が震えているような気がしたが、彼女の様子はいつも通りだったので、気のせいだと思った。
二人の名前を入力して決定ボタンを押すと、ロード画面が出て結果が表示される。
そこには『相性の良さ 0%』
そんな無情な結果が表示されていた。
少し驚いたが、所詮は占いのようなものだろうと特に気にしなかった。しかし、彼女は違った。彼女がスマホを落としてしまう。
僕はなんとか彼女のスマホをキャッチして、彼女の手に戻そうとした。だが、彼女の手は凍りついたかのように動かなかった。目から大粒の涙を流しながら、
「しょ、所詮は占いだし......」
精一杯気にしない素振りを取っているのだろうけど、涙は止まらない。
突然のことに戸惑ってると、ふと、彼女のスマホの画面が目に映った。そこには、
『○◎ □□』
そう入力されていた。
「ねぇ、□□、これ、名前間違えてるんじゃない?」
彼女のスマホを操作して、『○○ □□』正しい名前を入力した。
すると、そこに表示されたのは、
『相性の良さ 100%』
さっきとは真逆の評価だった。
彼女にもう一度スマホを渡すと、今度はかなり力強く受け取った。彼女はスマホの画面を食い入るように眺める。
シャッター音が聞こえた。スクリーンショットの音だ。
彼女の口角は上がりきっていた。友人に笑いながら指摘されて、なんとか口角を下げようとしているが、その口角が下がることはなかった。
次の日、ゲーム中の彼女との距離が近くなった。お互いの肩が触れ合うくらいに。そのせいで操作がしづらいらしく、彼女は負けっぱなしだったが、彼女がその距離を変えることはなかった。
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