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おわり

★フィリア視点です


 あるの人間の女性を見張り、困窮擦れば必要な支援をおこなう。

彼女の怒りや憎悪が大きくならないように最大限の注意を払う。

これが私が主様より受けた命令。


 彼女の前世は世界で強大な力を持ち、もう少しで神格に手が届く天魔。

彼女とその仲間は遥か昔この世界の神々と全ての人種を敵に回し戦った。

最後は人間族の神様が鳴らした『終末の鐘』のため、世界とともに滅んだ。


 彼女のあの姿は前世が強大すぎて、今世に大きな影響を与えたためだと思う。


 『天魔』とは魂の修練とそのために必要な輪廻転生を否定し、全てを無に帰そうとさせる存在。

 そのため、魂の導き手である神様とは敵対関係になる。

 人間族の女神様や神剣の守護者がなぜか転生してしまった彼女を危険と認識し倒滅しようと考えるのは当然のこと。


 彼女に何度も『天魔』とは何か、どうして私はこんな姿になったのか、しつこく聞かれた。

 前世は何であれ、今の彼女は一人の人間。

基本的に前世のことを話をするのは禁止されている。

そもそも人はほとんど転生するということは話すことも禁止されている。

 

 でも、うっかりポロっと漏らしてしまいましたが・・・


 しかし、天魔が転生というのも珍しい。

普通は転生なんてしないで消滅する。

主様が興味を持つのも仕方がないとは思いますけど、ちょっと過保護すぎます。


はぁ、・・・

そして、彼女は再構築されているあの世界の中にいる。

 

 私はもう彼女と見守るという命令は取り消されているので、そうそう会うことはないと思う。


「マスター・ワールド。 私達に一言も相談することなく、時間を10年も巻き戻すとはいくら何でも酷するのでは無いでしょうか?」

 人間族の女神が主様が強行した時間の巻き戻しに抗議してる。

私も巻き戻される世界に取り残されたのでは、無いかとかなり焦ったので、もっと言ってほしい。


「問題が発生した。

 ロールバック(時間巻き戻し)が回復にもっとも効率的だったのだ(効率重視♪ 効率重視♪)」

 主様はいつもの通り、本をペラペラとめくりながら対応している。

問題の回復というのは、要するにマリアちゃんの姿を元に戻すということ。そのために世界の時間を巻き戻すというのは惨い。

あの世界にはマリアちゃん以外にも多くの人達が暮らしているのだから。


 そう言えば、いつの間にかマリアちゃんが飼っていたオウムが

いつの間にか主様のペットになっていて、主様の横の止まり木の上で身繕いしている。

ああなると、もうあの世界の理から外れた神獣扱いになり、マリアちゃんが雛から育てるという未来は無くなってしまう。


「2回目・・・

 あの天魔の為に2回も巻き戻しをおこなわれたのですよ!

いったい何のためにこのような事を繰り返されるのですか!」

 人間族の女神が主様を声を荒げて抗議している。

下級神の分際でちょっと偉そうすぎる。

TPOもわきまえない女だから、前から好きでは無かった。


 そういえば、人間族が全滅すればこの女神はこの世界に居られない。

巻き戻しが終わったら、魔人族あたりをけしかけて滅ぼしてしまっても良いかもしれない。


「我も不本意である。

 だが、問題は君と下僕が余計な事をした為だ。」

「エルシアは天魔と戦うことを定めつけられた、人間族のいえ、ノーラウの全ての種族を守る神剣の守護者です!

天魔が居れば倒滅を行うのは当然のこと。

私は彼女を誇りに思っています。


「イシス。 改めて、もう一度、命じる。

(マリアをいじめるな♪ マリアをいじめるな♪)


・・・

・・・

・・・


 フクゾの言葉に主様と神様達は少し驚いたようです。

珍しいことに主様は本を捲るの止めて、フクゾの方をじっと見ています。


「フクゾ君の命令は絶対である。 この場にいるすべての神は従うように。 異論は認めない。」

 主様はニヤリと笑った後、再び本を捲り始めました。

 さすがに、神獣になりたての小動物に命令された事に神々様はお怒りのようです。

中には立ち上がって抗議を行おうとしている方もおられますが、周りが制止している。


「マスター・ワールド!」

 人間族の女神が制止を振り切って、主様の前にツカツカと近づいてきます。


「異論は認めないと言ったはずだ」

「納得いたしかねます。

 それにエルシアの事も・・・

 私は天魔の倒滅とエルシアの返還を求めます。」


「あの守護者は既に輪廻転生の輪の中だ。どうしてもというのであれば、君が回収したまえ。」

 エルシアはもう居ない。

下級神如きではもう、どうすることもできないでしょう。

時間が巻き戻ったあの世界にはもう神剣はない。


 大きく未来は変わるだろう。


「なっ! 何て事をするのですか!」

 ぶち切れた女神が主様の机を『バーン』と叩いのた。

さすがに看過できまい。

使徒筆頭のミイカが剣を抜いたので、私も抜く。


「イシス。

 私は別に人間族の神が君でなくても困らないのだが?」

 主様の言葉に血の気が引いて真っ青になったわね。

 どうやら私が手を下すまでもなく、あの女は終わるかもしれない。


「イシス殿!! 無礼ですぞ!! お控えなされ。」

 エルフの神が立ち上がって注意をすると、あの女は何もいわず、くるっと踵を返して自分の席に戻っていった。

 主様も特に何もいわず本をペラペラと捲り始めたので、あの女にはこれ以上何も言わないみたい。

 

「私は異論はござせぬが、我々は説明を求めまする。

 天魔の存在は我々の世界に対する脅威でございまする。

 それに今回は一部とはいえ世界が崩れましたでございますので、我々は再び世界が崩壊しないかと恐れているのでする。

 今度はフェレギというちょっと不気味な顔の小人族の神様が立ち上がって主様に苦情を言っている。


「フェレギの神よ。

 君の危惧は考慮に値する。

 だが、無用な心配である」

「無用な心配でございまするか?」

 天魔の存在と世界の崩壊を危険に思うのは当然の事なのに、心配無用と言われて下級神達がザワザワと騒いでいる。


「我にとって世界を修復することなど容易い。 崩れたら直せばよいのだ。

 我は忙しい。 もう終わりにする。

最後に新しく神格を得た者を紹介する」

主様はめんどくさくなったみたいで、強引に話を切り上げたようです。


 さて、私は出世した。

長い間主様に使えてきたかいがあった。


私は主様の後ろから少し前へ移動して一礼する。


「紹介しよう。 女神フィリアだ。」

 私はこれからは、あの世界で一つの種族を守護する女神となります。


 主様は私に命じました。

『すべての種族の敵となれ。 種族間のつまらぬ争いができないくらい暴れても良い。』と。

つまり私が守護する種族には全ての種族を敵にして戦える力があるということです。

 

 私は主様に誓いました。

すべての種族を打ち滅ぼし、必ず私の種族がこの世界に住まう唯一の種族になり、永遠に主様に仕えると!


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★マリア視点です


「で、あるからだにゃ、ノーラウというこの世界では、私のような獣人種は酷く差別をうけていたんだにゃ。

特に共和国や帝国では全員奴隷として扱われ、本当にむごい扱いだったんだにゃ。

しかし、都市連合は獣人種の解放を宣言し、獣人差別を厳しく取り締まったんだにゃ。

これは都市連合の第三都市のエイブラハム市でおこなわれたので、『エイブラハムの解放宣言』とよばれているんだにゃ。

ここはテストに出すのでよっく覚えておくようにだにゃ!!!」

ふぁぁぁ、なんか懐かしい、リンダ先生の初等道徳の授業ですね。


・・・

・・・

・・・


『バシィ』

痛い・・・

頭をなにか鈍器のようなもので殴られたのでしょうか。


『バシィ、バシィ』

さらに2回殴られました。

さすがに痛いので、少しづつ意識がはっきりしてきました。


『バシィ、バシィ、バシィ』

さらに3回殴られました。

どうやら、寝ていたようです。

目が覚めたので、頭をあげると、リンダ先生が初等道徳の教科書を持ちながら私を見下ろしています。


「おはようだにゃ、マリアちゃん。 わたしの授業中に気持ちよさそうに寝るとはなかなかいい度胸しているのだにゃ」

はて、どうしてリンダ先生がいるのでしょうか?

そして、私の姿を見てまったく恐れているようには見えないです。 むしろ怒っています。

周りを見回すと、初等学校の教室の中!?

懐かしいクラスメイトたちが私を見ています。

ふと私の手をみると、茶色い鱗がまったくなく、普通の人間の手をしています。

手をお尻のあたりにもっていって念のため尻尾が生えていないか確認です。


・・・

・・・

・・・


「無い! 尻尾がない! やった、わたし人間に戻ってる!!!」

 わかりました。 これは異世界本によくある、過去にもどってやり直しができるというチート。

まさにテンプレ。


「はぁ? 何いってるのかにゃ? 尻尾がある獣人族も先祖をたどれば人間だと何度も説明はずなのですがにゃー?

マリアちゃんは尻尾が生えてる私のような獣人族は人間じゃないと?

それはいったい、誰に教えてもらったのかにゃ?」

 リンダ先生、なにか誤解をして怒っているようですが、まずは現状の確認を行わないといけないです。

それに、リンダ先生しつこいからさっさとあしらったほうがよいですね。


「ちょっと私にトカゲのような尻尾が生えて、化け物になるという怖い夢を見ていました!! 授業中に寝てしまってごめんなさい!!!」


「そ、そうにゃのか?

 でも蜥蜴族も祖先は・・・ まぁわかったにゃ、素直に謝ったから今回は不問にするにゃ。

 少し顔色がわるいにゃ、疲れているなら保健室で休むといいにゃ」


「はい! 申し訳ありませんが少し休んできます!」

 私はペコリと頭を下げると足早に保健室に向かいます。


保健室には大きな鏡がおいてあったので、早速自分の姿を確認します。

角無し! 

鱗無し!

尻尾無し!

羽無し!

隈有り!

良かった。 化け物姿になる前の私だ。


教室から出たときに確認した学年クラス番号から考えて、今の私は8才。


私があの化け者の姿になったのは15才だからまだ7年も先の話。

今からしっかりと対策を考えてもう二度とあんな目に遭わないようにしないといけないです。

特に開拓村で私に巻き込まれてパパやママがあの青髪女に殺されたから、開拓村にはいかないようにしないといけないです。


ただ、注意しないといけないのは、あの青髪女は私が化け物の姿になる前から勇者を使って私を抹殺しようとしたこと。


なぜ、辺鄙な開拓村にいた私を天魔の異能を持っていると分かったのか。


あの青髪女の詳しい情報が必要です。


そのためには私を子供の頃から注視していたというあの死神女とコンタクトをとらないといけません。


『メーデー! メーデー! フィリアさーん! 私の事を注視してる死神女サーン! 現状の説明を求む!』

まずは念話をつかってみる。


・・・

・・・

・・・


『無視ですかフィリアさーん。

 私のことを無視すると死んであなたの主さんの所に行ったら、あること無いこと悪口言いまくりますよ~!』

死神女に伝わった感触は有りますが、まるで屍のように反応がありません。


でも、普通に念話使えました。


他のスキル使えるのかな?

まずは適当な物を真田鑑定・・・

OK使える。


続いて透明化して鏡を見る・・・

OK消えてる。


ポーションのレシピを思い浮かべる・・・

錬金術OK


ちょっと飛翔魔法で体を浮かす・・・

魔法OK


収納かばんを呼びだし。

呼び出しOK


持ち物を確認・・・

おおおおおおおお! 死神女が持ってきた異世界本やゲームに動画!

異世界遊具が満載です!


 なにこのチート。

人生勝ち組確定!?


しかもチートスキルに加えて、未来の知識と異世界の知識!

これは不幸な未来を回避して、異世界知識を利用して利益を最大限得られるようにしないといけないですね。


あとは、ダルジィさんの事です。

ダルジィさんはまだ子供。

いまなら、申し訳ないけど婚約者のシャロンさんはいません。

問題はリリアちゃんだけど、あの子もまだ子供。

色恋事なんて興味がないでしょう。


つまり、勝てます。

確実に勝てます。


む? なぜかあの死神女に笑われたような気がしました。


・・・

・・・

・・・


 まぁ、いいです!

ああ、とても平和で明るい未来が見えます。

スーパーイージーモードでのんびり・ハートフル・チート・スローライフ余裕です!

ナイスハッピーエンド!!

いや、始まったな、私の人生!!

ひゃっほーーーーーー!!!


【終わり】


 最後までお読みいただきありがとうございます。

そして、評価をつけていただいた方には感謝です。


小説家になろうにある小説は通勤の友としてよく読んでいましたが、いつしか

自分でも何か書きたくなって通勤中にポチポチとスマホで書きました。

エタるのは嫌なので、区切りのいいところで完結にいたします。


続きはポチポチとスマホで書いているので、書き終わったら、いずれ別連載で登録するかもしれないので、その時はまた読んでいただけるとうれしいです。


以上です。 ありがとうございました。

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