↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神にデスゲームで皆殺しにしろと迫られたので、誰も殺さないで生き延びることにした。  作者: 火烏陽太郎
生命のはじまり、火の襲来

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/222

生命のはじまり、火の襲来 第4章ー1

 そこは、小さな診療所だった。2人の医者が夫婦で経営しており、事務員はおらず、受付は夫婦が交代で担っていた。だが、患者は毎日山のように押し寄せてくる。『神の手(ゴッドハンド)』と呼ばれる名医がいると評判で、ここに来る患者は大概が難病、しかしほとんどの人が完治できた。


 ある日、1組の親子がそこを訪れた。母親が難病で、父親が付き添いで来ている。その1人娘は、両親が医者と話していて退屈なので、診療所にいる医者の1人息子と遊んでいた。


 定期的にその親子は訪れ、2人の子供はどんどん親しくなっていった。ある日、こんなやりとりがあった。



「ねえ、ミナ君。ミナ君の夢は、何?」


「僕の夢……かあ。そうだね、お父さんのような、すごいお医者さんになること、かな」


「そっかー。良い夢だね」


「メイちゃんは、どんな夢?」


「あたしは……」


「メイちゃん?」


「ううん、何でもない。あたしの夢は、君と似てるかな。お父さんのように、すごい人になること」


「すごい人……どんな人?」


「ごめんね。他の人には、言っちゃいけないの。でも、あたしにはもう1つ、夢があるんだ」


「どんなの?」


「それは」



 少女は、少年の唇にそっと、自分の唇を重ねた。



「……メイちゃん?」


「こういうこと。ミナ君は鈍感だけど、もう少し大人になったら、きっと分かると思う。その時に、まだあたしのことを覚えてたら、返事を聞かせて?」


 頬を赤らめて、少女は告げた。



「メイー。帰るぞー」


 少女の両親が、診察室から出てきた。少女は両親に連れられ、帰って行く。


 その後、母親は完治して、少女が診療所に来ることは、二度となかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。