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早速土地探しを始めまして……

 さて、理想郷作りを決意した私は早速、候補となりそうな土地探しを始めた。


 こういう時に頼りになるのは不動産屋なんだけど、流石に貴族相手の不動産屋となると相手も強かで足元を見てくる。


 特に私みたいな元公爵令嬢なんて良いカモだろう。


 そこで私が目をつけたのは新聞に掲載されている不動産情報だ。


 実は貴族が土地や家を売りに出していたり国が没収した土地の情報が載っているのだ。


 つまり『訳あり物件』という奴だ。


 訳ありなので相場よりも安い値段で売られている。


 家付きだったら尚更良い。


 という訳で私は新聞とにらめっこをしている。


「出来れば王都から離れた場所が良いのよね……」


 もう社交界に出るつもりは無いし田舎で野菜や花を育てながらのんびり暮らしたいのだ。


 ……まだ18なのに枯れてる、と思うでしょ?


 貴族社会はそれだけ気苦労が多いのよ。


「ミーゼル様、良い物件は見つかりましたか?」


「うん、何箇所か候補があったわ、役所に行って下見に行くつもり」


 やっぱり下見は大事だし自分の目や足で感じた物しか信用出来ない。


 私も散々貴族社会で悪口陰口を言われてきた。


 しかも殆どはデマみたいなもんだから噂話は当てにならない。


「ご実家にいられた頃より生き生きしてますね」


「そうかしら? でもワクワクしているのは確かよ。1から自分で作る事は初めてだから」


 勿論、そう簡単に世の中上手く行かないのはわかっている。


 でもそんな不安よりもワクワク感の方が勝っているのだ。

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