落し物
…さん。、…さん!。…んさん!…のんさん!
「かのんさーーーーん!」
ウワァァ!!へい!!!!!!!
耳元で先生の声が響く。
「じゃあ、この式を、黒板に書いて説明してください。」
「ご、ごめんなさい!聞いてませんでした!」
…
…はぁーーーーーーーーー。
なんで最近こんなにも
うまくいかないことばかりなんだろうか。
神様、何か愛音にお怒りなことがありますでしょうか?
どうも、思い当たる節がないのでございます。
お願いします、神様女神様仏様。
どーーか、この愛音めに、〝幸せな日zyo…
バシッ!
いっっっっっっっった!!
「何なの!」
それはこっちの台詞だ、どけ。
今にも殺しそう顔で、賢士が睨む。
あ、…なんでここにいるんだろ。
気づいたら、廊下にたってるなんて。
ってか、賢士だって、
そんなことでこんなに怒んないでよ!
言い終わって前を見ても、
そこに賢士の姿など跡形もなく消えてた。
こんにゃろぅ!ばーかばーか賢士のバーカ!
おたんこなす!クソちびハゲヤローーーーーー!
心の中でせめてもの仕返しをする。
オープンスペースに戻って、
ストーブの前に体育座り。固まって、ひたすら駄弁る。
㌧㌧。誰かに肩を叩かれて、
「はーい」
笑顔で後ろを振り向いた。
「ごめん、突然。
この消しゴムって愛音のだよね?
俺の机の前に落ちてたんだけど…」
か。か、馨ーーーーー!
ちょとまて、お兄さん。顔近くないですか?!
ちっっっかいわ!
興奮する心は退治して、ひたすら平常心を心がける。
「うん!そうだよ!
ありがとう!拾ってくれて!」
精一杯の笑顔で、お返しをする。
「ごめん!じゃあ、俺、サッカー呼ばれてるから!」
さっと、振り返って、走り去ってく。なんだこのイケメンは!
うぉぉぉーーーーーーーーーーーーー!
ヤバイヤバイ、…!
落し物バンザーイ!
…
ただいまーーーーー!!バフっ!
幸せな気分で、枕にダイブする。
右手には、消しゴムがちゃんとある。
嘘じゃなかったんだ!
うわー、夢かと思った。
神様女神様仏様、ありがとうございます!
愛音は、幸せでございます!
横を向くと、壁に貼ってあるカレンダーが見える。
今日は12日か…。
バレンタイン。あげよう。馨に…。
大丈夫、私には今日みたいな運がついてるからーーーー




