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Memories of 『You』  作者: 史乃
第5話
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10/10

落し物

…さん。、…さん!。…んさん!…のんさん!


「かのんさーーーーん!」


ウワァァ!!へい!!!!!!!

耳元で先生の声が響く。


「じゃあ、この式を、黒板に書いて説明してください。」


「ご、ごめんなさい!聞いてませんでした!」


…


…はぁーーーーーーーーー。


なんで最近こんなにも

うまくいかないことばかりなんだろうか。


神様、何か愛音にお怒りなことがありますでしょうか?

どうも、思い当たる節がないのでございます。

お願いします、神様女神様仏様。

どーーか、この愛音めに、〝幸せな日zyo…


バシッ!

いっっっっっっっった!!

「何なの!」

それはこっちの台詞だ、どけ。

今にも殺しそう顔で、賢士が睨む。


あ、…なんでここにいるんだろ。

気づいたら、廊下にたってるなんて。


ってか、賢士だって、

そんなことでこんなに怒んないでよ!


言い終わって前を見ても、

そこに賢士の姿など跡形もなく消えてた。


こんにゃろぅ!ばーかばーか賢士のバーカ!

おたんこなす!クソちびハゲヤローーーーーー!


心の中でせめてもの仕返しをする。


オープンスペースに戻って、

ストーブの前に体育座り。固まって、ひたすら駄弁る。


㌧㌧。誰かに肩を叩かれて、

「はーい」

笑顔で後ろを振り向いた。


「ごめん、突然。

この消しゴムって愛音のだよね?

俺の机の前に落ちてたんだけど…」


か。か、馨ーーーーー!

ちょとまて、お兄さん。顔近くないですか?!

ちっっっかいわ!


興奮する心は退治して、ひたすら平常心を心がける。


「うん!そうだよ!

ありがとう!拾ってくれて!」


精一杯の笑顔で、お返しをする。


「ごめん!じゃあ、俺、サッカー呼ばれてるから!」


さっと、振り返って、走り去ってく。なんだこのイケメンは!

うぉぉぉーーーーーーーーーーーーー!

ヤバイヤバイ、…!


落し物バンザーイ!


…


ただいまーーーーー!!バフっ!

幸せな気分で、枕にダイブする。


右手には、消しゴムがちゃんとある。


嘘じゃなかったんだ!

うわー、夢かと思った。

神様女神様仏様、ありがとうございます!

愛音は、幸せでございます!


横を向くと、壁に貼ってあるカレンダーが見える。

今日は12日か…。



バレンタイン。あげよう。馨に…。


大丈夫、私には今日みたいな運がついてるからーーーー

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