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由無し一家  作者: しめ村
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撞着

 家の増築は、一家四人での通常の仕事の合間を縫って進めるため、とても気の長い計画となった。

 シオネとケイセイは、こういうことは本職の大工さんでもないのだから年単位でもおかしくないと言って不平をこぼすこともなかった。

 一つだけ、『チュリーハウシュ』なるものへの未練を垣間見せただけだった。

 どんな魅力的なものなのか興味が湧いたので尋ねてみると、なんと人間の住める家を樹の上に建ててしまうんだそうだ。樹の上に! 樹の上に建造物だなんて、どうやって? どう頑張っても大きな鳥小屋にしかならないんじゃなくて?

 私の知る限り、生活範囲が樹上にまで及ぶような文化を持つ人々は妖霊人の一部の氏族くらいのものだ。彼らは森の動植物との共存に適した能力を備えているから、樹上生活と言っても木を加工するなんてことはせず、巨木の洞や梢に潜んで雨露を凌ぎ、自然から調達できる材料だけを使った工夫で暮らしを彩るものだと聞いている。仕事仲間に翅の氏族の方がいらっしゃる兄様がそう仰るのだから、間違いないはずだ。 

 もしかして、シオネたちは彼女たちの民族の中では特別に大きな種で、中には木の上に造った鳥小屋でも暮らせるくらい小さい人々が多数派だったのではないだろうか。

 なるほど、だとすれば動物や虫がもっと小さいと頻繁に言う彼女たちの困惑にも納得がいく。通常規格の鳥や虫でも、彼女たちの民族にとっては捕食者の脅威であったに違いない。

 シオネとケイセイが、私たちと比べれば小柄とはいえ極端な差異のない体格の持ち主でよかったと思った。ケイセイが鳥小屋に住むほど小さな男性だったなら、さすがにつがいにはなれないもの。



 今の家は、私が物心つく前からずっとここに佇んでいたものだから、いつどなたが建てられたものなのかも知らなかったし、別段知る必要も感じていなかった。

 改めて気になったので父様に尋ねたら、父様がここに住むことになった時に、前にここで管理人をされてらした方と一緒に、一から拵えたものらしい。

「初めはもっとこじんまりとしていたところを譲って頂いたのだが。さすがに幼子二人を連れていたので、建て付けのしっかりとした住まいが欲しくて、無理を言った」

 手探りの独学でこの家が完成するまでの期間、私たち一家は野外で起居していたらしい。枯葉と毛皮の寝床に小さな天幕で夜露と風雪を凌ぎ、夜は父様の懐に兄妹揃って包まれて眠った。

 父様は家が完成していないうちから毎日の見回りに行かなくてはならなくて、私は主に兄様の子守の下過ごしていたそうだ。

 兄様は私の首が据わると、私をおんぶ紐で背に括りつけて、気ままに野生児暮らしを楽しみながら建築現場の留守を守っていらした。

 兄様はその頃から、これをしてはならないと言い付けられたことは忠実に守り、小腹が空いた時にその辺の物を拾って食べてもお腹一つ壊さない手のかからない5歳児だったそうだ。

 森の獣に襲われる可能性にも父様は何らかの対処をしていたのだろう、離れている間も兄様に限っては心配いらなかったそうなのだけれど、歯も生えていない赤ん坊の私はそうもいかなくて、父様が連れてきた野生のヤギのお乳で最初の1年を育ったという。

 物言わぬ赤ん坊の私がやけにお乳を嫌がり離乳も早かったため、父様は野生動物のお乳が人の子には合わないと悟られたと仰る。

 まあ、どうしましょう、全く覚えがないわ。お乳を分けてくれたヤギさんに申し訳ないことをしてしまった。

 そんなことを考えてしまったものだから、別の個体だとわかっているのに、つい家畜小屋の側に繋がれてうろうろしているヤギに向かって謝罪の眼差しを向けてしまう。

 イズリアル様が家畜を森の外から連れてくるのは難しいと結論した次の日には、父様は仕事帰りに一頭の雌のヤギの首に紐を付けて連れてこられた。ヤギは特に嫌がる素振りも見せず、大人しく父様について歩いてきた。更に次の日には雄のヤギを一頭同じようにして連れ戻り、我が家の扶養動物につがいのヤギが加わった。

 ウシかヤギを捕まえたいと相談してくれていたシオネは、どうしてか苦悩に満ちた様子で頭を抱え『おとうさんは甘すぎます……』と呟いていた。



 シオネの髪もまた結構伸びてきたわね。そろそろ整えさせてもらおう。

 そういえばケイセイは、またも私の目を盗んでシオネに髪を切ってもらっていた。冬篭りの間に額を覆い尽くしていた前髪が、この家に来た時よりも短い、つんつんとした毛先が生え際を覆う程度の短さになっていたのだ。好奇心旺盛で活動的なケイセイにはとても似合っていると思うが、やはり私には髪を触らせてくれないつれない態度に内心しょげた。

 でも父様からの教えもあることだし、恨み事なんて言わない。

 ……言いませんからね! だから二人とも、そんな目で私を見ないで!



 私たちはめぼしい場所を拓いて地均しをし、父様が毎日一本ずつ持ち帰られた丸太の皮を剥いで天日に当てる。確か本当はもっと長い時間をかけてじっくり乾かした方がいいのよね。

 しかしそこは、ケイセイが意気揚々と胸を叩く。

「ぼくは水分を取り除く魔法を覚えました。木材と地面は短く乾燥します」

「まあ、ケイセイ、助かるわ。じゃあお願いね」

 最近のケイセイの成長ぶりには目を瞠るものがある。自らの研鑽に余念なく、独力で次々と魔法を習得しているのだ。それでいて剣の訓練も毎日の家事仕事も疎かにしていない。

 かつて私がイズリアル様から束の間辺りを照らす光源を生じさせる魔法を習い、自分の中からそれを出来る力を見つけられなかった時とは難易度が違う。魔法の傾向を明確に理解したうえでそれに適した指導を受けるわけではない中、自分の素質の中からできることを見定めて拾い上げていく不確かな作業だ。ケイセイの魔法の素質はまるで湧き出る泉のように、新しい魔法を汲み上げる。

 私は魔法に関しては門外漢なのでそれが魔法研究という分野においてはどういう意味を持つことなのかはよくわからない。でも、とてもすごいことだと思う。


 シオネは嫌な顔をしている。

 彼女たちの言語で紡がれた言葉は、普通の手順でできることなのに手間を省くために魔法を使うのは感心しない、といったこの頃の彼女の口癖のようになっている苦言のようだ。

 ケイセイは目をくるりと回して、彼の持ち物である太い糸で編まれた手袋越しに後頭部をがしがしと掻いた。木屑が短い黒髪にまとわりつく。ああ、取ってあげたい。でも接触は我慢。どのみち私の両手だって汚れている。

「お姉様も、素質があるのなら魔法の練習するつもりでやってみましょう」

「嫌です」

 シオネは頑なだ。ケイセイと睨み合いながら、毛を逆立てた(ニャンクス)のようにじりじりと後ずさる。猫というのは辺境の森の東側に多く生息している、しなやかな体の大型肉食動物だ。この辺りには少ない。森の外には、もっと小さい同種がいるらしい。

「歪みが溢れてきたらどうするのですか。事故が起こったら私には対処できません」

 拗ねたように自棄気味の反論をするシオネは、何とも言えない遣る瀬無さを滲ませている。

「そんなのはエムピー……あー、その感覚がワッカンニャーカ」

 ケイセイが何やら納得と諦めに満ちた仕草で天を仰いだ。

「ケイセイ、使用済みのグンテで目元を覆うのは危ないわ。棘が刺さったら大変よ」

「あ、そうですね。ウルリカ、ありがとう」

 彼が何を言わんとしているのかはわからないものの、歪みの発生と相殺に関することだとは、私にも察しがついた。

「私は魔力が乏しいから、自力で賄いきれないなんて事態も起こらないのだけれど。歪みは自動的に使い手と相殺されるものでしょう? 歪みが溢れるというのは、どういうことなの?」

 私とは逆に、シオネは魔法が豊富なために、意図せず大きな魔法を発動させてしまって大きな歪みを生んでしまうかもしれないことを危惧しているのだろう。そんな時に、私と、魔法を習い始めたばかりのケイセイしかいない状況では不安になったとしても仕方がない。


 私の言葉の途中から、シオネがぽかんと口を開いた。

「……自動的……」

「ええ。魔法を使うと、魔法が効果をあらわすと同時に、自分の中から何かが削られるような感覚があって、少しばかり疲れるのよ」

 私の魔法の使い方は、一般的な用法から逸脱していない。

 ケイセイも異論はないようだ。

「お姉様。試みる前からできないと諦めてしまっては、できるものもできません。魔法を使いたくないのなら使わないで生きていくのでもいいと思います。でもできるかできないかは確かめて、使い方は理解しておくべきだと思います」

「試みました」

 シオネが癇癪を起こしたように語気を荒げた。驚愕に彩られていた黒い瞳に、ややあって縋るような切実な色が過り、決意に取って代わる。彼女の心境にどのような変遷があったのかはわからないなりに、短い言葉に込められていた感情は一抹の心配を掻き立てられる震えを帯びていた。

 ケイセイはしばし首を傾げて、ややあってはたと元に戻す。

「……試した? 魔法?」

 シオネはしばらく姉弟の間でのみ通じる言葉を早口に呟いて、そして話が見えなくなって困惑している私のことを思い出してくれたようで、こちらの言葉に切り替えてくれる。

「……とても疲れることもあれば、歪みが私から逃げていくこともあります。私は……魔法をちゃんと使えません」

 愕然とした顔で、自分が口にしていることのおかしさをなぞるように。恐れ戦くように。

 短い逡巡の間に、彼女が勇気を振り絞ってその悩みを打ち明けようとしてくれていると、今まで躊躇っていたそのことを今話してくれているのだと知る。

「歪みが相殺されないのはいけないことです。どうしてかはわかりません。だから簡単に使ってみると言えません。今はいけません。何か起きても対処できません……みんなに、迷惑かもしれません」

 最後の一言こそが、シオネの頑なな拒否の全てなのだろう。

 聞いた限りでは、シオネは魔法を使った際の相殺がうまくいかなくて悩んでいるようだ。

 魔法に関しては優等生のケイセイも、これに対して気安く保証を請け負える根拠と経験則を持ってはいない。シオネの中で相殺しきることができずに溢れてくるのだとしたら、その段階で相殺できる物を使い尽くして大変な危機的状況に陥っていることになるのだ。その時に手を施せる人が、この近くにはいない。

 ケイセイはしばらく難しい顔をしていたが、それでも能動的な訓練努力が報われることに望みをかけることに決めたらしい。

「ぼくが使えるようになった簡単な魔法を、いっしょにやってみましょう、お姉様。最初から歪みが溢れるような大きな魔法は使えません。ゆっくり、小さいことからコツコツやるです」


 シオネは、長い間迷っていた。

 迷って迷って、考え抜いた末に、頷いた。

 単独でできることは全て試したはずだ。事態を打破するには新しい挑戦が必要だと考えたのだろう。

 ケイセイはやる気を見せた姉の心意気に応えるべく、大きく頷き、雪を退け踏み固めた足元を指差す。

「じゃあ、ここを乾かしてみましょう。≪水作成≫の魔法を使って、水分を取り出します」

 ケイセイとシオネは向き合ってしゃがみ込み、じっと暗い色に湿った地面を見詰めた。小さい頃の私が、蟻の列の行く先を観察していたのと同じ姿勢だわと、脈絡もなく思った。小さな子供の他愛ない遊びの光景のような滑稽さを感じてしまって、私は不謹慎な感想を慌てて脳裏の片隅に追いやる。

 ケイセイは真剣な顔で足元を睨み据えていた。

 ややあってその焦点となる一歩分四方ほどの広さの地面から、白い靄状のものが幾筋か立ち上り、紐がひとりでに結び目を作るように収束した。靄は気化した水分で、ケイセイのグンテを外して翳した掌の上に集まった紐は絡み合いぎゅうぎゅうと力を加えてきつく結ばれ、密度を濃くしていき、数滴の水になって彼の掌に滴った。

 彼はそれを無造作に手巾で拭うと、しゃがみ込んだままシオネを窺うように下から覗きこむ。

「さあ、お姉様の番です。魔法の流れは見えましたか?」

「はい」

「じゃあ、同じようにやってみてください。大丈夫です、難しくありません」


 ケイセイに促され、シオネも湿った地面に視線を落とした。

 そのまま動かないシオネに――少なくとも私には、何の変化もないように見えたが、目に見えない働きかけをしていたようだ――ケイセイは、故郷の言葉でいくつか助言をする。

 シオネは、一言も返事をしない。する余裕がないようだ。丸めた背中から漂う張り詰めた気配が、それを言葉よりも雄弁に知らせている。肩を過ぎる長さになった黒髪に横顔を覆い隠され、俯きがちの表情もほとんど見えない。

 私は魔法の力を感じ取る感覚には恵まれていない。だから、ただ時が流れるに任せてはらはらと見守るばかりだ。

 どのくらいの時間が経ったのかも曖昧になってきた時、突然、熱した鍋に飛んだ水滴がたちどころに駆逐されるような激しい蒸発音がして、シオネの前に広がる黒々とした地面が、真っ白な蒸気を噴き上げて姉弟の姿を覆った。

「わっ」

「うっ」

 シオネもケイセイも泡食って飛び退く。油を使っていて顔にはねた時みたいに、顔を背けて庇うように腕を上げて。

 靄は一瞬で、風とも呼べない空気の流れに掻き消されてしまう。その下から現れた地面は、五歩分くらいの広さが白っぽく乾いた色に変わっている。

「すごいわ、シオネ、でき……っ!?」

 私は歓声を上げてシオネの健闘を称えようとしたものの、顔を覆う二人の様子に、異常を悟った。

「どうしたの、ケイセイ、シオネ? 何か……」

 私が何かあったのと言い終える前に、二人して転がるように除雪した雪だまりに突進していった。二人揃って襟巻をずり下ろし、すくい取った雪を押し当てる。

 そこまでをぽかんとしながら見つめて、私もようやく事態を飲み込んだ。

 もしかして、火傷?! さっきの蒸気で?!

「軟膏を出してくるわ。そのまま顔を冷やしながら、中に入って。辛いなら、そこで待っていて」

「だいじょうぶです、ウルリカ、ありがとう。ケイセイも、ごめんなさい」

「心配ご無用、ちょっと一時的に熱かった……うえっ」

 健気に笑顔を作って私に振り返ったケイセイが、目を剥いて絶句した。

 今度は何事?!


 思わず後ろを振り返るが、何も変わったところはない。

「……マジカぁ!?」

 ケイセイは信じられないとでも言いたげな表情で叫ぶと弾かれたように走り出した。何かに追い縋ろうとするかのように手を伸ばし、私の真横を全力で通り過ぎる。

 相変わらず、私には何が起こっているのかさっぱりわからない。

 シオネは顎と鼻の頭を少し赤くした顔を、激しい衝撃を受けたことが傍目にも明らかな表情に塗り潰してケイセイの背を見送っている。追おうとしてか立ち上がろうとして、よろけて、両手と膝をついた。

 ケイセイの行動が理解できなかった私は、ひとまずシオネを助け起こそうと側に寄る。

 ケイセイの試みは果たせなかったらしく、その手は虚しく宙を掻いて終わる。

 それでもケイセイは諦めない。前のめりにつんのめりそうな体勢を持ち直し、不屈と決死の闘志を漲らせて再度進行方向を見た。

 そして、止まった。

 私にも見えた。

 ケイセイの視線の先、いくつかの茂みに隔てられた雪だまりの合間に、生きているのが不思議なほど痩せ細ったキツネが、その活力の失せた体からは想像できないほど力強く四肢を踏みしめて立っている。

 その邂逅は一瞬のことで、視線一つ交わる間もなく、キツネは踵を返してよたよたとした足取りで去っていった。彼我の距離が開いていたので、ちょっとした物陰に隠れてすぐに見えなくなってしまう。老いさらばえた獣の相応な動きは、そのキツネが見た目通りの存在であることを示していた。人をたぶらかす魔物には見えなかった。

 ケーン、と明瞭な鳴き声が一声、常緑樹と裸の梢の織り成す森の間に尾を引いて響き渡る。

「もしかしてあのキツネが、前からケイセイが言っていたシオネのお友達?」

「……友達かどうかは知りません。でも、そのケーンです……お姉様が取りこぼした歪みを拾ってくれました」

「もしかして、さっき走ったのは、歪みを追いかけていたの?」

「はい、森の奥へ飛んでいこうとしていました」

 私たちは、シオネを見た。そしてぎょっとした。

 彼女は、雪だまりの中に膝と額をつき、深刻な懺悔でもするような姿勢でぶるぶる震えていた。

「ノエチャドーシタ?!」

「シオネ、具合が悪いの?!」

 慌てて抱き起してみると、少し蒸気に当たって顎から頬を赤くした顔からすら色をなくしたシオネは、たった一言。

「申し訳ありません」

 と、囁きを零した。悔しすぎて泣くに泣けない、といった内心が窺える、無念極まりない表情をしていた。



 その後はケイセイが彼の魔法が続く限り資材と土地を乾かした。

 これ以上の相殺は難しいので、続きは明日にしますと言って、通常の訓練や家仕事に戻るまでに殆ど時間をかけていないので、一日の時間の使い方はいつもと変わりない。

 シオネはその様子を、辛そうな顔で見ていた。魔法を使いこなす弟と、これから手がける資材の多さや土地の広さを見比べては、何かを口に乗せかけ、悔しげに口を噤む。最後に、すごすごと肩を落とし、ケイセイから目を逸らした。

「次にイズリアル様たちが来るまで、待ちましょうか。焦ってはよくないと思うわ」

「……そうですね、ウルリカ。お姉様、次にイズリアルさんが来たら、ちゃんと適性診断を受けてください。いいですね?」

「はい……」

 素直に頷いたシオネは、叱られた子供のように心許なげだった。

 彼女がしょんぼりとすると、見ているこちらが気の毒になるくらい顔に出る。眉が左右対称に斜め下を向き、大きな瞳が揺れ、唇をまっすぐ横に引き結ぶ。わななこうとする唇を抑えようとする意思の力が唯一強気に現れるのがそこだった。

 今日の彼女の顔は、その全てが発露していた。現在の状況が彼女に取って最大級に不本意な、つらいことなのだと察せられる。どんな葛藤を抱えているのか私にはわからない。

 折角悩みを打ち明けてくれたのに、力になれないのが悔しい。私にできるのはこの雰囲気が尾を引かないように努める、それだけだった。

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