第34話 ファリオンの想い
「……リヴィア様、なにかありました?」
私、ファリオンはこの国の王太子であるリヴィア・ゼフィール様に冷静に問いかけると窓の外を見つめながらリヴィア様はどこか切ない表情でぽつりと言う。
「…なんのことかな」
その声色は震えるような…何かを我慢しているような声で思わず私はため息を吐き、語気を強めて告げる。
「リヴィア様。この発言は心友としていいますが、何かを隠してるのバレてますよ。上手く隠そうなんて私の前ではできないですからね?」
そうリヴィア様に伝えると、リヴィア様は窓から離れそばにある椅子に座り苦笑を浮かべながら私に言う。
「本当、ファリオンには敵わないね。……さすがに視えたわけじゃないよね?」
「視るもなにも、幼い頃からリヴィア様のそばにいるのですよ?些細な変化などに気づくのは当然です」
「……さすがだね笑」
笑いながら眉を下げ、諦めたような表情をしながらリヴィア様は私に話し出す。
「それがね。クロエ嬢が帰ったあとラヴィが私耳元で『クロエさんを兄上の婚約者にしたら兄上も僕も幸せですよ!』……って、笑顔で言うものだから『そうだね』って言いかけたんだけど、それ以上にラヴィがクロエ嬢のことを話す時…本当に楽しそうで、私よりも懐いててちょっと妬いたんだ」
そう伏し目がちな瞳で遠くをみながら話し出すリヴィア様に私はため息を吐いたあと、リヴィア様に少し呆れたように告げる。
「……そんなことだろうと思いました。本当、リヴィア様は昔からラヴィア様のことになると溺愛、過保護、嫉妬……誰であってもラヴィア様のことになると色んな感情が交差しますよね」
「うぐっ、正論すぎるよ……」
「事実です」
そうバッサリと告げた私にリヴィア様はしゅん─した表情をした。……その顔に私が弱いの知っててこの人やってるのか?
心がざわつき、私はいたたまれなくなったためしょうがなくリヴィア様にある物を渡した。
「これは…?」
「ラヴィア様がリヴィア様のため刺繍したハンカチです。……リヴィア様が忙しいのに気遣い、私から渡して欲しいと預かってました」
私が差し出したハンカチを受け取ったリヴィア様は普段、絶対見ない笑顔をしたあと大事にポケットに入れた。
「それじゃ、元気もでたし仕事しようか!」
夜だというのに元気に言うリヴィア様に呆れながらも頷き、私も仕事に戻った───。
★★★★★★
木々がざわめく森のなか、子供たちからの報告で一人の女性が優しい表情になりながらその子らに頬笑みを浮かべ優しく、穏やかに告げた。
「──報告ありがとう。あの子、やっと解放されたのね。……これからも気づかれないよう注意しながら教えてちょうだい」
子供たちの頭を撫でながら言う女性にその子らは満足気な表情をしているのに、女性も頬を緩ませていた。
その後。子供たちは女性の元から姿を消し、女性も夜月を見上げながらぽつりと言葉を零す───。
「……いつか会える日を楽しみにしてるわ」
最後まで穏やかな微笑みを浮かべた女性の姿はもう森の中から消えていた……
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