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第16話 初めての魔物討伐



雨が降りしきる森のなかは雨音に木々のざわめき、そして私たちの靴音だけが森に響きわたる。ツン─とする土の匂いにどこか懐かしさを感じるのは気のせいだろうか。ふとそんな感情が込み上げているとゼファーが感心したような口ぶりで自分を見ていた。



「……クロエの水防御ウォールドすげぇな。水が一滴もつかない魔法、どこで覚えたんだ?」



不思議な感覚なのだろう。ゼファーは目をキラキラさせながら私に聞いてきたが、これは私が生み出してしまった魔法なため教えることは出来ない。……教えられるように工夫できたらいいのだけど、まだその域には行けてないのよね。──私は素直にゼファーに伝える



「この魔法は私が独自で生み出したの。でもまだ教える域にはいけてないのが課題だから教えられないのよね……」



残念そうに伝えるけど、ゼファーはなぜか私の瞳をじっ─と見たあと切なそうな表情をして私に言った。



「いいんだよ。教えなくて、クロエが生み出したならそれでいいじゃん?充分すげぇんだからさ!」



ニカッ─と笑うゼファーになぜか肯定されたような気がした。私は笑顔で頷き目的地へと進むと大量の魔物、猿切ザーキルがボロボロの小屋の周りを徘徊し、様子を見ていた。

猿切ザーキルは数匹で行動する魔物だが、パッと見五十近くもいるのが異様な光景だった。



「……なんか、嫌な感じがするわ」

「……右に同じく」



私とゼファーはこの"異様さ"に早めに対処した方がいいと思い、お互いの目を合わせ戦闘の準備に入る。ゼファーは腰にある剣を抜き、私は無限収納ルーツボックスから自分の剣を出した。



「………は??え、今何した?!」



そう小声で驚くゼファーに『後で話す』とだけ伝えると微妙な表情をしていたが、ゼファーはすぐに目の前の光景に目を移す。



「……行くぞ!!」



ゼファーの合図と共に私とゼファーは無詠唱で身体強化ギアスター防御強化スタルドを付与し、小屋の周りにいる猿切ザーギルの元へ瞬時に向かい剣で額にある核を壊していく───



「イギャアァアーー!!?!」



猿切ザーギルの死ぬ声がこだましていくが私とゼファーは容赦なく他の猿切ザーギルに剣をふるっていく。



──ザシュ、───ザシュ。



核を壊した猿切ザーキルの血しぶきが飛びかうが飛行フィリアを使いふわりと宙に浮き上手く避け、その後も猿切ザーキルの核を壊していく───






★★★★★★






「……なんか。あんま手応え感じなかったわ」



灰になっていく猿切ザーキルの死体をみながらつまらなそうにつぶやくと、ゼファーが吹き出した。



「おまっ、初めての戦闘は普通苦戦すんだよ!笑」



笑いながら言うゼファーになぜかムッ─とし頬を膨らまし腕を組んだあとゼファーから顔を背ける。



「……どうせ私は普通じゃないですよ」



…しまった、!つい子供みたいな本音を言ってしまった。どう弁解しよう……、そんな思考がぐるぐると頭をめぐっていた時、ゼファーの笑いがピタッ─止んだ。不思議に思った私は視線を上に向けるとゼファーは優しいのにどこかさびしそうな表情かおで私に言った。



「そっか。…でもクロエは普通じゃないとこがいいとこでもあんだぜ?」



……そんな、優しい笑顔で私に伝えてこないでよ、どうしていいかわかんなくなる。ゼファーからの言葉で胸の奥からなにかが込み上げ、喉元まで言葉が出そうになるが。上手く伝えられなく、黙りになっていた時───



バタン─!!と小屋の中から音が聞こえすぐさま小屋の扉を開けるとそこには………





ここまでの読了お疲れ様でした!

読んでくださり本当にありがたいかぎりです。「こういうキャラ好き!」「この展開アツかった!」などなど……、どんな感想でも大歓迎ですのでもしよければ一言だけでも構いません。気軽に感想やコメントしていただけると作者兼読者としても飛び上がるほど嬉しいです!!


それと強制ではないのですがよかったらブックマークや下の評価、いいねなど押していただくと助かります!無理にとは言わないのでご安心を……閲覧してくださることに意味がありますので気ままに見てくださると嬉しいです!これからもぜひよろしくお願いいたします。


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