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ロイネ平原の悲劇

長くなった…

前回のダイジェスト やばいやつ=イーサ 以上

夜もかなり更け、二人以外は寝静まっていた。その二人はというと…

「なんだ、あんたらも追われてる身だったのか」

「まあね…。それよりお主はこれからどうする?」

「特に決めてなかったが…すごい遠くに人の気配があるのは分かるか」

「分かる。…あれがお主の討伐隊か?」

「多分な。もともとはフル無視する予定だったんだが(と小橋を見る)」

「?」

「あんたの力をせっかくだから見てみたい。もちろん対価としてあんたらに協力する。どうだ?」

「…妾は協力してくれる分には構わんが、こやつらが何と言うか…」

「協力者が増えるんだからいいではないか。我も下手な真似はしない。そうだな…我はこの後魔王領の方にとりあえず向かうつもりだからさ、魔王領の知り合いにも協力するように頼みこんでおく。それと知り合いの『主』どもにもな」

「それなら協力してもらおう。面倒ごとが一つ減る」

「よし!そうと決まれば今すぐ行くぞ!我に乗りな!」

「…今から?」

「あんたらも一応追われてるんだろ?…それとも余裕なのか?」


討伐隊はいよいよ明日から動き出す予定である。対象は関所を破壊しまくる魔物。討伐隊はランクSのサバをリーダーにしランクCからAの100名ちょっとで構成されている。討伐の対象が1体でこの規模は非常に珍しい。それほど強力な魔物なのだろうか。しかし、多少の被害は出るだろうが負けるとなんて微塵も思っていなかった。…今まではね

わざわざ討伐対象がやってきたそうだ。しかも、少女が乗っているそうだ。

「…はい?少女の目撃情報なんてなかったぞ」

「それが、乗っているんですよ。しかも普通に乗っているんですよ」

「よくわからんが、その少女は殺すな。話を聞くために。全員準備しろ!」

と叫んだのだが、

「隊長!すでに真上にいます!!」

慌てて真上を見上げると、そこには確かに討伐対象と少女がいた。


それと大量の白い弾と燃える岩も


「天災型、ランダム、追尾弾。一斉発射」

「古代呪文、アポカリプス!」


数秒前…

「向こうも気づいたな。作戦はどうする?」(小橋)

「作戦など不要!一気に大将に突っ込むぜ!」

そう言って、イーサは思いいきり跳んだ。多分10メートルは軽く超えてると思う。敵の大将と思わしき人物も発見した。敵地の中心に着地を狙う

「妾は一応後衛だぞ。なぜ、敵地に突っ込まんといかんのだ」

「一撃で倒せば何の問題もねえ!それより準備はできたか⁉」

「はいはい…。いつでもどうぞ。お主に合わせてやる」


二人の先制攻撃は恐ろしく鬼畜であった。小橋の弾幕とイーサの呪文が絶妙にお互いを補い合っていたのである。小橋の弾幕は密度はものすごく濃い。しかし、一発の威力は控えめで、防ごうと思えば防げるのである。一方のイーサの呪文は密度こそ薄いが、一発の威力は大きく、多少の結界は余裕で貫通する。そのため、避けるのが定石なのだが、避けようとしても弾幕によって避けられず、かといって防ごうとしたら今度は呪文に貫通される。

このクソみたいな先制攻撃によって討伐隊は一瞬にして崩壊した。


サバは何とか防ぎ切った。大量に降り注いだ弾幕や岩が起こした砂煙が消え、周りを見たとき、彼は絶望した。

無傷なのは自分だけでほとんどの人間が死んでいた。生きている人間も多少はいたが、たいてい重傷を負っており、まともに動けそうな状態ではなかった。そんな絶望状態のサバの前に討伐対象は悠々と飛び降りてきた。

「さすがは大将。うまく防いだのか」

白い2足歩行のできるトカゲのような魔物。間違いない。こいつだ。

「決着をつけるのならつけときな。妾は残党処理をする」

少女はそういうと再び白い弾がどことなく現れる

「待て!なぜ魔物に加担する!貴様は人間じゃないのか⁉」

すると少女は冷たい目で俺を見ながら

「そうですけど、なにか?」

とだけいって、生き残っていた人間に弾幕をぶつける。

「お前の目的は俺だろ?なに呑気にしてるんだ?殺しちゃうぞ」

「きーさーまー!」

決死の覚悟で突っ込み、剣を振るがかわされる。3、4回攻撃をした後

「つまらんな」

と言い、5回目の攻撃後の僅かな隙を狙い腹を殴る。一撃はボウリングの球を空中から腹に落とされたぐらい重く、動きが止まる。さらにその隙をついて連続攻撃をくらった。


ありゃ無理だな。

大将の男もそれなりに骨があるのか耐えはしているが、攻撃が当たる気配がしない。イーサの戦闘スタイルは何と言うか…変態的であった。

2足歩行と4足歩行、尻尾と自信の身軽さを使い相手をほんろうさせる。特に4足歩行が厄介そうで、あんなふうにしゃがまれると攻撃は当たらない。そのくせ、イーサの機動力はしゃがんでも落ちない(むしろ上がっている)ので手痛い反撃が飛んでくる。あんな戦闘スタイルをする奴は魔物と人間を含んでもイーサぐらいだろう。ひどい初見殺しだ。そのくせ普通に強い。多分シリウスと同じ…いやそれ以上はあるな。結果はもちろん圧勝であり、イーサのアポカリプスで骨すら残らず木っ端みじんにされていた。



後にこの事件はロイネ平原の悲劇と呼ばれるようになる。


軽症者 0


重傷者 0


死者 0


行方不明者 120


生存確認者 0


国は軍を挙げて調査をしたが、骨の一つも見つからなかったのである

1~10話の文を少し変更、訂正しましたが、物語の流れは変わっていません。

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