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夢小説メアリースーVS非王道転校生の苦労性会長

実況「さあ始まりました!

 第762回覇権ジャンル小説カードバトル!

 今回の対戦カードは、夢小説メアリースーVS非王道転校生の苦労性会長です!」

解説「今回は環境史的にも重要な一戦ですね」

実況「先攻は夢小説デッキ使い、メアリス選手!」

観客「うおお!」

メアリス「私のターンです〜*『あなた』の知ってる夢小説or乙女ゲーを思い浮かべてね!

 『あなた』に『イケメンに拾われる』『モブの立場』『でも何故か皆に愛されて取り合われる』を装備します〜*」

実況「語尾が可愛い!」

解説「女子学生間に流行った絵文字文化ですね。他の投稿サイトにコピペすると文字化けしがちです」

メアリス「まず『お姉ちゃんがハマってた』『ゲームの世界に入る』を付与します〜*因みにこの話は昔二次創作で書いてたけどオリジナル性が高くなったので一次創作にしました〜*」

観客「リサイクルだ!」

観客「パクリだ!」

観客「いやいやオマージュだろ!」

メアリス「『あなた』に『虹色ふわふわ髪』『小柄細身巨乳』『実は神子の才能』『実は伝説の能力持ち』『皆から愛される』を装備〜*」

実況「盛ったー!」

解説「盛りましたね。エモいシチュ描写の材料に使われることもあれば、設定倒れになることもあります」


勇者「気になるな…」

王子「目が離せない…」

騎士団長「守りたい…」

魔王「面白い女だ…」

精霊王「契約しよう…」


実況「全方向から好感度が!」

解説「色んな立場のキャラとの甘々を一作で書けるのでお得という見解があります」


メアリス「さらに『勘違い』『天然』『自己評価低い』のコンボ〜*」

観客「強い!」

解説「定番コンボですね。他のキャラにツッコミを入れさせたり、放っておけねえ女だな…させることができます」

実況「盤面が愛されで埋まっていくー!」

解説「癒し系の系譜ですね。ストレスを最小限に。スッキリを特大に。これを主人公である『あなた』に付与することで、共感バフを呼び起こします。

 ちなみに後攻の選手はこのデッキを見て育った世代です」

実況「嫌な予感しかしない!」


???「俺様の出番のようだな」


実況「あっ!フライングされました!

 愛されふわふわドリーマーに対するはーーーーー


 アンチ王道転校生デッキ使い・クローニン!」

観客「来たーー!」

観客「非王道って何!?」

解説「このデッキ、一説によると夢小説へのカウンターとして発展した構築だそうです」

実況「どういうことですか?」

解説「夢小説の主人公を別視点から見るとどうなるか、という発想で生まれた説があります。真相は定かではありませんが…」

クローニン「『BLが蔓延る男子校』を配置。罠カード発動。『季節外れの転校生』『マリモ眼鏡』『異様な人たらし』『うざいほどのぶりっ子だが生徒会役員どもはどんどん落とされていく』『苦労人俺様生徒会長の主人公を除いて』コンボ発動だ」

解説「罠カード活用。悪役令嬢デッキにありがちな『他の転生者』活用を思い出しますね」

クローニン「人によって主人公兼苦労人、つまり転校生に籠絡されてないプレイアブルキャラは変わるが、大体メンバーの性格や外見は固定されている。

 生徒会長は俺様、副生徒会長は腹黒敬語、会計はチャラ男、書記は無口、庶務は可愛い双子」

解説「通称に使われてもいる転校生ではなく、むしろ周囲が主人公なんですね。転校生はラスボス扱いが多い模様です」

クローニン「『一人ずつ生徒会役員を取り戻す』もしくは『風紀委員勢力を取り込む』この過程で性癖を盛り込む。攻略過程や主人公が虐げられる様子、BL学園という空間への適応度合い、断罪の様子やギミックに俺様の性癖を盛り込んでいく」

実況「きゃー!」

解説「年齢制限に引っ掛かるのでモザイクかけますね」


アクヤクレー「興味深いですわねえ」

実況「何がです?」

アクヤクレー「うちの断罪の流れを思い出しますわ」

解説「系譜としては近いかもしれませんね。

 ピカレスクロマン、また下剋上ものの流れも汲んでいるかもしれませんわね」

観客「おおおおお!」

観客「しかし『アンチ』王道転校生ってなんだ?ていうか、それを言うなら『王道転校生』はあるのか?」

実況「ここで解説、少し環境の歴史を」

解説「昔から物語には流行があります。

 ある構築が強くなると、それに飽きた読者が現れます。

 すると別視点が生まれる」

実況「カウンターデッキですね」

解説「ええ。愛され主人公が流行れば、それを外から見る物語が生まれる。もしくは、嫌われが。王道が流行れば非王道が、更にはもっと過激なアンチ王道が生まれる。

 なろうとて流行れば、アンチなろうが生まれます」

実況「環境が回っている!」

アクヤクレー「ですが」

実況「ですが?」

アクヤクレー「結局みんな、共感出来るキャラがーもしくは、好ましいキャラが、愛されているところ、認められているところ、執着されているのを見たりー嫌いなキャラが断罪されたり、捨てられたり、無視されるのを見るのが好きなのは一緒ですわ」


 一瞬会場が静かになる。


オレダケー「異 議 あ り !」

実況「貴方は俺だけレベルアップ系弟を持つクソデカ感情兄!」

オレダケー「苦手なキャラが愛され!尊敬され!仲間を増やし!共感出来るキャラが捨てられても虐められてもめげずに生きているが心が静かに死んでいく話を愛する者も居る!」

アクヤクレー「それは特殊な状況ですわ!」

実況「場外乱闘だ!」


メアリス「皆、喧嘩しないで〜*」

クローニン「胃が痛い…!皆好き勝手にやりやがって…!」

実況「それぞれの願望がぶつかり合う会場!」

解説「時代が変わっても根っこは案外変わらないのかもしれません」

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