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『餓死寸前の最弱アバターからのサバイバル料理 ~現実世界での完全栄養食に絶望したので、VRゲームで失われた「本物の味」を再現して夢の食堂を開きます!~』  作者: ゆっきー
第2章:「最強の護衛と、夢の食堂の予定地」

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第31話:「祭りのあとと、システムからの異常な報酬」

「……お、終わったぁぁぁ……」


 深夜。

 最後の客が満足げに帰っていった後、レナは厨房の床にペタリと座り込んだ。

 HPやMPは減っていないが、精神的な疲労(リアルSAN値の減少)が凄まじい。数百人分の肉を焼き、パンケーキをひっくり返し続けた腕は鉛のように重かった。


「よくやったレナ。……貴様の焼く肉は、確かに暴動を止めるだけの価値があった」

「ふん、当然だ! 私が列を整理してやったのだからな! 感謝しろよ!」


 エドとセリアも、カウンター席に突っ伏しながらも、どこか満足げな表情を浮かべている。ミレとパピーはすでに隅っこで丸くなって寝息を立てていた。


 その時だった。


 ピロリン♪ ピロリロリン♪

 パァァァァァァッ!!


 突如として、ログハウス全体が神々しい光に包まれた。


「な、なに!? 敵襲か!?」


 エドが跳ね起きるが、それは攻撃ではなかった。

 レナの目の前に、半透明のシステムウィンドウが連続してポップアップしたのだ。


【偉業達成:短時間で数百人の『飢餓状態』を救済しました】

【称号獲得:『戦場の料理人』『胃袋の支配者』】

【報酬:拠点ログハウスのランクアップ権限が付与されます】


「えっ……ランクアップ……?」


 レナが呆然と呟くのと同時に、ログハウスが勝手に変形を始めた。


 ゴゴゴゴゴゴッ……!!


「うわぁっ!? お、お店が大きくなってる!?」


 平屋だったログハウスの上に、新たな階層が組み上がり、立派な「二階建て」へと進化していく。

 さらに、厨房の奥には地下への階段が現れ、裏手にはなんと「小さな菜園」まで自動生成された。


 数分後。

 光が収まると、そこには以前の倍以上の広さを持つ、堂々たる「店舗兼住宅」が完成していた。


「……信じられん。システム干渉による地形変動か」

「おいレナ! 二階を見ろ! 私専用の部屋があるぞ! しかもフカフカのベッド付きだ!」


 セリアが二階から顔を出して歓喜の叫びを上げる。

 今までカウンターや床で雑魚寝していた最強の騎士たちにとって、プライベートな個室とベッドは、どんなレア武器よりも嬉しい報酬だった。


「地下は……すごい、『無限収納インベントリ』付きの巨大食料庫だ……!」


 レナが地下を確認して声を震わせる。

 ここなら、客が持ち込んだ大量の食材も腐らせることなく、鮮度を保ったまま無限に保管できる。


【称号効果『戦場の料理人』:調理速度+50%。料理のバフ効果上昇(中)】


「あはは……なんか、もう後戻りできないくらい本格的になっちゃったね」


 レナは広くなった厨房と、フカフカのベッドがある二階を見上げ、疲れも忘れて笑い出した。

 最強の護衛と、最高の設備。

 ここ『夢の食堂』は、この夜をもって、誰もが認める伝説の名店としての基盤を完全に固めたのだった。

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