短期戦争
金蘭がお嬢様だと分かって良太が驚きながらも
少し納得していると、
ピンポーン♪
「 青山寿司でーす!お届けに上がりました 」
「 今行きまーす!一応3人で行こうか。 」
3人は玄関の扉を開けて、届けに来た人を見ると
「 パパ!?なんでパパが配達してるの!? 」
届けに来たのは金蘭のお父さん。青山寿司本店、現店長だった。
「 金蘭が暮らすところを見たくてな。あなたが 黒川良太さんで? 」
筋骨隆々の白髪混じりの職人の様な雰囲気に少しビクビクしながら、良太は挨拶をした。
「 は、始めまして。花畑荘、大家の黒川良太です。お嬢さんとは仲良くさせて貰ってます。 」
「 ふむふむ。いい目をした青年だ!金蘭をよろしく頼むよ。おや?牡丹ちゃんも住んでるのかい! 」
「 久しぶりやねおじさん!相変わらず職人の雰囲気出してるな〜 」
良太はホッと胸を撫で下ろし、とりあえず気に入られた事を嬉しく思った。牡丹は冗談を飛ばし笑っていた。
「 それじゃあ、帰るからな。迷惑かけないようにな、金蘭? 」
「 分かってるわよ!早く帰らないとママにサボってるって言い付けるよ! 」
金蘭は恥ずかしそうにしながら、寿司桶を受け取り、逃げるように家へ入って行った。
「 美味し〜!やっぱり青山寿司は最高やね! お腹壊れるまで食べれるわ〜! 」
3人はあっという間に食べ終わり、良太はソファーに座り。牡丹と金蘭は食卓で話してる。
「 なぁ、金蘭。あのお寿司っていくらなんだ? やっぱり俺が払った方が・・・ 」
「 まだ言ってるの?良太には出せないわよ。 パパがメニューを考えて詰めた特別物だから・・・ 多分、3くらいはするわよ。 」
金蘭は指を3本立てながら言った。店長自らが考えて詰めるだけでもメニューに無い特別品。
ただでさせ高級過ぎると言われているお店の特別。3の後に何個0が付くのか分からない。
良太は苦笑しながら、金蘭にお礼を言いスマホで青山寿司の出前の値段を調べた。
「 あ、ありがとうな金蘭・・・本当に助かった・・・ 俺には出せなかったよ・・・ 」
1番高い出前で6万円とHPに書いてあった。
良太は怖くなり考えるのを止めて、お風呂を入れに行った。
「 ねぇねぇ金蘭。アタシが良太と入るって事でいい? 」
突然、牡丹が言い出し金蘭は挑発するように、
「 牡丹の洗濯板で良太と入るの?どうせなら私の風船と入る方が嬉しいかもよ? 」
金蘭は誰が見ても認めるほど成長はいいほうだった。2人は猫の喧嘩のように唸りながら睨み合っていると、
「 どっちとも入らないぞ? 」
呆れたように良太が言うと、2匹の猫は大人しくなった。
( お風呂に入るだけで睨み合うなよなー )
牡丹と金蘭は諦めて、どちらが先に入るかジャンケンを始めていた。
外にいる、背が低い影も胸を撫で下ろしていた・・・
( 今日も良太さんは**と入るの。邪魔はさせないんだから・・・ )
次話は夜中にまた。
30のお寿司なんて何が入ってるんでしょうか(笑)
1度でいいから食べてみたいですね(´﹃`)




