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十三
─あの口煩いじーさん達がいなかったら、もう少し頻繁に帰るんだけどなぁ…
「一回、死んだらマシになるかな…」
「さらっと恐ろしいこと言ってるが何かあったのか?」
ぼそっと呟くと誰もいない筈の部屋で聞き覚えのある声。
フォークを置いて振り向くとそこにいたのは俺の師、ウルフィラス・シュリットその人がいた。ラクスヴィエトはといえばさっさと人化を解き、ついでに幼獣化して俺の膝の上でじゃれている。いつ俺の膝に上がったんだ、お前。
「おかえり、ラクス。特に何もないですよ? ただ、実家に帰る度に嫌味を言われると…ねぇ?」
「あー…うん。なんとなく分かる。分かるがその黒いものをしまえ」
ちょっとラクスヴィエトが怯えてるしと師匠が苦笑いする。
俺は亡霊なんて喚んだ覚えないけど、なんか出てたのかな。
「別に何も出してないし喚んでもないですよ。なんの封筒ですか、それ」
ふと目に入ったのはちょっとした雑誌が入りそうな茶封筒。書類なら封筒なんて入れずにそのまま持って来るし他に心当たりもない。
「開けてみろ」
「……珱煌学園編入申込書?」




