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「ほら・・・言わんこっちゃない。
雄輔、あんたが責任とんな!」
確かに店長はそう言った。
「どんな気持ちでこの子がいたか
何でこんなことになったか、
あんた分かってんのかい!
このおおバカたれが!」
雄輔さんにはその言葉の意味が理解できなかったらしい。
「あれってどういうこと?
オレ、何かした?
オレのせいで体調崩したっていうことなのか?」
その通りですけど・・・
「聞かせてくれねーか?オレが何で
そこまで追い詰めたのか。」
部屋で、マグカップを手にした雄輔さんは
真剣な顔であたしの隣に座っている。
「別に・・・・」
いい渋るあたしに、雄輔さんが言った。
「別に何て答えは受け付けねー。
何かあるからこんなことになってんだろ?
聞くまで帰んねーぞ。
ちなみにオレ、有言実行だからさ。」
・・・・・・・・・
言ったら引かれんだろうな。
いい年して、高校生の嫉妬みたいな事言いだしたりしたら。
しかし・・・・
本当に居座るつもりなんだろうか。
それはそれで嬉しいかも♪
なんて思ってたら、雄輔さんのケータイが鳴りだした。
ちらっとあたしを見て、
「ちょっとワリぃな。」
と、通話ボタンを押す。
「雄輔?あの・・電球が切れちゃって。
助けて~~~!」
「え?そんなの自分でやれよ。」
「だって・・・片手じゃ出来そうにないもん!」
ケータイの声って、なんでこう筒抜けなんだろう。
隣に座ってたら、全部聞こえる。
確かに片手で台に乗って電球替えるのって
難しい。でも・・・・・
また、あの子の部屋に行くのかな・・・・
行くんだよね。きっと。
後輩だもんね。
怪我してんだもんね。
仕方ないじゃん・・・
胸の奥がぎゅ―――っと締め付けられそうに痛くなる。
イヤだと言えたら、行くなと言えたら
そんなにすっきりするだろう。
でも、友達だから助けなきゃいけない。
それ以外のやましい気持ちもない。
だから反対した所で、
「困ってるヤツをほっとけねーよ。」
って、行ってしまうんだろう。
「しゃーねーなぁ。待ってろ。」
「やったぁ。助かったぁ!」
いつか雄輔さんに握りしめられていたあたしの手。
その手の上にポツンと一粒、涙が落ちた。
ギョッとした顔して雄輔さんがあたしの顔を覗き込む。
「どうした?」
・・・・・・
「行くんでしょ?早く行ったげなさいよ。
待ってるよ。」
泣き顔を見られたくなくて
顔をそむけながら言ったあたしに、
雄輔さんは静かに言った。
「聞くまで帰んねーって、オレは言ったはずだけどな。」
そして、誰かに電話をかけると
「お、タケか?オレ。ちょっとちなみんとこ
行ってきてくんねー?
電球が切れたけど付け替えれねーンだわ、アイツ。
頼んだぞ。サンキュ~。」
ちなみっていうのか・・・あの子・・・・
「さてと、これでさっきの件は片付いた。で、お前の件は?」
「行かなくてよかったの・・・・?」
「電球より大事な話があるからな。で?」
・・・・・・・・・・・・・・
あたしは小さくため息をつくと
「言いたくないの。」
と、うつむいた。




