表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虚無からはじめる異世界生活 ~最強種の仲間と共に創造神の加護の力ですべてを解決します~  作者: すなる
1章 第二部 王都ベルセリア編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/75

43話 月を背に語る決意

ハルトは苦しさを感じて目を覚ました。

ルナとヒナタがハルトの上に抱き着いて寝ていたからだ。


「はぁ……。道理で息苦しいはずだ」


変な時間に目が覚めてしまい、すぐには寝れなそうなのでトイレついでに少し城を歩いていた。

夜の城内はとても幻想的で月の明かりに照らされた窓枠の影が廊下に綺麗な模様を映し出していた。


廊下を少し歩くと広いバルコニーにたどり着いた。

そこから見える月は何とも言えない優しい雰囲気をしていた。


「とても綺麗でしょう」


急に後ろから声が聞こえてきたのでハルトは驚いた。


「ここから月を眺める時間が、私の一番好きな一時なのです」


そういいつつ姿を現したのはサタナキアだった。


「ええ、とても綺麗ですね。心が洗われるようです」


サタナキアはハルトの隣に立ち一緒に二人で月を見上げながら話をした。



「ふふ。気に入って頂けたようでなによりです。……ハルトさん?」


「はい?」


「あなたはこの世界のことをどう思っていますか?」


「うーん。初めは魔物や魔獣の存在に驚きましたし、戦いが―――命の危険がとても身近に存在する世界というところにも少々驚きました。でも今は、マナリスのことを省いて考えるなら、とても綺麗で素敵な世界だな―――と思いますよ」


「そうですか。仮に……仮にですよ。人と魔族が全面的に争うことになり、どちらかを必ず守らなければならない状況になったとしたら、ハルトさんはどちらを守ると考えますか」


「そうですね。昼間にも話したように俺はどちらの味方でもありません。もし必ずどちらかを守らなければならない状況が来ると分かっていたなら、そうなる前に戦いを止めたいですね」


「それでも止められないとしたら……?」


「……リーザスの街の人も、サタナキアさん達も、もう俺にとっては大切な人達です。とてもどちらか片方なんて選べませんよ」



そしてハルト振り返り、サタナキアの目を見て信念を込めて言い切った。


「俺は自分と少しでも関りのある人が血を流す姿も、争いあう姿も見たくありません。もし本当にそんな状況が訪れたとしても、どんな手を使ってでも争いを止めることに尽力すると思います」


月を背にし、そう言い切ったハルトの姿はとても綺麗でサタナキアには輝いて見えた。

サタナキアはそんなハルトを見つめたまま固まっていた。


「サタナキアさん?」


「す、すみません。急に変な質問をしてしまって」


「いえ、もし実際にそんな状況に直面したら困惑したと思います。そういう可能性があることを事前に示してくれたのでぶれない心構えが出来ました。ありがとうサタナキアさん」


覚悟を決めた表情から笑顔に変わり、自身に礼を言うハルトを見てサタナキアは顔を真っ赤にして慌ててハルトから目をそらした。


ど、どうしたんでしょう!私ったら……!

何故か体が火照って……!

ハルトさんの顔をまともに見れません……!

こんなこと300年生きてきましたけど一度も……!


「サタナキア……さん?大丈夫ですか?」


「だ!大丈夫です!そろそろ寝なくてはアモン達に怒られてしまいます。それではハルトさんまた明日」


「ええ。おやすみなさい」


サタナキアは速足でその場を去って行った。



「俺もそろそろ部屋に戻らないとな。俺がいないことに二人が気が付いたら騒ぎ出しそうだし……」


ハルトも部屋に戻り二人を起こさないようにそーっとベッドに入り朝までゆっくりと眠った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ