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虚無からはじめる異世界生活 ~最強種の仲間と共に創造神の加護の力ですべてを解決します~  作者: すなる
1章 第一部 新世界~リーザス編

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32話 商店の下見

ハルト以外の冒険者たちにもそれぞれ報奨金が支給された。

ルナとルシアにもハルトとは別に報酬が用意されていた。


流石に貰いすぎな気がして申しわけない気分になったが、全員二人にも貰う権利があるといって譲らなかった。


ライナスから本当は全員の冒険者ランクを昇格させたいとの話があったのだが、アイゼンリヒトとエラルドからいまは目立つのは避けた方がいいという言葉が出て昇格は見送りとなった。


こうして話はまとまり、今後はマナリスの動向をギルドでも飽くまでも極秘裏にだが捜査する方向で動いてくれることとなった。

エラルドは一度王都に戻って、王都の冒険者ギルドと―――可能であればギルドマスターを通して王にも報告するということなのでアイデンリヒトとライナスから書状を預かり一足先にリーザスの街を旅立った。



エラルドを見送り冒険者ギルドに戻ると、一向に帰ってこないハルト達を心配したロンドと、ライラ達に話を付けてきたヘイゲルが出迎えてくれた。


「旦那!遅かったじゃねぇか!」


「いやー悪い悪い。いろいろ立て込んでてな、ははは」


そういやロンドのこと忘れてた……。

あはは。


「ハルト様。こちらの者たちならばご期待に添えると思います」

ヘイゲルがそう言うと後ろに立っていた4人が頭を下げ挨拶をした。


「ヘイゲルから話は伺いました。ハルト様たちの食事の世話は我々にお任せください」


「様はやめてくれないかな?これから一緒に暮らす仲間なんだし。俺は領主でもなんでもないからさっ」

ライラは首を傾げた。


「しかし話を聞くからに一国一都の……いえ一つの世界の主ですよね?」


いやまぁ確かにそうなるけども。

何もない世界で街を開いただけのただの一般人なんですけど……。

急に敬われても反応に困るというか……。


「では皆さんご主人様のことはご主人様と呼びましょう!」

ルナが変な提案をした。


「なるほど。ルナお嬢様がそう言うのでしたら……。これからお世話になりますご主人様」


「うん。もう好きに呼んでくれていいかな……」

ルナの提案でご主人様呼びが決まりハルトはもうあきらめてそれを受け入れた。



そこへ丁度ライナスの部屋から出てきたアイデンリヒトが笑いながら声をかけてきた。

「いいじゃないか彼女らはこれからハルト君のメイドとして働くのだから、ご主人様で。ふふふ」


この人さっきから俺をからかって楽しんでるな……。

「もう好きにしてください……」


「ではライラ。ハルト君に店場所を案内頼むよ。私はヘイゲルと屋敷に戻るとするよ。それでは」

そういうとアイデンリヒトとヘイゲルは帰っていった。


「ではライラさん。案内よろしくお願いします」


「私のことはライラ、とお呼びください。それと私どもに敬語は不要です」


「んじゃ皆も俺にもあまり堅い言い回しはしないでね?」


「それは……命令とあるならば善処します」


うーん。

この子たちセバスと同じくらい真面目かも……。



ルッツのパーティとレイラだけは商店を見てみたいというので、このままついてくることになった。

ケビンとベンゼル、マーレはライナスから復興の依頼に関して相談があるそうだ。

ロンドは一度戻って準備していた荷物を取ってくるというのでメイドの一人をロンドに付かせて案内してもらうことにした。


そしてハルト達はライラの案内で商店の場所へ案内してもらった。


商店を出す予定地は想像以上にいい場所だった。

大通りの中心で様々な商店が立ち並ぶ一画。

店舗の中を見るとまだそれまで出店していた品が所々残っているように見える。


「この店は先日まで薬店を営んでいたそうですが、薄めたポーションや利きもしないインチキな薬を販売していたことが発覚し、アイゼンリヒト様が没収した店舗になります」


「なるほどねぇ。確かの残っている商品を見るとどれもかなり粗悪。でも使えそうなものも少し残ってるわね」


「そう言えばレイラさんは薬師でしたね?」


「ええ、薬の良し悪し程度は見ればすぐにわかるわよ」


「でしたら使えそうなものは持って行ってください。そのほかはこちらで処分します」


「えっ?いいの?まともな商品だけでも結構な量になると思うわよ?」


「俺らは薬の目利きはできませんし、大丈夫ですよ」


レイラは少し考えて口を開いた。

「ねぇ……。それなら私をこの店で雇ってみない?私は商人ギルドにも登録してる薬師だからこの街での薬の販売許可も持ってるわ。それにこの街の生活を知る者が店員に居た方が便利だと思うけど?私も直接自分の商品を売りに出せるなら助かるのだけど」


たしかにキャトラン達で店を運営するつもりだったけど、いくらセバスが居たとしても彼らだけに任せるのは心もとないと思っていたところだ。


「レイラさんさえそれでよければお願いしようかな?」


「ありがと♪契約成立ね♪」


「ではレイラさん。残されている薬類の良し悪しを確認したら指示を出してもらえますか?俺らで運んでしまうので」


こうしてレイラの指示でより分けて使える物だけは残し、整理は小一時間で終了した。

1/4くらいはそのままでも問題なかったりレイラが少し手を加えればまともな薬として効果を発揮できるものだそうだ。

店舗の整理している間にロンドも到着して皆がそろった。



「よし、んじゃあとは明日、加護の力で店内を一気に改装してしまうので、皆さん一度俺の街に来ますか?」


「えっ。俺達もいいんですか?」

ルッツが驚いていた。


「さっきはお茶しか出せなかったけど、今度はライラさん達もいるんでおもてなしできると思うからね。ルッツさんの罠探知にはかなり世話になったからそのお礼です」


「是非ご相伴に預からせていただきます!」


ルッツは敬礼していた。


他の4人を異世界に行けるのを喜んでいた。


「でもあっちに行く前に……ロンド、酒を買い込んで行こう!」


ロンドなら酒と聞くとすぐさま同意してくると思っていたが、ハルトの言葉に不敵な笑いを返した。


「ふっふっふ。……俺がここへ運んできた荷車をみなかったのか?」


「まさかっ!」


「鍛冶道具だけであんな量なわけないだろう?ちゃぁんと旦那たちが居ない間に美味しい酒と肉や魚、香辛料は確保済みだぜ?」


「さすがロンド!んじゃみんな行くとしようか」



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