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「聖女様の逃避行」代行します  作者: 猫の靴下
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5.聖女養成学院side(ざまぁ回?)

平民は聖女でもたくましい。

エリスさんは優しすぎたようだ。

聖女養成学院では基本的に自分のことは自分でするが基本となっている。

将来派遣先で食事や洗濯、身の回りのことが一人でできなくては聖女といえないからだ。



エリスがいなくなって養成学院の貴族たちは慌てだした。

食事や洗濯の修行をセリスに押し付けていたため、やる人がいないのだ。

下位貴族といっても貴族であることに変わりはない。ほかの平民にやらせればいいと考えるのも当然である。


聖女養成学院に平民は3人。ソラ・マラ・ミド。どれも個性が強そうである。


貴族たちは平民に当然のように「あななたち食事を作りなさい」と命令してみる。

ソラ・マラ・ミドの平民は「はーい」と返事をして自分たちだけ作って食べだす。

いつまでも食事ができたと呼びにこないので覗きにいくと、すでに食事は終わって洗い物をしていた。


貴族「ちょっとあなた達、わたくし達の分はまだかしら?」

ソラ「食事の時間に来ないからいらないのかと思いました」

マラ「そもそも食事の支度は順番にやるはずですよね?貴族様つくったことありましたっけ?」


貴族「あなたたち!平民の分際で貴族に逆らうというの?」

ミド「学園内では身分差はないと教わりました。苦情は学園長にどうぞ」


貴族は学院に配達にくる人に料理を依頼したが、そもそも運ぶことができないと言われてパンを注文するのだった。

学園長にもその日のうちに苦情が寄せられたが、そもそも食事を作ることも聖女になる修行なので苦い顔をされる。




貴族「食器棚に鍵を付けてやるわ。鍵をあけてくださいってお願いしてきたら食事と引き換えに開けてあげてもいいわね。もちろん手抜きなもの作ったら即刻鍵をかけるわ」

その日のうちに食器棚に鍵がかけられるが、平民3人は外でむしった草や小枝で焚火をしながら焼き芋を作って食べてしまう。


貴族「食器が使えないって言って来ないわね?どうしたのかしら?」

いろいろ探し回ると平民3人は焚火しながら芋を食べてるのを発見。

貴族「食器を使わなくてもたべてるのね。はしたないけどいいわ、それよこしなさい」


ミドが渡したのは熱々のジャガイモ。

貴族「熱い!ちょっとお皿とかナイフとかに入れてよこしなさいよ!」

マラ「鍵がかかってるから使えないんです」わざとらしくしょんぼりする。

貴族「鍵開けてってお願いしたら開けてくれるわよ!」

ソラ「そもそも食器棚に鍵かけること自体何かあったからですよね。まさが私たちに嫌がらせとかそんな低能が貴族にいるとは思えませんし」

貴族は仕方なくまた学院に配達にくる人にパンを注文するのだった。気の利いたものは実家にメイドの派遣を依頼する。



貴族は洗濯のできるものもいなかった。

貴族「洗濯するのは平民の仕事でしょ!」

ソラ「いやメイドの仕事です」

マラ「メイド契約してませんよね?」


平民たちが洗っているタライに無理やり汚れたタオルを押し込んで「ついでに洗いなさい」と言って去っていった。

ミドはおとなしく洗って干したが、そのタオルは貴族に返されることはなかった。

そのあとも無理やり突っ込んだタオルや服はすべて洗った後売り払われてしまう。

貴族「それって泥棒よね!?学園長にいいつけますわ!」



学園長もさすがにこれはまずいと思って3人を呼び出す。


ソラ「え?だっててっきり恵んでくださったのかとおもって。タオルはいいものでしたので売りました」

マラ「自分で洗濯するのも修行ですよね?まさか修行を放り出すなんて思ってもみなかったから」

ミド「うんうん。貴族様って聖女目指すだけあってお優しい方だらけだと思ってました」


学園長も3人に罪を問うことはできなかった。


貴族「いいわ!じゃああたしたちが洗濯を見届けてあげるわ!ありがたいと思いなさい」

ソラ「ドレスの洗い方なんて知らないんだど」

貴族「あなたたちがいつもやってるように水と石鹸でゴシゴシやったらいいんじゃないの?」


マラ「じゃあ見本みせてください!」

貴族「やったことないけど」といいつつ水もつけずに石鹸をゴシゴシやってみたがシワになるだけだった。

別の貴族「水はつけないとだめなんじゃない?」そういって水をつけてゴシゴシやったらレースがボロボロになり、貴族は涙目に。

ミド「ほら、やっぱりそういうのは専門家じゃないと無理なのよ」


さすがにドレスはあきらめるほかなかった。


貴族どもは仕方なく実家からメイドを派遣してもらい、洗濯を近場でしてもらって届けてもらうことにしたのだった。

メイドの住む家と生活費、洗濯する場所や設備など経費はそこそこかかるようになった。

底辺貴族ばかりだったのでその出費はバカにならないものになっていく。


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