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ただの日本のヒラ公務員(事務職)だった私は異世界の最弱王国を立て直して最強経済大国にします  作者: リラックス夢土


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第263話 ファーストダンスしないと停職ですか



 私はブランたちと別れグリーン王妃の居室に向かう。

 グリーン王妃の私室を訪れると扉の前には兵士がいた。



 う~ん、ブランたちの部屋よりも警備が厳重ね。

 ブランやゼランは刺客が来ても自分たちで戦えそうだけどグリーン王妃はそんなこと無理だろうから警備も厳重になるのかな。



 ブランたちだって王太子や王子だから十分警備対象だがあの二人なら敵が来ても自分たちで撃退できるような気がする。

 だってサタンがブランの護衛してた時に敵が襲って来てもブランが撃退できる敵だからと護衛しなかったぐらいブランの剣の腕前は強いのだから。


 とりあえず私は兵士に声をかけてグリーン王妃への面会を頼んでみる。

 兵士は私が誰か分かるとすぐにグリーン王妃に取次ぎをしてくれたので私は兵士が開けてくれた扉から部屋に入った。



「グリーン王妃様。突然訪問して申し訳ありません。アリサ・ホシツキ・ロゼ・ワインでございます」


「まあ、アリサ! よく来てくれたわね」



 部屋の中にいたグリーン王妃は優雅にソファに座り私の顔を見て笑顔になる。

 超絶イケメン王子たちをこの世に産み出したグリーン王妃の美貌は衰えを知らない。



 グリーン王妃みたいな人物こそ美人と呼ばれる人種なのになんで私がこの世界で美人とされるのかという謎は未だ明確な答えはないのよねえ。

 黒髪に黒い瞳が珍しいということくらいしか私が特別視される特徴なんてないし。



 この世界の美の基準だけには納得できないがそれで助かっている部分もあるので神様の人物設定に文句をつけるはやめておこう。

 どうせこの世界の神様はそんなに深く考えて人物設定してるわけないんだから。






 すみません






「今日はどんな用事で来たの? もしかしてブラントとの結婚式をすることになったとか?」



 う! モンスター王妃の攻撃が開始されたわ。

 ここは致命的な攻撃をされる前に逃げた方がいいかもね。



「いえ、その話ではなく、今回はグリーン王妃様に謝罪をしに参りました」


「謝罪……?」


「はい。実は私と弟の誕生日パーティーの正式な招待状をお渡しすることが遅れてしまい、今日、お持ちしたのです。大変遅くなり申し訳ございません」



 私は頭を下げて謝り招待状を差し出す。

 グリーン王妃は私が差し出した招待状を見てキョトンとした顔になる。



「そういえば正式な招待状はもらってなかったわね。侍女たちが「ドレスが決まらない」とかなんか騒いでいると思ったらこのことだったのね」



 グリーン王妃もブランたち同様に招待状が来てないことに気付いてなかったんかい!

 さすが似たものモンスター親子! 



「この度は私の不手際で招待状を渡すのが遅くなりグリーン王妃様には大変なご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。この件の処罰なら私が責任を持ってお受けします」



 モンスター王妃からの処罰は怖いがこの件に関しての責任を私は取らなければならない。

 できれば優しい処罰だといいんだけど。



「処罰……? そうねえ、確かに王族への招待状が遅れるのは未来の王太子妃としては失格ね。処罰が与えられても仕方ないでしょう」



 グリーン王妃はしばらく黙っていたが私に向かって極上の笑みを向けた。



 う! その笑みが魔王の笑みに見えるんですけど!

 この世界の魔王は女の魔王なの!?



 戦々恐々とする私に女魔王の攻撃が来る。



「それならばアリサにはブラントの誕生日パーティーで招待客の前でブラントとファーストダンスを披露しなさい。アリサがこの国の未来の王太子妃だということを皆に知らしめるのです」



 え? ブランの誕生日パーティーでブランとファーストダンスを踊るの?

 ダンスなんて踊ったことないのに王太子とのファーストダンスなんてハードル高過ぎじゃん!


 しかもブランたちの誕生日パーティーまであと一か月くらいしかないのに!

 それまでに私に皆の前で披露できるぐらいダンスができるようになれってこと?


 無茶ぶりだよ!!



 心の中で叫ぶ私に女魔王からのトドメの一撃が放たれる。



「それができなければアリサが王太子妃の勉強が終わるまで首席総務事務官としての仕事を休んでもらいます」



 く! できなければ停職処分なんてさすがモンスター王妃からの処罰だわ。

 仕方ない! やってやろうじゃないの!



 私は腹をくくりグリーン王妃に笑顔で答える。



「承知しました。ブラント王太子様の誕生日パーティーでブラント王太子様とファーストダンスを披露させていただきます」


「良かったわ。それじゃあ、この招待状は受け取るわね。アリサの誕生日パーティーも楽しみにしてますから」



 ニコニコと微笑むモンスター王妃は私からの招待状を無事に受け取ってくれた。

 グリーン王妃の部屋を出た私は大きな溜め息を吐く。



 あ~、モンスター王妃の攻撃はさすがに強かったなあ。

 あれだけ強いなら警備なんかいらないんじゃないの?


 まあ、剣術が強いってわけじゃないけどさ。

 それにしても仕事の合い間にファーストダンスの練習なんてハードだけどやるしかないか。



 人間は無理だと分かっていてもやらねばならないことはある。

 いや、最初に無理だと決めつけてはならない。



 まあ、なんとかなるわよね。

 人生ってそんなもんだし。



 その時は大変だと思った出来事も時が経てばそれが自分の良き経験と想い出になるものだ。



 でも私が異世界で王太子とファーストダンスなんて美紀に爆笑されること間違いないわね。

 今の自分が王太子の婚約者ってのも自分自身が信じられないもん。


 さて、最後はブラウン国王か。

 ブラウン国王は優しそうだから厳しい処罰なんか与えないわよね、きっと。



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