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第三十一話 何故あの四人が?俊太のことはいつものことだ!?

移図離の”り”が”離”であることをようやく思い出す。

急いで直しました。

「なんであの四人が!関係ないだろ!?」

 

 俺は叫んだ。世界の意思とか言う奴に。

 

『いや、無関係なんかではないよ。あの四人はあの世界の存在を知った。しかも君とは友達同士だ。君も友達と一緒の方が良いだろう?』

 

「ふざけるな…あの世界は危険だ。そこでの用事に着いて来て、危険な目になんてあったら…」

 

『君達の世界も、十分危険だ。』

 

「!?」

 

『猛スピードで走る金属の塊、強欲な金の亡者、戦争…いろいろな危険があるのは君達の世界も…いや、どの世界も一緒さ。』

 

 確かに一理ある。しかし…

 

「それは俺の親友達を連れて行ける理由にはならない。なんであの四人にこだわる?俺にしか出来ないことなら、俺だけで充分なはずだ。」

 

『それについては二つほど理由がある。そもそも君を送ってしばらくしたらあの四人も連れてくるつもりだった。

 それには二つの理由がある。一つは君の補佐。そしてもう一つは…そろそろ時間のようだ。もう一つの理由はまたいつか語るとしよう。』

 

「ま、待てよ!」

 

 俺の意識はそこで途絶えた。

 

 

 

 

 

「…ぶ?ねえ…じょ…ぶ?」

 

「ん…?」

 

 はっきり聞こえない。視界がぼやけてよく見えない。なんなんだ?

 

「ねえ!大丈夫なの!?」

 

 はっきり聞こえた。ギーナの声だ。視界もはっきりしてきた。

 

「あ…あ、大丈夫だ。」

 

 俺はなんとか答える。

 

「良かった~生きてて~」

 

 死んでないの分かってただろ。しかも棒読みだし。

 辺りを見回すと、皆ちゃんと起きている。どうやら俺と光が最後だったらしい。

 

「いや~心配したぜ。二人ともなかなか起きないからさ~」

 

 元凶(俊太)が言う。

 

「元をたどれば誰のせいだと…もういいや。」

 

 なんかもうどうでも良くなってきた。俊太はいつもこんなかんじのことをする。そう、俊太はトラブルメイカーなのだ。

 親友と呼べるまで付き合うと、こんなことには慣れてくる。

 

「全く…あんたはいつもいつも…」

 

「いつもなの…?」

 

『守達も大変だな…』

 

「全くだ。」

 

「おい!いつもってどういうことだ!?説明しろ!」

 

 一瞬誰だか分からなかったが、今のはフラルだ。そういや口調が時々変わるって言ってたっけ。

 

「え!?どういうこと!?」

 

 光がうろたえる。

 

「ああ、フラルは時々口調が変わるらしいんだ。」

 

「あ、そうなの。」

 

 あっさり落ち着く。俊太とつるんできたせいだろうか。

 

「で、なにがあったんだ?」

 

 フラルが訊いてくる。まあ、いつもこんなことがあると言ったら、誰でも気になるだろう。

 

「そうだな…生きた毒蛇持ってきたとか、蜂の巣に石投げたりとか、後は…」

「ごめん、もういい。」

 

 分かってくれてなによりだ。

 

「…次はなにする…?」

 

 移図離が言い出した。

 

「そうだな…じゃあ次は…」

 

 俺たちはテレビの時間まで遊ぶことにした。世界の意思の言葉を忘れて…

ああ…小鳥のさえずりがうるせえ…

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