神官長さんからお呼び出しをもらう
神官長のありがたいお話。
「受講生の皆さん。勉強はすすんでいますか? この度は短期講座を受講してくれてありがとうございます。皆さんからいただいたお布施は巡礼の神官の保護や、神殿の経営に役立てております」
なんか、神殿長というより、経営者っぽいですね。
「皆さんが、一日も早く立派な神官として独り立ちされ、世界の安定と、神殿の経営に貢献してくれることを期待しています」
おう、いいこと言っているようだけど、後半、本音が漏れてますね。
挨拶を終えて、講師の先生と交代。
思っていたより、短い挨拶だった、やれやれ。
あれ、目が合った。
「コピペさん、授業が終わったら神官長室に顔を出してくださいね。今日の奉仕活動は免除にしておきますから」
え、校長室に呼び出し? 周りの生徒から同情的な視線。
えええ~。
-・・・-・・・-・・・-
恐れ多くも先生に案内していただき、授業後、神官長室へ。
もう、気になって授業が耳に入らなかったじゃあないですか。
入って、すぐ秘書らしき女性が飲み物を持ってきてくれた。
あ、コーヒー? 一口飲んで、あれ、似てるけど違う。これはほうじ茶ミルク入り? これはこれで、懐かしい。どうもありがとうございます。
しばらく待つと神官長がドアを開けて入ってきた。
「待たせて、すまんの」
さっきの経営者風でなく、気さくな感じだ。
「気になる話を聞いたものでな。ドワーフ運輸を使って、ドワーフ坑道から来たとか。それに、エルフしか使えないはずの精霊魔法を使うとか」
ああ、叱られるわけじゃないのか、安心しました。
話せば長いことながらと、前置きして、できるだけ簡潔に今までのことを説明した。
「と、言うわけです。精霊魔法は、精霊に気に入られればおそらく誰にでも使えるのではないかと」
「わしにも、使えるかの?」
「試してみましょうか。精霊さん、お願いできますか?」
『無視』
失礼ですね、精霊ちゃんたち。偉い人なんですよ?
「なんか、ご機嫌ナナメな感じですね」
「そうじゃろうのう……」
そもそも、精霊は人間嫌いの種族なのだそうだ。
そういえば、神殿の偉い人に会えるチャンスなんであまりない。これはダメ元で聞いておくべきだろう。
「私の保護者であっただろうと予想されるアグネ神官は、『長寿族』の情報を探していたようなのです。何か知りませんか?」
「え、長寿族の情報をお持ちか?」
いやいや、こちらが聞いているんですってば。
お互い、顔を見合わせ、何も知らなそうだな、と、思ったのだろう。
「長寿族は、過去の栄光というか、遺産でもあり、負の遺産でもあり、ロマンでもありますなあ」
はあ?




