ワイバーンが寝ている姿は丸太のようでなんかヘン
約束だからなと、頭の上に濡らした布を置いたドワーフが、地下を案内してくれた。
彼らは地下でキノコ栽培をしていた。それらは多種にわたり、触感が肉のような物もあった。
「薬になるものもある」
ドワーフが言った。
「失ってしまった回復の泉の代わりに役立ってくれている」
「ここにも、回復の泉はないのですね」
「なくても、うまくやっていける秘訣がこいつらだ」
空気取りの穴の近くをコンコンと叩いて外に合図を送ると、外からワニに似た何かが首を突っ込んできた。
「竜!」
「竜?」
「こいつらは馴れてるやつだ。危険はねえよ」
竜の鼻先を軽くなでる。竜はおとなしくしている。
キノコ栽培の次は、竜の寝床に案内してもらった。
目を開けたまま、蛇のように長くなって眠っているワイバーンの姿はシュールだった。さすがにそこではコピペもミケも口を開く気にはなれず、緊張で体が強張った。
「竜は生きるのに大量の魔素を必要とするが、それを取り込めるのは眠っている時だけだ。俺たちゃそれを利用してる。
魔素が濃くなってきたら、竜を誘導して一泊してもらう。
すると、魔素は抜けてきれいになる。
フンも、固定化してキノコ栽培の土として使う。キノコは竜の好物でもある。
そんなわけで、順々にトンネルを移動していくわけだな。うまくできているだろう?」
本当ですねえ。
「魔素が空気穴から入ってきたりしないのか?」
「来るさ、だから竜なんだよ。けれど、空気のようには魔素は動かない。一度発生すれば大抵、そこから動かないんだ」
来るときに見た、黒い霞のカーテンを思い出して、ああ、と納得した。
ドワーフというと金属の加工が有名だと思っていたのだが。
そう思って聞くと、土や岩は自然に消えて無くならないから、トンネルを作った後の廃物利用の一環なのだと聞いた。
それでも技術は流石で加工だけでなく、鉱石そのものを地下トロッコで運んだりもするそうだ。
地竜が、引っ張るらしい。
距離が長いし魔素の管理がしきれないから、そこは無人で、地竜頼みだそうだ。
次の町までそのトロッコを利用させてもらえないか、少しわくわくしながら聞いたのだが、断られてしまって、残念だった。




