コピペさん、精霊魔法を習う(読み飛ばしても〇)
金銭の代わりに一曲ご披露することで、食事や風呂、それに様々な役に立つ情報を得ることができた。
精霊たちは光と音のパフォーマンスを進化させていき、エルフとコピペを楽しませた。
ミケさんは目が飛び出さんばかりに驚いていて、楽しむ余裕はなさそうだった。残念。
エルフは精霊と共存することで、この過酷な世界に順応していた。
木の実や新芽を利用した料理や、穀物で作った酒などは、嗜好品として愛されているが、彼らは魔素を取り込み体の中で循環させることで、活動しているのだった。
高位の神官やランクの高い冒険者と同じである。
精霊から、少し離れた場所の情報を得るだけではない。
魔素をエネルギーとして利用できるので、魔物から魔素を抜いて弱体化させたり、その魔素で炎を作り出したりもした。
風を起こしたり、水を出したりそれを温めたりと、戦闘だけでなく日常にも、大活躍である。
もっとも、精霊だのみなので、精霊が機嫌を損ねたり気が乗らなかったりすると、うまくいかない。
精霊魔法の悩ましいところである。
ミニ精霊が、光で花の形を作って遊んでいるのを見て、
「コピペ神官は精霊魔法を使えるのではないか」
と、老エルフが言い出した。
「これもライトという魔法の応用と言えるからの。神官様、魔法を覚えてみる気はないかね?」
是非とも!
異世界に来てやってみたい事、第一位。魔法を使う。
俄然張り切りだしたコピペを見て、ミケさんが役割分担を言い出した。
「この感じでは護衛としての仕事はなさそうだからな」
コピペは歌って踊って、魔法の習得が仕事。
ミケさんは、旅に役立つ情報の取集だ。
夕食の時間が情報のすり合わせの時間だ。
早速、ミケさんは気になる情報を拾ってきた。
約十年前、人間族の壮年の女性神官が、護衛を失いこの村に助けを求めて逃げ込んできたことがあるらしい。
その時に神殿とは名ばかりの小さな家を作り、そこに半年ほど住んでいた。
もう使われてはいないし、基本、人と関わらないエルフの村人はその印象も朧気で、聞かれてようやく思い出す有様だった。




