護衛をゲット! 頑張ったかいがありました
「うさぎ村に用事があるのでついでだ。小遣いも稼げるしな。二日で用事を片付け、三日目にはここへ戻る予定だ」
ほんと、ミケさんってサイコー。
私、がんばっちゃうよ?
「あー、すぐじゃなくて、一回だけお風呂、入ってきていい?」
ミケさんの目が倍ほどに大きくなった。そんなに呆れなくても……。
-・・・-・・・-・・・-
「長風呂すぎる!」
ミケさんはカンカンだ。怒らせてごめんなさい。
「プレーリさん達どこまで行ったと思います?」
「もう、とっくに山の頂上くらいにはいる」
「そこから、先に魔物は出ないですよね?」
「何を言っているのだ、そこから来たのだろう? 出るに決まっている。ゴールデン町の加護も、テグウ村の加護も届かない」
「もし、魔物がいなかったらどう思うでしょう」
「テグウ村の加護に異変があったくらいしか、思いつかないな」
ミケさんは、はっと何かに気が付いたようにこちらを見た。ミケさんの目は澄んでいてきれいだ。
「何が、言いたい?」
「洞窟の泉の場所まで戻りますよ」
「ミケさん、ご家族いらっしゃらないのですってね」
歩きながら話す。ミケさん、無言。
「私、護衛が必要なんです。腕っぷしとかでなく、何より信用できる護衛が」
話すも、ミケさん、険しい顔。ミケさん、薄々感づいている。
自然と早歩きになる。
洞窟につく、奥の部屋に入ろうとする。
「待て」
ミケさん、絨毯を引きずってきてそれを洞窟の入口にかぶせようとする。何のために? ここまで来たらミケさんを信用するしかない。
私がミケさんを選んだ。
絨毯で入口に簡易カーテンを作ったミケさん戻ってくる。
「いいぞ」
部屋の戸を閉める。
閉じ込められた思い出がよぎりゾッとするが、ミケさんを信用することにする。
「ミケさん。この一番外側の円まで泉の水を満たしたら、ミケさんはいつまで、私の護衛をしてくれますか?」
「そんなことが、できるものか」
ミケさんの目は石造りの円から、離れない。
目を閉じ祈る。
神様、このゴールデン町が幸せに暮らしていけるよう力を貸してください
泉の水が増し、魔物を遠ざけ、
危険が無くなり、狩りが容易になりますように
泉の水が青く・輝き・力を増し、なみなみと水かさが増し
なみなみと溢れ出し、この村は安全になり、
次の村までの道のりは容易になる
ミケさんは安心してこの村を後にできる
私にはミケさんが必要
目を閉じていてもその瞼の裏で感じるほどの光。
目を開ける……。
目の前にミケさん、大きく見開かれた目。
青い目。
泉の色が映っているのだ。
直径三メートルの大きな円、その淵いっぱいに、今にもあふれそうな水。
老朽化して、ひびの入った所から、ぽたぽたと、もれている。
部屋中にあふれ、反射して明るい光。真昼より明るい。
「俺一人の身では到底、足りない」
ミケさんの声が震えている。
「しかし、一生をかけ、仕える」
やったー。
オールステージクリアだ。




