↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/82

まずは真面目にお仕事の話をします

 初めて会う神官様には聞きたいことがたくさんある。

 幸いにも、ノリの良い若い神官は聞いたら嫌な顔をせずに答えてくれそうだ。


 けれど、まずは仕事の話。


 現町長のシムさんと前町長のミケさんが、話をすすめる。


「まずは現状をご確認いただきましょう」

「そうですね」


 洞窟の奥に案内される。奥の一角に木の扉が一つ。開けると見たことのある例の円形の石組み。大きさにして直径三メートル。


 あ、でかい。


 ほんの一瞬だけそう思ったが、実は違うことがすぐに判明。円の中に一メートル程の円。そして、その中にさらに小さな、三十センチほどの円。木の蓋がしてある。


 嫌な予感。


 ミケさん円の中に入っていってその蓋を開ける。


 少ない、水筒に汲むほどもない。


 プレーリ神官が近くによって確認。


「一日では、一年間の現状維持」

 交渉を始める。


「三日で、この一番小さな円まで水を増やすことができるでしょう。私の信力の持続は五分が限界、三時間以上の休憩が必要です。残念ながら三日以上滞在しても、結果の向上は望めません。

 一日につき、護衛二人の分を含む、三人分の寝食の世話を求めます。

 この村を去るときに、五日分以上の食料、それと金貨三枚もしくはそれに相当する物品での報酬を求めます」


 若いのに、なんと立派な交渉能力。

 苦労してない金持ちの息子とか、ちょっと思ってた。

 ごめんなさい。


「あ、私も同じような感じでお願いします」

 ここは、話に乗っておこう。


「二人で取り掛かれば、三日が一日半ほどに短縮できるかもしれませんね」


 あ、そこは効果倍増じゃないのか。


「時間短縮されても、報酬は同じだけいただきますよ?」


 えーちょっとそれは、ミケさんたちには損しかないのでは?


 そこで、少し気弱になってしまう。

 しかし、余計なことは言わない。まずは様子をみる。空気を読む能力、ここでも重要。


 シムさんミケさん、顔を見合わせうなずきあう。

「その要求は妥当だとおもうわ」


 あ、そうなんだ


「また、近くに来た時には是非とも立ち寄っていただきたい。そして、できれば、他の神官様たちに会った時、わが町のことを伝えてくれれば、助かる」


 先のことを考えているのか。

 ミケさんたちは本当に町長さんなんだなあ……。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。