初・神官様(自分除く)。異世界人は名前がけっこういい加減
だらしなく寝そべっている猟師のような格好の若い男。
それよりは幾分ましな旅装束の中年の体格の良い男。
そして、座ったままこちらを振り返ったのは特徴的なチェニックを着た少年のような面差しのしかし、背の高い男。
明かり取りの穴から差し込んだ少しばかりの光でもはっきりわかる。白い長い髪。
「神官様?」
「いや、あなたもでしょう」
すぐに、返事が返ってきた。声も若い。
「うれしい誤算です。神官仲間にお会いするのはおよそ半年ぶりくらいでしょうか。どちらから?」
「テグウ村……」
「え、そんなところに神殿がありましたか? 不勉強なことで申し訳ない。テグウ村?」
「いえ、あの……」
畳みかけるように問いかける若い神官。たじたじだ。
獅子族女性が助け舟を出してくれた。
「まあまあ、まずは初対面の者ばかりですもの。自己紹介からいきません?」
ミケさんに促され、一緒に、絨毯の上に座る。獅子族の女性もその隣に腰を下ろした。
「私は今年の町長でシムと申しますの。よろしく。それから、あなたをお連れしたのは猫族のミケさん。彼は去年の町長でした。もうお聞きでしょうけど」
え、聞いてませんでした。それに、町長って毎年代わるんですね。民主的な?
「ミケだ。この中で体は一番小さいから、人族によく誤解されるが、とっくに成人している。若く見えるのは種族属性だ」
実は大人なミケさん。説明する。
若い神官様、後に続く。
「巡礼中の神官です。プレーリ村の出身でまだ神官と認められて半年。新米です。幸いにも実家が豊かな商家だったので、父が護衛を雇ってくれまして、こちらのだらしない奴が」
猟師風の男が手を上げる。
「プレーリ・ルだ」
「ルさんです。彼とは子供のころから一緒に学んだ仲で、冒険者として山歩きなどに慣れているので護衛としてきてもらうことに」
「早い話が神官になれなかった。落ちこぼれ」
隣の中年の男性が横やりを入れ、
「ひっでえ」
ルさんはむくれる。
こうしたやり取りを見ていると、本当に若いのだな、とわかる。
そして、中年の男、
「俺はルの叔父で冒険者としては、その師匠みたいな者だ。名前はダだ。一緒に雇われた。それで、提案なのだが神官様が二人だと、呼びかけるとき困る。うちの神官様は今だけプレーリ神官でいいことにしないか?」
うわお、そのまんま。異世界人、名前にこだわりをもたないんですね……。
「じゃあ、こちらの神官様はテグウ神官様?」
それは、いやです
少し考えて、
「コピペさん、で、お願いします」
私もたいがい、いい加減だ




