フォスター同志への電報 (一九四五年七月二十九日)
フォスター同志ならびにアメリカ共産党中央委員会御中
アメリカ共産主義政治協会特別会議がブラウダーの修正主義の路線すなわち投降主義の路線〔1〕の放棄を決定し、マルクス主義の指導を再確立するとともに、すでにアメリカ共産党を再建したことを知り、喜びにたえない。われわれは、アメリカ労働者階級とマルクス主義運動のこの偉大な勝利にたいして、熱烈な祝意を表するものである。ブラウダーの修正主義――投降主義の路線全体(この路線はブラウダーの著書『テヘラン』に十分にしめされている)は、本質的には、アメリカ労働運動におけるアメリカ反動資本家集団の影響のあらわれである。この反動資本家集団は、現在なお中国におけるその影響を極力拡大しようとしており、中国国民党内の反動集団の反民族的反人民的なあやまった政策を支持し、中国人民を重大な内戦の危機に直面させ、中国、アメリカ両大国の人民の利益をそこないつつある。ブラウダーの修正主義――投降主義にたいするアメリカ労働者階級とその前衛であるアメリカ共産党の勝利は、中国、アメリカ両国人民が目下おこなっている反日戦争と戦後における平和と民主主義の世界の建設という偉大な事業に、疑いもなく大きな貢献をするであろう。
〔 ##注## 〕
〔1〕 ブラウダーは、一九三○年から一九四四年までアメリカ共産党の書記長であった。第二次世界大戦中、ブラウダーに代表されるアメリカ共産党内の右翼思想は、反マルクス主義的修正主義――投降主義路線を形成した。ブラウダーは、一九四三年十二月いらい、多くの講演と論文のなかで、この修正主義――投降主義の主張を鼓吹し、一九四四年四月には、かれの右翼日和見主義の綱領としての著書『テヘラン』を出版した。ブラウダーは、帝国主義が独占的な、腐朽した、死滅しつつある資本主義であるというレーニン主義の基本理論を「修正」し、アメリカ資本主義の帝国主義的性質を否定し、それはまだ「年若い資本主義制度としてのいくつかの特徴をもっている」ものと考え、アメリカのプロレタリア階級と大ブルジョア階級とのあいだには「共通の利害」があると考え、トラスト制度の擁護を主張し、「階級協調」をつうじてアメリカ資本主義の不可避的な危機がさけられると夢想した。ブラウダーはアメリカ資本主義にたいするでたらめな評価から出発し、独占資本にたいする階級協力という投降主義の路線から出発して、一九四四年五月、自分が中心になって、アメリカのプロレタリア階級の政党――アメリカ共産党を解散させ、別に非党組織であるアメリカ共産主義政治協会を組織した。ブラウダーのこのあやまった路線は、最初から、フォスター同志を先頭とする多くのアメリカ共産党員によって反対されていた。一九四五年六月、アメリカ共産主義政治協会は、フォスター同志の指導のもとに、ブラウダー路線を批判する決議を採択した。同年七月には、また、アメリカ共産主義政治協会の特別全国代表者会議がひらかれ、ブラウダー路線を徹底的に是正し、アメリカ共産党を再建することが決定された。ブラウダーは、その後も、依然としてプロレタリア階級を裏切る主張を固執し、トルーマン政府の帝国主義政策を公然と支持するとともに、反党的な分派活動をおこなったので、一九四六年二月に、党から追放された。




