報告制度の確立について (一九四八年一月七日)
これは、毛沢東同志が中国共産党中央のために起草した党内指示である。この指示で定められている報告制度は、民主集中制を堅持し、無規律、無政府的傾向に反対して、党中央がすすめてきた長期にわたる闘争の新たな条件のもとでの発展である。この問題がこの時期にとりわけ重要であったのは、革命の情勢がすでにきわめて大きな進展をとげ、多くの解放区がすでにひとつにつらなり、多くの都市がすでに解放され、あるいはまもなく解放されようとしており、人民解放軍と人民解放戦争の正規化の度合いが大いに高まり、全国的勝利が目の前に追っていたからである。こうした状況は、党内および軍隊内におけるどのような無規律、無政府状態をも早急に克服して、集中しなければならず、また集中することのできるすべての権力を党中央に集中することを党に要求した。厳格な報告制度の確立は、この目的のために党がとった重要な措置のひとつであった。この問題については、本巻の『一九四八年の土地改革活動と整党活動』の第六部分と『九月会議にかんしての中国共産党中央の通達』の第四項を参照されたい。
適時に状況を反映させ、それによって、党中央が、各地に、あやまりをおかさぬようあるいはあやまりを少なくするよう、事前または事後に援助をあたえることができるようにし、革命戦争のより偉大な勝利をかちとるために、ことしからつぎのような報告制度をもうける。
(一)各中央局と分局①は、書記が責任をもち(秘書に代筆させず、自分で書くこと)、二ヵ月に一回、党中央と党中央の主席に総合報告をおこなう。報告の内容は、その地区の軍事、政治、土地改革、整党、経済、宣伝、文化などの諸活動の動態、活動のなかでうまれた問題と偏向、それらの問題や偏向の解決方法などとする。報告の字数は、毎回一千字前後を限度とし、特殊なばあいのほかは、多くとも二千字をこえないこととする。一回にすべての問題を書きつくせないときは、二回にわけて書く。あるいは、一回目には、いくつかの問題に重点をおいて書き、のこりの問題には重点をおかないで簡単にふれ、二回目には、のこりの問題に重点をおいて書き、さきに重点をおいて書いたものについては簡単にふれるようにする。総合報告の内容は要をえたものにし、文章は簡潔にし、問題または論争点がどこにあるかをしめす。総合報告の執筆、提出の期日は奇数月の上旬とし、報告は電報でおこなう。これは、各中央局、分局の書記個人が責任をもって党中央と党中央の主席にたいしておこなう恒常的な報告であり、指示要請である。書記が前線で作戦の指揮にあたっているときは、自分でも報告するほか、後方での活動の報告を代理書記または副書記がおこなうよう指定する。なお、各中央局と分局が党中央にたいしておこなう臨時の報告と指示要請はこれまでどおりとし、これにはふくまれない。
われわれがこのような政策的意義のある、恒常的で、総合的な報告と指示要請の制度をもうけるのは、党の第七回全国代表大会以後も、一部の(すべてのではない)中央局と分局の同志が、あいかわらず、事前または事後に党中央にたいして報告と指示要請をおこなうことの必要性と重要性を認識していなかったり、あるいは、たんに技術的な報告と指示要請しかおこなっていなかったりしているので、党中央はかれらの重要な(第二義的なものまたは技術的なものではない)活動と政策の内容をはっきりとつかめず、あるいはあまりはっきりとつかめず、そのために、取りかえしのつかない事態、取りかえすのに困難な事態、あるいは取りかえすことはできてもすでに損失をまねいているといった事態がいくつか生じているからである。事前に指示を要請し、事後に報告をおこなっている中央局または分局では、そうした損失をまぬかれ、あるいは少なくしている。ことしから、全党の各級指導機関は、上級にたいして事前に指示を要請もしなければ、事後に報告もしないといったよくない習慣をあらためなければならない。各中央局と分局は、党中央の委任をうけ、党中央を代表して、党中央が委託した任務を遂行する機関であって、党中央とはもっとも緊密なつながりをもたなければならない。また、各省党委員会あるいは区党委員会②は、各中央局、分局と緊密なつながりをもたなければならない。革命が新たな高揚期にはいったいま、こうしたつながりを強めることは、きわめて必要なことである。
(二)各野戦軍の指導者と軍区の指導者は、そのつど作戦方針の報告と指示要請をおこない、これまでの規定どおり、毎月一回、戦績報告、損失報告および実力報告をおこなうほか、ことしからは、二ヵ月に一回、政策的意義のある総合的な報告と指示要請をおこなわなければならない。報告と指示要請の内容は、その部隊の規律、物質生活、指揮員・戦闘員の気分、指揮員・戦闘員のあいだにうまれている偏向、偏向克服の方法、技術と戦術の進歩または退歩の状況、敵軍の長所と短所および士気の高低、わが軍の政治工作の状況、わが軍の土地政策、都市政策、捕虜政策の遂行状況および偏向克服の方法、軍民関係および各階層の人民の動向などにかんするものである。この報告の宇敷、書き方および提出期日は、各中央局、分局の報告のばあいと同様である。規定の報告期日(奇数月の上旬)にたまたま戦闘が緊迫しているばあいは、期日を若干繰り上げるか、繰り下げるかしてもさしつかえないが、その理由をはっきり説明しなければならない。報告の政治工作にかんする部分は、政治部主任が起草し、司令員、政治委員が審査、修正したうえで、共同署名する。報告は電報で軍事委員会主席あてにおくる。われわれがこのような政策的意義のある、総合報告をおこなうことをきめた理由は、上述の、中央局、分局が総合報告をおこなう理由とおなじである。
〔訳注〕
① 本選集第二巻の『抗日根拠地の政権問題』訳注①を参照。
② 本選集第二巻の『抗日根拠地の政権問題』訳注②を参照。




