65 鷹
※話数のヌケがありましたので、書き直しております、過去の話が前後しますし、違和感を覚えますがご容赦ください。※
モルゲン王国に来て3週間ばかり経過していた、ヤヒスは剣の腕をめきめきと上げて、楽に戦闘をこなせるようになっていた。
をこなせるようになってきていた
その日も高山地帯の魔物を討伐した帰りだった。
「ねえ、何かうずくまっているわ」
ヴィーシャが道の先を用心深く見ながら近づいて行く。
「鳥だわ、ミドルイーグルかしら」
「その割には小さいね」
パムがそう言って近付いて行く。
「ただの鷹だよ」
そう言われて全員が近づくと、風切り羽が斬り落とされ脚が片方切り落とされて地面に転がっている鷹が目に入った。
「ひどい・・・」
ヤヒスがしゃがみ込む。
「悪質な冒険者者のいたずらってとこね」
ヴィーシャは鷹を見下ろしている。
ヤヒスは風切り羽の斬られた足をくっつけ合わせて叫んだ。
「結合!」
鷹の身体は元通りになり、きょとんとした顔をしている。
しかし体調がすぐれないようで、動けずうずくまっている。
ヤヒスはとっさにホルンヘッドの魔石を鷹にあてて、スキルを使った。
「結合!ホルンヘッド!」
鷹は大きくなり、大型犬くらいの大きさのグリフォンになった。
「グリ・・・フォン・・・」
ヴィーシャが言葉に出し、次に大きな声を出した。
「魔物作ってどうするのよ!!」
「いや、無意識に行動していたんだよ」
「魔法でも次に来る攻撃や、場面に対応して勝手に予想外の魔法を使う場面もありますし、そう言う現象かもしれませんね」
グリフォンはクルルルと喉を慣らしながらヤヒスの脚にすり寄っている。
「なつかれている、悪い存在ではなさそう」
パムがそう言って、全員下山するとグリフォンが付いて来る。
「どうするのこれ、どう見ても魔物な生き物を連れて町に入ったら騒ぎになるわよ。」
ヤヒスはしゃがみ込んでグリフォンの頭を、撫でて行った。
「ごめんね、君と一緒には行けないんだ、最後に君に名前をあげるよ君はチヌックだ」
そのときまばゆい光が放たれ、グリフォンの大きさは何倍にもなっていた
「ネー・・・ムド」
ヴィーシャがそうつぶやくとグリフォンがしゃべりだした。
「私をお救いいただき感謝しております、また、名前を賜り進化することが出ました、我が主よ、旅への同行をお許しください」
チヌックの言葉にヴィーシャが反応した。
「貴方みたいな大きな魔物連れ歩けないわよ」
「ご心配召されるな、普段はこの通り鷹の姿で居りますゆえ」
チヌックはヤヒスのリュックに乗っている、
「ふぅ・・・仕方ないわね」
ヴィーシャが笑顔で言った。




