不到の塔
宿の一室に地図を広げて黄昏パーティー一行は次に挑む何がしかを検討していた。
「こうして見ると半分も攻略されていませんね...」
「む、それだけ高レベルだと言うことであろうか?」
ミードリは薄い目をして地図を見やりリャヒは床をコンコンと爪で叩いた。
「まぁ、攻略する場所が残っているのはありがたいが、どうも妙だね、百年単位で存在する物もあるだろうに・・・ソフィアの塔の時みたいになにかいじわるな仕掛けもあるかもしれない」
「謎解き・・・みたいな?」
「スキル制限があるのかも」
マサカツの言葉にヴィーシャとパムが答える。
「うーん・・・それじゃあどこがどういう風に攻略出来ないのかわからないね、情報集めでもするかい?」
「いえ・・・まぁ一つ一つ潰して行きましょう」
ヤヒスとヴィーシャがやり取りした結果そう言う具合になった。
翌日
「あ、見えてきたあれが不到の塔ね、そうたいして高い塔じゃないし・・・何か細いわよ」
「うん、あれは中身が無いただの柱に近いものに見えるな」
ヴィーシャの疑問にマサカツが答え、チヌックが塔の根元に近づいた時、強い衝撃を受けて全員が宙に投げ出された」
「うわぁああ」
「きゃぁああ」
悲鳴が入り混じり地面に叩きつけられた。
「いったーい!!どうしたのよ!!」
「いででで腰を思い切りぶつけた」
ヴィーシャは頭を押さえ、ヤヒスは地に伏して腰をさすっている。
ほかのメンバーも様々に地に転がる中で、フィスだけが無事に着地したようでヤヒスの手を引っ張って引き起こそうとしている。
「そうだ!チヌック!チヌック!」
「主よ、ここにおります」
「元に戻ったのかい?」
「は、戻されたと言うのが正確な所でしょう、強固なフィールドにはじき返されました」
「どう言うんだろう・・・」
ヤヒスとチヌックは塔を見上げて首をかしげている。
「大体の見当はついた、これはいじわる系の塔だね、おそらくこの塔を自力で登れと言うことだろう、飛行系のスキルや動物も近寄れない、この全面がツルツルの塔を自力で登れと言うことだろう」
「ほう、じゃあワシも近寄れんのかのう・・・」
そう言ってフィスは足探りでフィールドのある位置を確かめていたが、いきなり悲鳴を出した。
「アヂィイイイイイイ!!!」
「おい、大丈夫かフィス!!」
「お・・・おおお、いきなり衝撃が全身に走ったわい、ドラゴンも飛行系の魔物として認識されたんだろうて・・・おーいて」
フィスは足をブルブルさせて、ヤヒスはその様子を心配そうに眺めている。
「さてさっさとフィールドを剥離しちゃおう」
「ああ、剥離があったね、なら登る必要はない」
「よし、剥離!!」
ヤヒスが剥離のスキルを使用すると「キンッ」と高い音が鳴り響き、はじかれるように光で目がくらんだ。
「うっ・・・まぶしい」
ヴィーシャが目を細めていると、ヤヒスは肩に乗っているチヌックに話しかけた。




