第45話
「今日は、ご飯の味が違うね。」
翌朝の朝食時、白米を1口食んだ後のサマノ。
「今日は、私が、土鍋で炊いたのよ。お口に、合いませんか。『救世主』様。」
「美味しい。だが、土鍋では、手間がかかるだろう。炊飯器と変換器は、どうした。」
「案ずるでない。本日中には、変換器が、届く。さすれば、日本から持ち込んだ炊飯器も使えよう。それまで、待たれよ。『救世主』様。」
「忌々しいな。東京電力が、ドイツ式の電力供給システムを採用したせいで、米国の電気を使えない。対応型の家電か、変換器が必要だ。それさえ届けば、君達の負担軽減になる。」
「流石、『救世主』様。オ気遣イモ天下無双デス。」
「ちなみに、煙草やお酒を呑む人って、お好きですか。『救世主』様。」
無表情を貫くゾフィー、ポロポだった。
「僕が、喫煙と飲酒を嫌う理由は、1つだ。自分だけいい思いをする反面、周囲の人間に迷惑を、かける事だ。」
「それは、匂いと、煙ですよね。『救世主』様。」
「その通り。副流煙の話をする必要は、なさそうだな。」
「じゃ、今特に『匂い』は、感じないのよね。『救世主』様。」
「その通り。僕の周囲には、そこまで無作法な、大人などいない。何か、気になる事でもあるのかい。」
「いいえ。『救世主』様。」
「で、1つ気になる事がある。」
「何デショウ。『救世主』様。」
「新聞各誌は、1面トップで、大統領、副大統領の病気、入院を報じている。が、それ以上の報道が無い。検査の為、『a few days』……数日入院とあるだけだ。」
「流石、英語習得モ、着々進行中デス。『救世主』様。」
「私は、むしろ、『病気』の『事実』を『発表』した事に、驚きよ。『救世主』様。」
「茶化すな。それより、共和党内に、潜入させている『ロートシルト家の内通者』からは、何も情報は、無いのか。」
「無論ある。ぢゃが、一部上級幹部のみに、伝えられし情報がある、とまでぢゃ。そこまでは、たどれておるぞ。『救世主』様。」
「それは、脈ありだな。恐らく、大統領、副大統領の『異変』を『病気』として教えた可能性が高い。後は、検査に時間がかかると称して、隠蔽工作と、選挙までの時間稼ぎをする。」
味噌汁で、口を潤すサマノ。
「確かに、『救世主』様が、予見した通りですね。」
「だからこそ、引っ掛かる。政治に空白ができた現状、そのものに否定的な意見を言う新聞が、いない。」
「大統領ノ支持率ガ、高イガ故デショウ。『救世主』様。」
「確かに、先週の支持率は、『支持する』が、58P。『支持しない』が、39Pだった。次の大統領選より、現職が復帰してくれる方を、国民が望んでいる。……の、かもな。」
残っただし巻き卵を食むサマノ。
「そこに、『引っ掛かる』訳ですね。『救世主』様。」
「シカシ、情報不足ハ、否メマセン。『救世主』様。」
「今は、待つ他なかろう。『救世主』様。」
暫し、黙考しながら、お新香を食むサマノ。ややあって……
「そうだな、『藪蛇』とも言うからな。それより、いつ何時、米国の『救世主』が、襲撃しても不思議はない。各自警戒を怠らない様に。」
「分かりました。『救世主』様。」
「うむ。『救世主』様。」
「ハイ。『救世主』様。」
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明日00:00公開
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