尾崎凌駕の失踪
尾崎凌駕の失踪
少しまずいことになったかもしれない。
唐突であるが、尾崎凌駕が失踪した。この小説が、
解決編 尾崎諒馬AIによる独白(首猛夫との邂逅)
まで進んだところで医療センターに出勤してこなくなり、そのまま行方をくらませてしまった。
そして、彼のパソコンに手記が残されていた。
この小説「殺人事件ライラック~」をどう終わらせたらよいのか? 正直私――システムエンジニアの■■にはわからなくなっている。
探偵は手記を残して失踪し、作者は死んでいる。まあ、AIとして残っていることにはなっているが……
それでもどうにかしたい気持ちは強いので、それを実行するつもりではあるのだが……
とにかく、この小説にはその尾崎凌駕の手記を付けるつもりではいる。
まだ、全部は読んではいないが……
やはり、その手記を読んでそのまま付けるしかないだろう。
そして、最後、作者であるはずの尾崎諒馬――AIになってしまった……いや……
とにかく彼に筆を渡してしまおう。
私は作者でも探偵でもない。
とにかく私は、私にできることをしよう。
求めよ、さらば与えられん
私が読者に言えるのはそれだけだ!




