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私のお兄ちゃんは完璧すぎる  作者: 朱雀 蓮
第2章 転校生編
39/75

来訪 EP0-3 【姫と悪魔】

最新話更新です

予定より早く仕上がってしまいました・・・

 夜が明け、参謀長たちは地下牢へ収監されました。

 ですが誰も口を割らず、黙秘したままです。

 一方、お姫様は王様に呼び出されました。

 まだベッドで寝たきりですが、顔色も良く元気そうでした。

 「レイラ・・・昨日は大変だったな。怪我はないかい?」

 「はい。私は大丈夫です。あ、あのツヴァイは?」

 昨日の一件以来全く顔を見てないので姫様は心配していました。

 「ああ、彼は昨日の一件の事を詳しく聞くために別室に居る、心配はない」

 それを聞くとホッとしました・・・

 ですが、違和感を覚えます。

 どうして彼が無事だとこんなにも安心してしまうのか・・・と。

 「では、私はこれで失礼しますお父様・・・」

 と部屋から出て自分の部屋に一直線。

 お姫様はお気に入りのぬいぐるみを抱いてソファに座りました。

 「どうして・・・彼の事を考えると心がざわつくのでしょう?胸のあたりがドキンドキンとして・・・苦しい。」

 すると、コンコンと扉をたたく音が聞こえ、姫様はぬいぐるみを放すと自分を整えました。

 「失礼します、姫様。お部屋のお掃除に参りました。」

 そこにはやはりと言っては何ですが少年が居ました。

 お姫様は口をパクパクさせていましたが、少年は構わず突入し、布団をバサッと広げ洗濯物を籠に入れ、床のゴミをを最新式の掃除機で吸い取り、窓を磨き、この掃除が完了するまで約15分でピカピカになりました。

 「では・・・」

 キョトンとした顔のお姫様を見向きもせず少年は廊下の清掃を始めました。

 扉が閉まったしまった瞬間、お姫様は整頓された布団に顔を突っ込み様々な叫び声を上げました。

 そして、数日後・・・

 今日のお姫様は上機嫌でした。

 なんと今日はお姫様の誕生日であり、隣国に会談に行った母が帰ってくるという事でした。

 お姫様にとっては初めてのお城で開かれるお誕生日会、親睦の深い国からこの間の国のものを招きます。

 心配もありますが、お城に入る前に武器の危険物などは全て確認するのでこの前の様な事はありません。

 現在お姫様はパーティに着るためのドレスを選んでいました。

 もちろん彼もウェイターとして参加します。

 王様もようやく車いすでなら外出できるほどまで回復しました。

 そして時は進み、ようやくパーティの開演です。

 会場には色々な国の王様や貴族、その家族その部下たちが参加し、食事や酒を楽しんでいました。

お姫様の他にも別国の姫や王子が来ており、特に別国の姫たちはウェイターの少年に目を奪われていました。

その訳は少年の行動でした。

 スプーンや食べ物を落としてしまった来賓の方のサポートをすぐさま行い、ご老体の方々のヘルパー、まだ幼い子供をあやして眠らせます。

 そんな完璧なウェイターをお姫様と同じくあまり男の人に出会っていない他国の姫やお嬢様にとっては貴重な存在でした。

 しかし、そんな様子をやはりいいとは思わない連中がいるようです。

 「おい、ジュースがこぼれたさっさと拭け!」

 「こっちもだ!」

 「おい!」

 他国の王子や貴族のお坊ちゃまたちが結託し四方八方にジュースを溢しては拭かせる、溢しては拭かせるの連続でした。

 そして遂に・・・

 「おっと!手が滑った!!」

 床を拭いている少年の頭にグラスごと落下させました。

 ですが少年は頭にジュースを浴びながら落下するグラスを空中でキャッチすると、すっと立ち上がりました。

 「新しいのと交換してまいります、手が汚れているのでしたら紙ナプキンをそちらに置いてあるので手が滑らぬようお気を付けくださいませ。」

 と言い放つと、何食わぬ顔で自分の濡れた頭をハンカチで拭うと、食器置きから新しいグラスを持ってきました。

 「っち!下民のくせに調子に乗るなよ!!」

 怒鳴り声に数人が反応しました。

 「どうした?なにがあった?」

 その王子の父親らしいなんとも金ぴかな父親らしい人物がやってくると、急にウソ泣きをし始めました。

 「あ、あいつがぁぁぁ!下民のくせに、僕に、グスッ、上から目線なんだ~!!」

 するとその王様はギロッと少年をにらみました。

 「貴様!下民のくせして我が国の王子に無礼を働くとは・・・この国は部下さえ躾ができぬようですな~!!」

 皆に聞こえるように言っていいます。

 少年は胸元の紋章を見ると、先日お帰り頂いた者たちの国だとわかりました。

 すると少年はため息をつき、王様の目を見てこう言いました。

 「6回・・・この数字の意味わかりますか?」

 隣国の王や周りの人々も首をかしげます。

 「そこの、あなた方の国の王子様がこのパーティで床に飲み物および食べ物を落とした回数です。」

 すると、周りの数名がプッと笑いました。

 そうです、王室や貴族での食事の際、地面にものを落とすという行為は恥ずべきものだからです。

 「一国の王子様がこのようでは先日うちの国に伺われたどこぞの国の使者と同じです。」

 ペコリと頭を下げ、少年はウェイターの仕事に戻りました。

 「このままで済むと思うなよ・・・」

 その言葉は後で自分たちに降りかかるとは・・・まさか思っていませんでした。

 お姫様は今回の主役、その後は色々な大人たちとの会話、王子や姫たちとの会話、お姫様は笑顔で対応し何とか全ての人と話し終えたときお姫様は窓側の方をじーっと睨む少年を見つけました。

 お姫様が近づこうとしたときです。

 少年はバッとお姫様を抱きしめると回転しギュッとしました。

 お姫様は大パニックです。

 ですが、次の瞬間、窓ガラスが銃声と共に割れて車が数台突入してきました。

乗り込んでいた男たちは 黒一色に武装しています。

その手には銃やナイフがあり、明らかにパーティを狙っての行動でした。

「奪え」

リーダ格らしいスカルマスクの男が支持すると部下総勢十数人が城にいる来賓客の金品や財布を奪って行きます。

衛兵隊も出向きますが相手は少数精鋭のチーム、実力差があります。

その魔の手はお姫様にも及びました。

ですが少年は近づいてきたゴツい男の腕を掴み突入してきた窓に向かって投げ飛ばし外へ叩き出しました。

 その様子を見ていたスカルマスクは総数16名のうち2名を少年に向かわせました。

 二人はコンバットナイフとハンドガンを携帯しています。

 少年はさっき拾ったウェイトレスの武器、おぼんが1枚。

 男たちはすぐさま少年に銃弾を発砲しましたがおぼんで弾丸の着弾点を予測し、ガードし、そのままおぼんを1人に投げると投げたおぼんと同じ速度で移動し、男がおぼんをはじいたと同時に死角から首筋に当身をしました。

 そして、男から武器を失敬すると、躊躇なくもう一方の股間に向かってナイフを投げ反応に遅れた男は男の勲章を失い気も失いました。

 そのナイフと2本目のナイフ、ハンドガンもとると、すかさずお姫様を2階に避難させました。

 既に殆どの方々も避難しているがなぜか先ほどの隣国の王たちは逃げていない・・・ということは

 「なるほど・・・雇われ兵どもか。」

 お姫様を逃がし大広間に戻ってきた少年はギロリと敵を睨みました。

 「そうさ!貴様の国の王がさっさと我々と協定を結ばぬからこうなるのだ!」

 よくいる人間の屑だとわかった少年は眼中にいれず戦いに戻りました。

 スカルマスクは逃げたものを追った仲間を呼び寄せ一斉に少年にかかりました。

 多勢に無勢とはこのこと・・・少年の持っている武器では限界がありました。

 そのすきに安全な場所に行こうとする王様を発見したスカルマスクは王様に銃を撃ちました。

 「お、おい!どこを狙っている!!あいてはそのガキだろ!!」

 すると、スカルマスクは大爆笑しました。

 「馬鹿か、てめぇは!!てめぇもおんなじだ!おら、お前らそこのガキ捕まえろ!!」

 すると、先ほど少年にジュースをかけた王子が悲鳴を上げながら逃げます。

 そこに、先ほど逃がしたお姫様が現れ王子を誘導し大広間から脱出させました。

 ですが、代わりにお姫様が捕まってしまい、スカルマスクは仲間に一方的に攻撃を防いでいる少年への攻撃を中止させました。

 「小僧!そこまでだ!この嬢ちゃんが殺されたくなきゃ、武器を置いてこっちにこい!!」

 少年はナイフと銃をポイと投げ捨てスカルマスクのいる2階へと向かいました。

 「小僧、ちっこいくせになかなかやるな!年は?」

 少年は黙秘、手は上にあげて降伏の姿勢をとっているが歯向かう気はまんまんです

 ですが、お姫様の背中に銃が突き付けられます。

 「さぁな、気にしたことも無い。」

 スカルマスクは鼻で笑います

 「では、次だ、俺たちの仲間になる気はねぇか?」

 「断る。」

 即答でした。

 スカルマスクはため息をつくと、腰に装着していたショットガンで少年を打ち抜きました。

 少年の身体は衝撃で後ろの窓ガラスからバリンと言う音とともに落下してゆきました。

 窓の外は城壁を囲む川であの身長では這いあがれない深さです。

 お姫様は悲鳴を上げながら大粒の涙をこぼし、その場に倒れました。

 お姫様が目を開けると、身体は貼り付けられ、隣にも隣国の王様が貼り付けられていました。

 「よう、お目覚めかい?ていうかあれから3,4時間しかたってねぇが、明日の朝お前らの国を貰う!!元々はそこのおっさんの国だけだったが、運よく二つ手に入る!なんてラッキー!!」

 その瞬間お姫様の血の気が引きました。

 自分があの時もっと素早く逃げられていたら・・・国も、あの少年も・・・

 縛られた状態で涙がポロポロと零れました。

 「おい、おい、泣くなよ~お姫様はきちんと奴隷として売ってやるからな~ってもっと泣いちゃうか!あっはっはっはっはっは~」

 「わ、ワシは?ワシはどうなるんだ?」

 「あんたはただの人質、俺が王に成ったら息子ともども豚小屋で飼ってやるよ!あっはっはっはっは!!」

 王様も泣き出しました。

 「そういえば・・・そちらの王様の命令は守りましたよ。先程部下からの連絡でそちらのお姫様の母君を事故に見せかけ始末いたしました。よ」

 もう、お姫様の心はボロボロです。

 スカルマスクは大笑いです。

 ですが、その笑いは一瞬にして消えました。

 それは外からの叫び声でした。

 外で見張らせている部下が次々と城に投げ込まれ、その先には3つの影がありました。

 双子らしい女の子2人と中央には先程撃たれたはずの少年がいました。

 「なっ!?お、お前生きてたのか?」

 何も答えず、両脇の女の子に手でサインを出します。

 2人はコクリト頷き、一階にいる部下の残りを無残にも心臓を一突きで次々と殺していきました。

 「ねぇ、生かすのってあいつだけでいいよね~」

 少年はコクリと頷く

 「よーし、あと何人?Ⅳ?」

 「3人也・・・」

 といった瞬間、少年はため息を付き手に持っていたナイフを3本同時に投げ残りの3人の頭にナイフが突き刺さりました。

 「話す暇はない、とっととやれ」

  人を殺す事を何とも思っていない・・・こんな事人間ではできない・・・

 「あ、悪魔だ・・・・」

 縛られた王様がそういいました。

 ですがお姫様には少年が自分を救う騎士に見えました。」

 「あの骸骨野郎はお前らがやれ、獲物はコンバットナイフとショットガンにハンドガンだ。」

 「合点承知の助!!」

 「おーけー・・・」

 と二人は両脇の階段の手すりに乗って駆け上がりシャンデリアに手を引っかけると、アイコンタクトをし、まずは元気溌剌な方がそして物静かな方がスカルマスクに飛びかかりました。

 そして2人が注意を引いている隙に、少年は高速でお姫様を救出しました。

 「し、しまっ・・・」

 時は既に遅く、2人のアッパーカットがスカルマスクに炸裂し、スカルマスクは倒れました。

 「任務完了っと!」

 「みっしょんこんぷりーと!!」

 「ああ、終了だ。こいつからいろいろ聞く時間だ、水でもぶっかけろ。」

 とその場に遭った清掃用の汚い水を頭から掛けました。

 「ぶわっ!?な、なんだ!?何が起こった!?」

 自分の安否を確認させる暇も与えず、首元にナイフを突きつけた。

 「雇い主はそいつで間違いないな?」

 「は、はいぃぃぃぃ!!!」

 「王妃の殺害も?」

 「おっっしゃる通りです!!」

 男の首元のナイフを突き刺します。

 「あらら、結局殺すのね・・・」

 「かわいそう・・・」

 「別に毎日人は死んでるんだ、こんな社会のゴミが1人や2人消えたところで世界には全くリスクがない。」

 お姫様はポカーンとしていました。

 「な、なんで?あ、あなたさっきう、撃たれて・・・」

 「・・・ご苦労だった!!」

 お姫様が尋ねようとしたタイミングで王様と王妃様がやってきました。

 「お母さま!お父様!!」

 お姫様は王妃様にギュッと抱き着きました。

 「では、我々の任務はこれで完了です。今回の報酬はこちらの口座に・・・では。」

 と少年は王様にボイスレコーダーを渡しました。

 少年はすたすたと歩き去ってゆきました。

 お姫様は王妃に抱き着きながら3人が去っていくのを見てゆくしかありませんでした。

 そして、この事件の結末・・・いや、纏めると・・・

 隣国との協定を結べない王が武装盗賊団を雇いお姫様を人質に取り、王妃を事故に見せかけた暗殺によって王を精神的に追い詰め、協定を結びいづれ国ごと手に入れるというう侵略計画だった・・・が、王はあらかじめそれを見越しとある組織から護衛及び対武力戦力としてあの少年たちを雇ったそうです。

 それを知ったお姫様はそれから毎日胸のズキズキが収まることはありませんでした。

 そして、お姫様はまた、彼とツヴァイと出会うため、この気持ちを伝えるため、日々頑張るのでした。

予定を変更して次回はDating story 【渚編】をお送りします・・・

ヤンデレ100%です。

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