第1話 カノンとミツキ
都心の遥か南にある広大なカルデラへ旅立つカノンとミツキの物語
光樹 コンコン「失礼します。」
静佳 「あら、光樹君、カノン
いつもありがとうね
わざわざ来てくれて。」
光樹 「いえ」
カノン 「お母さん、元気そうで良かったよ。
あの手術からもう
1週間ね。
ねッ退院できそう?」
静佳 「・・・そうね。先生は結果が出て
から日取りを決めて
くれるそうよ。」
カノン 「そうなの? 早く帰ってきてね。
一人ってやっぱ不安だから」
静佳 「そんな時は光樹君がいるじゃ
ない。ね光樹君
カノンの学校のこととか大変だと
思うけど、
これからもよろしくね。
光樹君がいてくれて本当に
心強いわ」
光樹 「いえ、僕は・・・」
僕は峰路光樹、
大学3年生、21歳で農学の勉強を
している。
小さいころから植物採取や
珍しい木など好きだった。
小さい時に父がナシの木を買って
くれて、庭にうえて大切に育てた。
今では屋根よりも大きくなり
初秋にたくさん
実を付ける。その経験が自信となり
将来は短期間で過酷な環境でも育つ
オリジナルの野菜や果物を
作って世界の恵まれない国の子供たちに
食べもらうのが夢だ。
カノンとは幼馴染で6つ年下の
高校1年生の15歳。カノンは外出する時は
紺か黒っぽい落ち着いた服を着ることが
多いが、家の中では赤やピンク色の
少し派手な服装をすることが多い
夏や秋頃はトップスが丈が短いおなかが
見える服を着て僕に見せたがることも多い
髪の毛は慣れっこで、いつも同じような
髪型にしている。前髪の右片方を
ピンク色のヘアピンで留めて、
後ろ髪はおへそくらいまで
伸ばしてるロングヘアだ
髪の毛の色は深い空のような水色・・・
光が当たれば透明度のある水色の髪の毛が
光を吸ってキラキラと輝く・・・
ちなみに僕の髪の毛の色は紺色・・・
耳と目が半分くらい隠れるくらいの長さだ
今は初秋ということで、黒っぽい
ジーンズと黒っぽいTシャツ、
黒っぽいジャケットで
外出することが多い
カノンとは家が隣り同士で僕が栽培した
花やナシの木に興味をもってくれて
一緒に畑を作ったりナシの実を収穫
したりして楽しんだ。
6つも年下だが僕もカノンと仲良く
なれて本当に嬉しかった。
カノンの家族はカノンと母の
静佳さんの二人暮らし、父親のことは
あまり話したくないらしくそこは
空気を読んで僕も触れないように
している。でもやっぱり気になる。
道を挟んで向かいにある
カノンの家は豪邸で、庭の広さ
だけでも3000hm、建物が1500hmは
ある、カノンはいわゆるお金持ちの
お嬢様だった・・・
僕たちの家は木々に囲まれた所に
ぽつんとある2件屋で 周りに
他の家はない
道路を挟んで西側にあるカノンの
豪邸のさらに東の奥には森林公園と
呼ばれる深い森の公園があって遊具
やさらにその奥には
孤児院ラピスがある・・・
昔、カノンと一緒に子供達と遊んで
あげたり、掃除したりとかボランティア
をしたこともあった
父親と一緒に暮らしていた時までは
カノンはいわゆるお嬢様だったが
しかし 今は・・・・・・
今は父親は事情があって一緒には
暮らしてなくそんな豪邸に
母親の静佳さんと二人くらしだった
以前は二人の高校生のメイドの
女の子がお世話をしてたらしいが
金銭的な事情で今は いない・・・
だから重い家具の移動や家具の
修理とかは僕が見てあげることが多い。
カノンは小さい時はよく笑う
明るい女の子だったが持病で
心臓が弱くて10歳くらいから
学校も半分もいけない
状態だった。
病院と学校を行き来してそれ以外は
自宅で安静にしている時が多かった。
それでも何とか高校に進学する
ことができた。将来は保育士に
なりたいそうだ。
カノンは心臓の持病の為自宅
で過ごすことが多くて昔のように
明るくふるまうことも少なくなり、
寂しそうにふさぎ込むことも
よくあった。
女の子の友達も少なく一人でいる
ことが多い。そんな折僕が
栽培した庭の花や野菜、ナシの木に
興味を持ってくれたんだと思う。
そんな植物たちがカノンの
自信と元気を少し取り戻して
くれたのだろうか昔のように
明るく振る舞う姿を
みせるようになった。
カノンが僕を呼ぶ時は
「おにいちゃん」って言ってくれる。
僕はその響きが 好きだった。
カノンは保育士になるため
ピアノを少し弾くことができる。
得意な曲は「パッヘルベルのカノン」
のピアノ編曲の曲で。人気の
クラシック曲でもあり僕も
その曲を気に入っている。
静佳さんは30代後半でデザイナー
としてドレスなどの服を作る仕事を
家でしている。
心臓病のカノンを女一つの手で
育ててきた。僕を頼りにしてくれる
優しい女性だ。
僕たちは静佳さんに挨拶をして
病院を後にした。そして僕の愛車の
ハイブレッド車にカノンを乗せて
家まで送って行った。
僕は植物採取などでよく南の
カルデラ山脈近く行くから、
大きな4WDのハイブリッド車が
ほしかった。何とか中古の手ごろ
なのを買うことができた。
カノンの家についた時は
午後5時を回ってた。寒い冬の盛りの
1月だったから5時とはいえ辺りは
薄暗くなっていた。
光樹 「着いたよカノン。」
カノン 「今日もつき合ってくれて
ありがとうね。おにいちゃん
もうすっかり暗くなったね。
ねッ 少しお邪魔してもいい?」
光樹 「いいよ、」
僕の家の家族構成は両親と4つ上の
兄がいる。
兄は25歳でまじめで平坦な展開が
好きらしく役場で働いている。
今はマンションで一人暮らし
をしている。
父親は銀行員で帰りが普通で
7時を超えて遅い時は10時過ぎって
のも良くある。
母親は専業主婦をしている。
カノンが家にいることが当たり前の
ように振る舞ってくれることが僕に
とって嬉しいことである。
カノンの可愛らしさや
控えめに振る舞うところなど
両親もカノンのことをすごく
気に入ってくれている。
僕はカノンと手を繋いで
玄関のドアを開いた。




