第2話 裏切られ、裏切った者
翌日、俺と電子は6時に北門にいた。
約束の6時だ。
だが、行男はいなかった。
俺と電子は、慌てて宿に戻った。最悪のケースをなくすために。
だが、最悪のケースは起こってしまった。
なんと、行男が裏切ったのだ。
「最悪ね。」
まさにその通りだ。
「一応メッセージをとばしたけれども、見てくれるかどうか…」
「いつ裏切られたのかしら?」
「多分、最初からだと思う。」
「なんで?」
「俺たちはあの場所へ一番最後に到着した。ということは、他の6人とは組む機会は俺たちが来る前、つまり俺たちの知らないところでいつでもあったんだ。」
「でも、行男は…」
確かにあの中での行男は浮いていた。そう、8人の中では。
それから、俺は続けた。
「あれは、多分芝居だ。」
そう自分にも言い聞かせながら。
「組んでいることを、俺たちに勘付かせないためのな!!」
若干熱くなってしまったが、それは気にしないでおこう。
「なるほどねぇ〜。で、これからどうするのさ?」
「そりゃもちろん。追いかける。お前かって、黙って見過ごす様な人じゃないはずだが?」
「そうね。本音を言うと思いっきりぶちのめしたいわ。」
という経緯で俺と電子は行男を追った。
一方行男はというと
後続に人の気配はなし。でも、流石に気付かれてはいるだろうな。6時47分。あいつらの集合時間は、6時30分。5時には出発してるから、まぁ、大丈夫だろ。しかしまぁ、俺のいや。正確には、俺たちの過去にあんな出来事があったとはな。
ここで、行男が思い出した過去を回想しよう。
10年前まで遡る事になる。
とある町にこの8人の子供が住んでいた。
その中で気がとても弱く運動神経の悪い子がいた。それが行男でである。
そんな中行男は信次たちと出会った。ほとんど運命的だった。なんせ、7人とも行男に仲良くしてくれたからだ。
そんな幸せな日々も突然終わりを告げた。
ある日、行男の友達であるはずの7人が忽然と消えたのだ。
行男はとても寂しい思いをした。
そうして、行男を変えるできごとは始まったのだ。
「俺は、ここまで思い出した。信次よりも多くな。」
そう言って行男は北東の村へと走った。
あと、2匹のモンスターを狩り両方とも記憶の方のボタンを押すという恐ろしい行為を後悔するとは、まだ気付いてもいないままに…




