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異世界育成マニュアル【魔法少女を育てよう】  作者: パステルカラー
第五章 ラミハピ森ストーリー
46/81

第46話は、ラミア母さん外伝。

よろしくお願いします。



■ ■ ■ ■ ■



 【ラフ】



 ラミアのお母さん。

 太郎パパ達と別れて、最近すごく寂しい。

 そのうえ、ハーピーの子達も独り立ちしつつある。

 子ども達の成長は嬉しいのだけど、手が掛からなくなって寂しいちょっと複雑な親心。

 その寂しい心を癒しに森に行く事にした。



 ――そこには森には、親と別れた動物や魔物の子ども達が結構いた……。

 死に別れたり、育児放棄したり……。

 そしてラミア母さんは、決意する。

 私がこの子達を面倒みよう!と――。



 そして伝せ……とりあえず何かが始まった。

 


■ ■ ■ ■ ■



 小太郎と別れた後にラフ母さんは、孤児院を作る決意をした。

 この世界の現状を森で再度目の当たりにして、どうにかしないと!と自分で出来る事をする事にしたのだ。

 自分に何が出来る?と自問自答したところ、やっぱりとか案の定というか『子育て』という事になった。

 そんなラミア母さんは、周りの人達を巻き込んで、もう趣味といって過言でない子育てに特化したともいえる最終兵器の孤児院を作った。



 もう誰もこの人を止められない……。

 言った当日というか、直後から行動をはじめたのだ。

 そして子ども達はすぐにそう悟ったのだった。



 唯一の救いは、この世界の子ども達を救う事である。

 すぐさま、ここに居る子ども達は、ラフ母さんの手伝いをする事になった。

 一分一秒でも早く親のいない子を保護する。

 ネコミミさんの村に応援のお願いする為にハーピーの子達に飛んでいって伝えてくれるようにお願いした。

 ハーピーの子達は、初めてのおつかいである。

 ただそれまでに何度か皆で遊びに行っているから、特に問題はない。

 翌日、ネコミミさんからの返事がきた。

 返事は当然というかモチロンYESである。

 何故ならネコミミさん達も孤児院で育ったから親のいない子ども達の気持ちは痛いほど分かるからだ。

 幸いにして太郎と出会ったが、それまでは不安でいっぱいだったのだ。

 そんなネコミミさん達はいたく感銘を受けて、何人もの人達を地竜に乗せて応援にやってきてくれた。

 そして翌日から、ラミアの森に孤児院を作る音が聞こえるようになった。



■ ■ ■ ■ ■



 それから一ヵ月後。

 みんなの助けもあり孤児院が出来上がった。

 そんなに大きな建物で、家の中は物がほとんど何もないけど、新築の良い香りのする清潔で心のこもった建物だ。

 この建物で、これから親のいない子達が生活する事になる。

 ちなみに現在、生活する子ども達は全員で六人ほどいる。

 この森で拾った子が三人程で、ネコミミさん達が保護した子が三人だ。

 この保護した子達は、ネコミミさんの村で育てていたのだが、いかせんその道のプロがいない。

 ……なら、一度ラミア母さんに会わせて反応をみて決めようとしたところ、あっさりと保護した子達は、ラミア母さんの溢れ出る母性にあっという間に陥落した。

 そんな訳で、こちらで生活するという事になったのだ。

 子ども達も幸せそうだが、ラミア母さんも子どもに囲まれて、とても幸せそうにしている。



 それから孤児院の生活が始まった訳だが、ラミア母さんが一人で頑張った。

 他の人達は一切お手伝いをしない。

 何故なら、ラフ母さんが嬉しそうにお世話するからだ。

 言葉遣いから、食事の取りかたや文字を教える勉強まで。

 全ての作業を自分でそれは幸せそうにやる。

 時には、捨てられた赤ちゃんもいたりするのでオシメの世話までする。

 赤ちゃんは夜泣きもするけど、ラミア母さんは『赤ちゃんは、それが仕事だからね~』と全く気にも止めない。

 とてつもなく大変で、普通の人なら音をあげて当たり前なのだが、彼女はそれを幸せそうにやる。

 まるで聖母のように。

 何故なら、子育てする事が生き甲斐だから。



『二十人くらいなら一人で全然大丈夫。でも三十人以上になったら考えるかな。』



 そんな事を彼女は、ニコニコと笑いながら言った。

 彼女は、超人である。

 周りの人達の評である。 



■ ■ ■ ■ ■



 【後日談】



 この孤児院には、常に人がいっぱい居る。

 なぜなら面倒を見ている子ども達だけじゃなく、ここを巣立った子達も毎日いっぱい訪れているからだ。

 そして巣立った子達は、少しでもラミア母さんに恩返しをしようと、食べ物やらお手伝いなどをしてくれる。

 そう……昔は普通のちっちゃい孤児院だった……。

 でも今では、お城のような外観になっている。

 毎年、巣立っている子達がいる……という事は、どんどん手伝ってくれる人が増えるという事になる。

 みんなラミア母さんが大好きなのだ。

 自分の出来る範囲で何か少しでも恩返しをしたいと思っている。

 その結果、孤児院が孤児院の容量を超えてしまったのだ。

 倉庫には、どっかのお城の年貢のように食べ物が溢れている。

 きっと、この孤児院で千人が籠城しても十年は普通に食べていけるくらいあるだろう。



 だけど、ラミア母さんは贅沢をしない。

 孤児院の子達も贅沢をせずに食べ物を大切にしている。

 もちろんお残しなどする筈がない。

 大根や人参の葉っぱも食べるし、当然野菜の皮も炒めたりして食べる。

 お魚の骨なども食べれる種類ならおせんべいにして食べる。

 強いていうなら、卵の殻くらいしか残さない。

 だけど、この世界で卵は贅沢品にあたるから、一年で数えるくらいしか食べない。



 そんな訳で食べ物やら物資を献上される。→増える。

 ラミア母さんは、自分の孤児院で溢れかえっている食べ物などを活用して、巣立った子達にこのような孤児院?を作ってくれるようにお願いした。

 これは太郎パパの願いでもあり、ラミア母さんの願いでもあり夢への一歩だ。

 そんな訳で、この世界に少しずつ善意の孤児院が出来るようになった。




■ ■ ■ ■ ■



 その後、ラミア母さんの経営というか意志を継ぐ孤児院がこの世界に沢山できた。

 みんなラミア母さんの事をお手本としているので、どこも慈愛に満ちた孤児院だ。

 どこの孤児院も子ども達の笑顔で溢れかえっている。

 モチロン魂の色は桃色だ。

 孤児院が出来てからというもの犯罪も減った。

 何故なら、学ぶ事で良い悪いの判断が付くようになったからだ。

 そして、判断のつくようになった大人達が色々な国で大きな役職に付くようになって、世界は大きく前進することになった。

 

お読み頂きありがとうございます。

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