9話 よぞら
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七夕「うそだよね…?お姉ちゃん…?」
ひなた「…」
あれから弟はずっと消沈したままだ。
ずっと「うそだよね?」とか聞いてきたり、
「あ…う…」とか嘆いている。
正直、めんどくさい。
ひなた「さっさとひかげを返して」
七夕「っ!い、いや…。あいつがいたら、
お姉ちゃん取られるし…」
ひなた「そういうのいい加減にしろよ!!」
私は…気がつけば…弟に
暴力を振るってしまっていた。ビンタしてしまっていた。
七夕「痛いよぅ…酷いよ…」
どの口が言ってるんだ、とも思ったけど、
暴力を振るった私も酷いし最悪だ。
…でも、私は悪くないと思い込みたくて仕方なかった。
七夕「どうしたら大好きに戻ってくれる…?」
ひなた「…すぐには難しいけど、ひかげを返してくれたら、
あと、あの二人を消さないでいてくれたら…かな。」
七夕「…分かったよ…戻すから…」
そう言い、弟は力なく指を鳴らした。
…そうすると、ひかげが姿を現した。
ひかげ「…あれ?確か俺は…」
ひなた「ひかげっっ!!良かったぁ…」
私は思わずひかげに抱きついた。
ひかげ「おい!いきなりくっつくなよ!……」
そう言いつつ、ひかげは私を抱き返してくれる。
ひかげ「俺って、何されたんだ…?
あいつにカッターで襲いかかってから記憶がなくて…」
ひなた「一時的に存在を消されてたんだよ…
戻ってきてくれてよかった…」
ひかげ「っ!…はぁ、くだらねぇ…。」
ひかげは多分内心怒りで満ちていて、弟を殴り飛ばしたくて
たまらないだろうが、その気持ちをグッと抑えていた。
七夕「…ほら、願いは叶えたよ、お願いだから、
ぼくのこと嫌いにならないで…」
ひかげ「まず、謝れよ。俺にもだけど、ひなたにも。」
七夕「…ごめんなさい。お姉ちゃんを傷つけて…。」
ひかげ「ひなた、どうする?」
ひなた「…今後三人に手を出さないなら許す。」
七夕「ありがとう…。大好きでいてくれて。」
ひなた「いや、大好きに戻るにはまだ時間かかるけどさ。
…そんなに私といたいなら、
あなたも私たちの中に混ざればいいのに」
七夕「でもっ…ぼく、神様だし…」
ひなた「今は神様になんて思えないよ。
…一人の人間。弟として接してるから。」
私は弟に優しく抱きつく。
暴力をしてしまった事実を上書きするかのように。
ひなた「あなたも、辛かったよね。
両親にも会えなくて、私とも会えなくて。」
七夕「…!辛かった、辛かったよぅ…」
いつの間にか、私たちはお互い涙を流していた。
ひなた「もう神様として責任を負わなくていいよ。
私の…世界に一人しかいない…大切な弟なんだから。」
ピックちゃん「これが…七夕ちゃん…いや、七夕くん…?」
シローくん「ほんとに、何もしてこないんだよね…?」
私は二人に全てを話した。あんなことがあったこと。
…そして、七夕は私の生まれるはずだった弟だってことを。
七夕「…はい、何もしません。ごめんなさい。
あんなに酷いことした身分だけど、
これからはぼくとも仲良くしてください…。」
ピックちゃん「話が追いつかないんだけど、
ひなた、結局これからどうなるの?」
ひなた「私が希望して、弟もみんなと仲良くさせたいの。
二人が嫌じゃなければね…。」
ピックちゃん「なんだそんなことかぁ、
ピックは大歓迎だよ♡」
シローくん「ピックちゃんがそういうなら…ぼくも…」
二人は優しく弟も輪に混ざることを承諾してくれた。
ひなた「…良かったね。」
七夕「うん…。みんな、今までごめんなさい…。」
ひなた「一つ、お願いがあるんだけど。」
七夕「…なぁに?お姉ちゃんの願いなら何でも叶えるよ」
ひなた「その姿、変えることってできない?
その姿だと、神様としての方がイメージ強いから…」
七夕「分かったよ、姿を変えればいいんだよね」
弟はそう言うと、指を鳴らし、自分の姿を変えた。
その姿は…織姫様みたいな髪型ではあるが、
ボブヘアだった髪型が男の子みたく髪が短くなってる。
…いや、体も男の子になったんだ。
そして、私に似た服装をしている。
七夕「どう…?これでいい?」
ひなた「…最後になんだけど、もうあなたのことを
七夕ちゃんって呼びたくないの。
新しく私が名前をつけていいかな?」
七夕「どんな名前…?」
ひなた「…よぞら、とかどうかな。」
よぞら「…!すごくいい!素敵な名前をありがとう!
お姉ちゃん、大好きだよ」
ひなた「…私もだよ。よぞら。」
ピックちゃん「二人だけで盛り上がらないでよ〜
ピックたちだっているんだから♡」
シローくん「とりあえず、仲直りできてよかったね」
ひかげ「おいよぞら、
ひなたのこと独り占めしたら許さねぇからな?
俺はひなたの彼氏みたいなもんだし」
ひなた「かっ彼氏?!それは誤解だよ!!」
ひかげ「一緒に寝て、ハグもして、キスもするのに?」
ひなた「なっ!!」
ピックちゃん「え〜二人って
いつの間にそんな関係になったの?♡」
シローくん「へぇ…お幸せに…」
ひなた「だから!違うから!」
ひかげ「そんな照れるなって〜♡」
ひかげは後ろからぎゅーってしてくる。…まぁ悪い気はしない。
よぞら「ひかげくんこそ、お姉ちゃんを独り占めしないでね!」
ひかげ「お前に言われたくねぇよ」
結局私は弟…よぞらのことを許すことにした。
みんなで仲良くした方がきっと楽しいから。
時にはよぞらは私と二人の時のように
私を含めて四人を色んな世界に連れていってくれた。
そして、いつの間にか私の透けていた体は元に戻っていた。
私たちは今後も喧嘩や言い合いは尽きなかったけど、
それは仲のいい証。
私たちは改めて5人で仲良く暮らしましたとさ。
よぞら「お姉ちゃん、大好きだよ!」
ひなた「私も大好きだよ、よぞら。」
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おまけ:よぞらの資料
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