最終戦②
最終戦終わりです。
虚無の騎士は一斉に剣を掲げ、防御結界を展開する。
それは結界同士が繋がり、巨大な結界を生み出す。
俺はこれを知っている。
ゲームでも同じようなことをやられたことがあるからだ。
しかし、この規模の結界を見たことがない。
虚無の騎士の作り出す「虚無結界」。
そして、「虚無結界」が重なり新たに紡ぎ出される結界「虚無大結界」。
規模によって一定基準値を超えないと破壊不可の結界だ。
50体達から生み出される結界の耐久値は全探索者が本気を出さないとしれない。
そして、あの結界のせいでヴォーレンとレーズンが隔離されてしまっている。
こいつらを突破しないと助けにいけない。
結界に引きこもっている騎士共を引きずりださないとな。
「全探索者に告げる!結界を破壊するために全火力を集中させよ!タンク職はそのまま待機!」
その場にいる探索者達はありとあらゆる攻撃を放つ。
結界は崩れない。
しかし、ヒビは入る。
「攻撃の手を緩めるな!」
彼の号令に続けて全員で更に攻撃を続ける。
結界はビビ割れていき、徐々に崩壊していく。
探索者が500人はいるのが効いている。
そもそも、ゲームではここまで多かった気がしない。
リアルとゲームの差であろうか。
結界が完全に崩壊した瞬間に、探索者達は雪崩込んでいく。
虚無の騎士もあまりの数に処理しきれず、結界を再展開しようにもする前にタンク職のスタン攻撃やノックバック系を受け、全固体は展開できず徹底的に集中砲火され、消えていく。
そして全固体伸処理が終わる頃、虚無の大将軍を見るとヴォーレンとレーズンは動けなくなり、床で這いつくばっていた。
虚無の大将軍が黒いオーラを放っていることからHPの3割を切ると強化形態になり、スタン攻撃やノックバック攻撃は放ってくるになり、それを受けたのが原因だろう。
このまま放置すると、床にいる二人はやられかねない。
すると、探索者達の一部の足回りが早い盗賊職系や※騎乗職の者たちに救出されていた。
※騎乗職…この系統は何か乗り物に乗っており、獣、バイク、戦車等の乗れるものなら何でも乗っている特殊な職。迷宮ではウルフ系かバード系が主流。
虚無の大将軍は巨大な剣を振り下ろし俺達へと攻撃をしていた。
しかし、タンク職が防御態勢で集まりそれを受け止めたのだ。
が、タンク職達は受け止めたせいか死にはしなかったものの、全員気絶したのだ。
「全員、総攻撃!次の攻撃をさせるな!」
全員が一斉攻撃攻撃を放つ。
敵はそれを受けまいと剣で防御するが、500以上の攻撃を防ぐには叶わなかったのだ。
全ての攻撃を受けた頃には虚無の大将軍はズタボロになり、崩れ落ち光の粒子となって消えたのであった。




