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前世の記憶覚醒

5歳の誕生日を迎えた俺は覚醒した。

前世の記憶が戻った。

周囲を確認すると広い部屋の大きなベットの中だった。

夜明け前のようでまだ暗い。


『これが天蓋付きベットってやつか。俺は王子か何かなのか?』


『マスター、おはようございます。』


「え? 君は誰かな? って、どこにいるの?」


『私はあなたの心の中にいます。人工知能のようなスキルだと思ってください。神にあなたをサポートするため作られました。』


「それは有難い。とりあえず、今の俺の状況を聞いてもいいかな?」


『了解です。あと、声に出さないでも会話できますよ。マスターは辺境伯の4男として生まれました。家族構成としては、両親と3人の兄、姉と妹がおります。辺境伯様には2人の妻がおります。兄3人は正妻の子で、マスターと姉妹は側室の子です。それぞれの個人情報は追々説明いたしますので今回は省略いたします。』


『4男であれば相続争いとかには巻き込まれないだろうね。』


『そうですね。3人の兄がボンクラか、突然死しなければ大丈夫でしょう。今のところ長男が相続するようですよ。』


『よし、自由にできそうだな。』


『マスター。まず、ステータスの確認をお勧めします。ステータスと唱えてください。』


『了解! 定番の展開だな。緊張する!』


「ステータス!!」


『声に出さなくても大丈夫ですよ。』


『おい、赤面するじゃないか。先に言ってくれよ。誰にも気づかれていないようでよかったよ。』


*ステータス

 名前: ???

 称号: 辺境伯4男、転生者

 職業: 賢者

 性別: 男

 年齢: 5歳

 レベル: 1

 状態: 健康


 HP: 100(生命ポイント)

 MP: 100(魔法ポイント)

 STR: 5(物理攻撃力)

 INT: 20(魔法攻撃力)

 DEF: 5(防御力)

 AGI: 10(素早さ)

 DEX: 20(器用さ)

 Luck: 999(運)max


 スキル

  鑑定、インベントリ(無制限収納、時間経過なし)


 戦闘スキル

  なし


 魔法スキル

  なし

    

 ユニークスキル

  成長促進、叡智、Room(1K)、全魔法適正、翻訳、editor


『神様が約束以上のスキルを与えてくれたみたいだね。それより、俺の今の名前って何?』


『ちなみに叡智というのが私です。それと今世の5歳までの記憶をダウンロードしますね。脳にかなりの負担がかかりますのでもう一度寝てください。』


突然の睡魔と頭痛に襲われ、意識を失った。


「アオイ様、おはようございます。起きてください。」


「・・・うん。おはよう、メアリー。」


よかった。夢では無かったようだ。

前世と今世の記憶が問題無く混ざってくれた。

起こしてくれたのは専属メイドのメアリーだ。

産まれたときからずっと俺のお世話をしてくれている。

今年で20歳になるらしい。

そろそろこの世界では行き遅れと言われてしまう年齢になるらしいが、俺としてはもう少しそばに居てほしいと思っている。

ちなみにエルフなので長命で俺が大人になった時でも十分若いだろう。

それまで嫁に行ってない場合は俺のお嫁さんになってもらうことにしよう。

メアリーはとっても美人でスタイルも抜群なのだ。

そして、俺の護衛も兼ねているらしく、剣も魔法もすごいらしい。

もう少し俺が成長したら師匠になってもらう予定だ。


それにしても名前が前世と同じだった。

カッコイイ横文字の名前を期待していたのだが。

名前を呼ばれても気づかなかったという定番のイベントも起こらないね。


「まだ寝ぼけているのですか? 早く着替えてくださいね。朝食が冷たくなってしまうじゃないですか。」


「わかったよ。すぐに準備するから待っててよ。」


「仕方ないですね。お手伝いしますよ。」


勢いよくズボンを下ろされたため、下半身をポロリしてしまった。


「ふふふ。朝から何を見せつけてくれるのですか。かわいらしいこと。」


「いやいや。今のわざとでしょ!」


赤面しながらパンツを上げる俺であった。

ニヤニヤしているメアリーの背中をポコポコ叩いて抗議した。

それから着替えを済ませ、家族が待つリビングへ向かった。

我が家はそこそこ裕福のようだ。

兄弟それぞれに専属メイドがいた。

部屋もたくさんある豪邸ようだ。


「おはよう。アオイ。」


「おはようございます。お父様、お母様。」


「では、皆が揃ったので食事にしよう。」


「いただきます。」


「ん? アオイ、今なんって言った?」


前世の習慣でいただきますと無意識に言ってしまった!


「パンに何を塗ろうかなと言いました。」


「そうか。でも、いつものキイチゴのジャムしかないぞ?」


「はい。いつものジャムがいいです。」


メアリーがパンにジャムを塗ってくれた。

なんとか誤魔化せたかな?




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