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アイアムアキング

 スキルと職業が変化した。

 皇帝というものだった。皇帝のスキルを調べてみる。


 皇帝スキルは何ができるスキルなのだろうかと思い説明を見ると、どうやら強力な雷魔法を使役できるのだという。

 雷属性の付与率が120%という数字が。付与率というのは武器に自ら付与できる魔法で、これによって無理やり属性を変えたりはできるのだが、本来は5%が限度だという。武器によって属性が基本違うので、本当にそういうスキルがないと武器などに違う属性をまとわせたりすることはできないようだ。


 で、皇帝スキルを使えばどんな属性の武器にも雷属性を付与することが可能という。

 

「煌雨の弓とくみあわせれば水属性+雷属性という属性攻撃もできるわけか」

「シグレ殿、なんだか職業変化したであります」

「へぇ、どういうものに?」

「勇者というものに……」


 勇者、それはまた大層なものだ。

 勇者スキルというのは存在したんだろう。それを今ハルサメが手に入れたというわけだ。皇帝と勇者。なんだかすごい並びだな。


「すごいじゃん。私は皇帝になった」

「皇帝……。すごい響きでありますな」

「だろ?」


 私は持って帰ってきた王冠をかぶる。

 皇帝らしく行こうかな。ふふん。今の私はちょっと気分がいい。一番乗りで来たのはとても運がよかったものだ。

 職業が変わり、強力なスキルも手に入れた。今回のイベントは大満足。


 私は王冠を頭にはめると、少し変化が起きた。


「え、なにこれ」


 マントが出てきた。そして、ビシッとした肋骨服のような感じのものの装備に強制的に変化させられたのだった。

 私は装備を見てみると皇帝の服という、防御力が割と高い装備が出てきた。この王冠をかぶると強制的にこの装備に代わるようだ。


 面白い仕組みだ。王冠をかぶったものが王になるようになっている。


「装備が変化したでありますな……」

「似合う?」

「似合っておりますとも」


 やばい、マジでヤバイ。今の私はうれしさとかでテンションが本当に高くなってきている。羽目を外しそうで怖い。

 私はマントをたなびかせ、ポーズをとる。


「ハルサメ、スクショぉ!」

「了解であります」


 私は威厳があるようなポージングをとる。

 すると。


「ふー、脱出ー……って、なにやってんだ? シグレ」

「バルク……」

「その恰好……」


 イベントで知り合ったバルクたちのペアが脱出できたようで、私たちの格好を見て圧巻されているようだった。

 私は似合うでしょ?と聞くと、すごい似合ってるといってくる。


「す、すごいな。どこで手に入れたんだよ」

「ん、この王冠だよ」


 私は王冠をとると、装備が元に戻る。

 

「この王冠をかぶるとね、こうなるの」

「うわ、強制的に変えられるのか」

「かっけぇ!」


 と、バルクじゃないほうの男が目をキラキラさせている。


「……そういやキルして名前すら聞いてないけど、だれ?」

「あ、俺はハルトマン! よろしくね!」

「よろしく」

「マジの王様の格好じゃん! かっくいーね!」


《ハルトマンからフレンド申請が届きました》


 と、目の前の好青年からフレンド申請が届いた。

 私は承認する。


「よろしく!」

「よろしく。それよりいいの? そろそろイベから報酬もらう頃なんじゃない?」

「そうだった!」


 そういって、私たちから離れるとモニターが見えたようで、報酬を受け取る話をしていた。

 私たちの後だから……結構いいのはもらえそうだな。









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