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俺は、王道ファンタジーを望む  作者: めぇりぃう
第1章 俺は、安定した生活を望む
20/152

20話目 賢烏&角兎VS悪戯粘体

遅くなりましたが投稿です。次も遅れます。


 賢烏こと『ワイズクロウ』にぶちかましを受けたので、俺は彼奴と闘うことになりました。見た目はただの烏なのですが、その大きさが何ともまぁ。俺の2倍はあるぜ。たぶん、俺の体躯がそれを起こしているんですけど。


 さて、『ワイズクロウ』の特性は他の魔物との共存だそうです。俺の前世でも共存をしている生物はいたけど、この魔物のような誰とでも共存、みたいなことはしていなかった気がする。ある特定の利害が一致した時とか、互いに互いの欠点を補ったり、持ちつ持たれつな関係で、まぁ色々やるでしょ?俺が知っている共存と言えば、アリとアブラムシかな。アブラムシが餌を作って、アリがアブラムシをテントウムシから守る...だっけか。そんな感じにすることが共存よね。



 よし、確認おっけ。



 あの『ワイズクロウ』には『ホーラ(略称)』しかいない。


 『ワイズクロウ』の恐るべき点は他の魔物との協力プレイ。


 しかし、あの『ワイズクロウ』には『ホーラ(略称)』しかいない。


 『ワイズクロウ』は賢い魔物であり、策を練っている可能性がある。


 但し相棒(パートナー)は『ホーラ(略称)』である。




 勝った!あのデ○オに勝った!




 けふん。この闘いは勝ったな。別に油断するつもりはさらさらないけど、流石に負けんよ。だってさ。『ワイズクロウ』は参謀なわけで、ステータスが高いわけじゃないと思うのよ。


 ぶちかましは確かに痛かったけど、正直に言えばあれは奇襲として失敗だ。何せ、奇襲で1割()()削れなかったのだから。奇襲を成功する、というのなら最低半分は削らないとね。故に、高ステータスな訳が無いのだ。


 そして頼りの攻撃手が『ホーラ(略称)』よ?負ける理由が。『ワイズクロウ』は人選ならぬ魔物選を誤ったのだ!


 ふふん。どんな奇襲受けたとしても、『ホーラ(略称)』のものなら対応可能よ。だって、今や躱さなくとも躱せるもの。俺の体を動かさなくとも、核移動だけで完封できるって事ね。スライムボディで衝撃を吸収し、突っ込んで来た体をそのまま覆って食ってやらァ。俺の《溶解液》が火を吹くぜ。



 ここは『ホーラ(略称)』には気付かないふりをして『ワイズクロウ』の方へと向かおうかな。敢えて策に乗っているふりをする、という策をこうじるのだよ、私はね!


 本当の頭脳戦って奴を見せてやる!



 あ、誰でも思いつきますか。さーせん。



 さて、先ずは小さく《分裂》を発動させる。小さく、と言っても『リトルコアスライム』であった頃並の大きさだ。今の俺の半分くらいかな?こう考えるとわりかし大きくなりました、と。


 んで、これを細く伸ばして草に隠れながら大回りして『ワイズクロウ』へと移動させる。木の枝に登っているけど、頑張れば登れるはずだ。最悪アイテムボックスの射程距離まで接近すれば、石をぶつけて落とすことはできるだろ。俺本体は分体とは違って、堂々と『ワイズクロウ』の方へゆっくり動かすのさ。あくまで『ホーラ(略称)』には気づいていない体でね。


 そして『ホーラ(略称)』でも『ワイズクロウ』でも、どちらかが俺に襲いかかるときが最期。『ワイズクロウ』がやって来ることはないだろうと踏んでいるけど、やって来たら捕らえ食すだけの簡単なお仕事。勝ったな。



 油断はせず、本体を進める。分体は既に奴が止まる木の下にまで辿り着いて、よじ登ろうと悪戦苦闘中だ。俺の考え通りに、細く伸ばせば《アイテムボックス》の射程距離に入っているので、攻撃はできる。



 囮に夢中になっている獲物に『ホーラ(略称)』の突進を食らわせる。その後、『ワイズクロウ』も追撃をするという作戦なのだろう。が、俺の力により崩れ去ってしまったのだよ。



 案の定、『ホーラ(略称)』が草むらから飛び出し、俺に向けて突進をかましてきた。確かに知らなければ驚き、慌ててしまっていただろう。しかし、しかしだ。所詮は『ホーラ(略称)』だ。後手に回っても対処可能。逆に捕らえてカウンターの《溶解液》を浴びせてやった。


 鳴き声すら上げることもできず、どんどんと毛や肉が溶解されていく。終には魔石を失い絶命した。



 その光景に驚いてしまったのか、『ワイズクロウ』はピクリとも動いていなかった。呆然とコチラを見るアホ面。してやったり、だ。今の俺に表情があれば、ドヤ顔を決め込んでいるだろう。作戦が嵌ると気持ちいいよね!



 さて、面白い反応を見たことだし、そろそろケリをつけるとしよう。



 奴は俺を見ているからこそ、驚きはしつつも安心している。自分が攻撃範囲の外に居ると思っているからだ。


 今の俺の攻撃を見ればそう考えて当然だ。敵と接触して《溶解液》を出しているから。強力な技ではあるが、接近しないと使えないという弱点がある。



 そこで俺は考えた。



 無理やり中距離技にしちゃえばよくね?



 理論はこうだ。《溶解液》を噴射する。以上。


 《溶解液》が近距離技である理由は、俺の体から溢れ出すように《溶解液》を出しているから。それをイメージする口から、真っ直ぐ前に飛ばしたらどうだろうか、という事だ。


 もっと早くに気づけば練習できたな、という後悔は置いておいて、使えれば相手が飛行タイプの場合の攻撃手段となるだろう。止めではなく牽制にも使えるし、《溶解液》の性能が高まると思う。


 それに、今回は分体という保険も置いてある。失敗しても逃がすつもりは無い。自分より格上の経験値は美味いからな。『ホーラ(略称)』は不味かったし、どつかれた分やり返さなきゃ気が済まないし。


 よっしゃ。気楽に行こうぜ。

そう言えば祝20話ですね。ノロノロと出していくんで、どうぞ宜しくお願いします。

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