表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/94

75話 おじさんと会話

〜前回のあらすじ〜

デートしてたらおじさん達に囲まれた!

 俺とマリーは周りを男達に囲まれていた。


 背にマリーを庇ったまま戦えない。さっさと倒すか?いや、足運びを見るに男達はかなりの手練れだ。下手に動けない。まあ、最悪マリーを抱えて逃げるかな。


「どちら様ですか?デートの途中なので邪魔しないでくれますか?」


 あれ?なんだろう。男達が生温かい目で見てくる。


「これは失礼しました。小さな紳士さん。私どもはさるお方の警護を行なっているのですが、そのお方がにげだしましてね?」


 後ろのマリーがビクッとする。


「街中を血眼になって探していたんですよ。ねえ、お嬢様?」


 マリーが渋々と前に出てくる。知り合いか?


「……は、早かったわね!さ、帰るわよ!」


 あ、知り合いなんだ。笑顔なのにすごく怖いな……。マリーはなんとか有耶無耶にしようとしてるみたいだけど。


「………………何か言うことはないですか?お嬢様?」

「すみませんでした!!!」


 おー、傲岸不遜のマリーが謝った。自分がどれだけ心配をかけたのか理解してるんだな。


「はあ、説教は帰ってからです。皆心配しているので帰りましょう」

「……わかったわ」


 マリーが振り返って俺の方を見る。


「ケイ!今日は楽しかったわ!迎えが来たからこれで帰るけど、また縁があったら会いましょう!」


 そう言って目の前の馬車に乗り込んだ。


「ああ、今度は誘拐されるなよ」

「あ!それは言わないで!」

「……お嬢様?どういうことですか?」

「うっ!バレた……」

「後で詳しく聞かせてもらいますからね」


 おっと、口が滑っちゃった(笑)。


「しゃあねマリー。元気でね」

「ええ!ケイもね!」


 俺は馬車に揺られて去っていくマリーに手を振って見送った。男達も馬車を囲むように移動していった。


「あれ?おじさんはついていかないの?」


 さっき話していた一人だけこの場に残っていた。


「ええ、貴方と話してみたかったので。ちなみにお兄さんです」

「ふーん。話って何?」

「まず、お嬢様を守っていただき、誠にありがとうございました」


 そう言って頭を下げた。

 あのお嬢様は十中八九貴族だ。そして貴族に仕える人もまた、貴族に準ずる者達で形成されている。つまり貴族の次男や三男だ。さっきの男達もきっとそうだろう。そしてこのおじさんも。

 何が言いたいかと言うと、お貴族様が平民に頭を下げて感謝するなんてビックリだね!ってこと。


「お嬢様は誘拐されていたんだよね?君がいなかったらと考えると寒気が止まらない。本当にありがとう。これは気持ちばかりだが、受け取ってほしい」


 そう言って取り出したのは質の良い革袋だった。中から硬貨のジャラジャラと擦れる音がするので、お金だろう。


「いらないよ」

「なっ……!じゃ、じゃあお菓子はどうだい?」

「それもいらない。だってそれを受け取ったらマリーとの関係も終わってしまう気がするんだ。だから何もいらない」


 するとおじさんはハッ!としていた。


「……そうだね。私が間違っていた。そういうことなら私はこれで失礼しよう」


 完全にドヤ顔で決めた俺だったが、少し後悔していた。

 うわー、受け取っときゃ良かったかなっ……。だってパンパンに入ってたよ?パンパンに!(笑)


 まあ、冗談はさておき、多分あれは口止め料だろう。貴族なら悪い噂は消しておきたいはずだ。うわー、殺しにくるかな?面倒な……。


「そうだ、これを渡しておこう」


 渡されたのは紋章の掘られたコインだった。紐が結び付けられ、首から下げられるようになっている。


「何か困ったことがあれば、出来る範囲で助けよう。屋敷の場所はその紋章を衛兵に見せれば教えてもらえるはずだ」


 おお、結構すごいものを渡されたな。助けてくれるのか……。お金を下さいって言おうかな(笑)。いや、そんなこと言ったらカッコ悪すぎるから言わないけど(笑)。


「それじゃあ私は帰るよ。お嬢様への説教があるからね」

「ありがとう、おじさん」

「お兄さんな」

「わかったよ、おじさん」

「……わざとやってる?」

「そんな訳ないだろ?おじさん」

「あ!また!おじさん、そろそろ泣くぞ!?」

「自分でおじさんって言ってんじゃん」

「あ……」

「それにおじさんは渋くてカッコイイ、ナイスミドルだよ」

「……そうか。ありがとう。なんか、おじさんでいい気がしてきたよ。それじゃあね、小さな紳士さん」

「うん、さよなら」


 そう、おじさんはもうおじさんだよ。だって苦労人臭がするんだもの……。きっとこれからもお嬢様に振り回されるんだろうけど、頑張ってね!





ホットケーキ食べたい。メープルシロップをかけて_:(´ཀ`」 ∠):

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ