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依頼ですか?勇者さま。




「フェンさま、、、、」




「フェンさま、依頼が来てますよ。」




最近、やけに依頼が来る。特に朝一に来るのは遠慮して欲しい、、、。


いや、今までも来てはいたがほぼ全て爺ちゃん宛ての依頼ばかりだったのだ。




「依頼ですってば・・・」



・




・・




・・・「依頼ですにゃ。」





「依頼?」




布団から眠そうなミオンとシオンも顔を出す。




「もう、ちゃんと聞こえてるじゃないですか。」





「・・・可愛いから許す。」



「何を何から許すんですかっ!」



「しかも『誰』に向けての『可愛い』なんですか!」




からかうと面白い。可愛いのも事実だし。


あの日までは普通の飼い猫だったのだが、今は猫人、一般的には獣人と


呼ばれる姿をしている。


理由は分からないが付き従ってくれているのでそれで納得している。



からかう一環で「猫族なんだし語尾には「にゃ」を付けたら・・・」


なんて言った事があったのだが、まだ完全には板に付いてはいないようだ。


気を抜いている時や、感情が高ぶると『にゃ』を忘れたりする。


実は当人も『にゃ』を付けるのは、まんざらでもない感じなのだが、、。




「にゃ、は?」




「・・・依頼ですにゃ。」



何度か繰り返したやり取りだ。




「どこから?」



「冒険者ギルドからですにゃ。」









ギルド、なんて言うと怪しい雰囲気を醸し出すが、要は請負業である。


「なんでも屋」と同意語とも揶揄されもする。


・・・まあ考えれば分かる当然な話し、冒険者とは言っても、


「伝説のお宝が眠る洞窟」なんて、そうそう在る訳がないのである。


一攫千金の夢を求めてダンジョンを・・・なんて本当に夢である。


旅人のモンスターや盗賊対策の護衛任務も多くはない。


特に魔王が倒されて以来その感が強くなっていた。




しかし、最近モンスターの出現が増えており、ギルドに出入りする


冒険者も増えている。



これは落ち目だったギルドを盛り返そうとロクな審査も無く、


登録すれば誰でも即「冒険者」になれるようにしたギルドの


目ろみ通りとも言える。



もちろん、レベルもピンキリな状態である為、問題も発生する。


レベルアップの為に戦い負傷したり問題に発展する冒険初心者が


増えたのである。





単なる村人がモンスターに襲われれば「モンスターが出た」と王城に訴えて


討伐してもらえるだろう。税を払って住んでいる国民なのだから。



では同じ国民でも冒険者の場合はどうだろう。


自分の意思で自分からモンスターに戦いを挑んで被害を受けました。


と王城へ訴えた所で、普通に考えれば「はあ、大変でしたね」で終了であろう。



で、仲間やアイテムの奪還や、モンスターを怒らせて藪蛇になり危険が


起こりそうな場合、冒険者は王城ではなく依頼料を払いギルドに依頼を出す。


この場合、ギルドも「誰でも良い」訳ではなく「それなりの冒険者」に


依頼する。レベルや実績、それに伴う知名度等々。




かく言うフェンもギルドに登録している一人である。


ただし登録しているからといって冒険に出る訳ではなかった。


請け負うのは、素材の収集だ。


薬の材料になる薬草や、食材確保の為の狩猟が主だった。



理由は簡単、ギルドの「なんでも屋」的な部分を利用する為だ。


ギルドには狩猟や採取した物を一番高く売る「競売」の仕組みが有る。


この生活費を効率よく稼ぐシステムの為に登録したのだ。


別に好き好んでモンスターと戦いたいという訳ではない。


なので、ギルドからモンスター討伐の依頼は一度も受けた事は無かった。


あるのは不意な遭遇時や人助けでの戦いだけだった。




と言うかモンスター絡みの案件は爺ちゃん、祖父であるジンがこなしていた。


こなす、なんて言うと軽く聞こえるが仕方の無い話しなのだ。



ギルドの担当者が蒼白な顔で「強大なモンスターが・・・」なんて


駆け込んで来た事も一度や二度ではないが、その度に爺さんは出掛け、


そして何事も無かった様に帰って来た。怪我さえ見た事が無い。




それが今は違う。爺ちゃんが居ないのでお鉢が回って来たのだ。


魔獣討伐、なんて無理な依頼は流石にまだ来ないがモンスター討伐の


依頼は当たり前のように来る様になってしまった。




「ギルドへ来て詳しい説明を。・・・と言ってるにゃ。」








急ぎの依頼だという事なので、準備してすぐにギルドへ向かう。


ギルドに到着すると即時個室に通される。


この時点で今回の案件の難易度が高い事が伺える。



なんの事は無い案件では、通常の依頼と同様に受付窓口に並んで内容を


聞いて下さい、なんて事もあるくらいだ。



『今回の依頼は何だろう…。』



何度体験してもこの『待っている間』のドキドキというのは慣れないよね…。



程なくギルドのお偉いさんなのだろうか、中年の男が部屋に表れる。


少し前までは依頼はギルドの入口を入ってすぐのオープンフロアーに有る


受付での対応なので男性のギルド職員との接点など全然機会が無かったのだ。



と、いうか忙しい時は受付に男性が座って対応している時も有るには有るのだが、


フェン的には、綺麗なお姉さん、敢えて言い切るなら受付一番人気の


『 セリスさん 』に対応して貰いたい。


、、、男性冒険者ならほぼそう思う、はずだ。




仮に受付に座っている男性が若いイケメンなら女性冒険者は喜んで並ぶかもしれないが、


残念ながらギルドの職員には居なかった。



部屋に入って来たギルドの職員の男、、、


上記のフェンの思いなど知らぬとばかりに何時もの通りに話し始める。



「今回は大変な案件で…」



毎回、決まっているかの様にこの文言で始まるので、『大変な』の価値が


ダダ下がりなのだが、本人は意に介していない模様だ。



「で、どういう案件ですか?」


枕詞が長くなりそうなので情け容赦なく話の腰を折る。



話の腰を折られて不機嫌そうな男だが…何も心は痛まない。



『急ぎで大変な案件』だと言うのだから、逆にお礼を言って欲しいくらいだ。



不完全燃焼の微妙な空気のまま男は内容について話し出す。



「実は冒険者に登録して間もないパーティーがモンスター討伐に失敗しまして…。」




…討伐に失敗、、残念だが仕方の無い話しだ。



『討伐に来ました』で『はい、そうですか』と命を差し出すモンスターは居ない…



と言うか人間だって襲われれば当然、助かる為に反撃くらいする。



要は経験不足でモンスターの強さを見誤ったのだ。



…で、全滅か…。



気の毒だとは思うが、自らの判断の結果であり、それが冒険者というものだ。


だが、今の所『急ぎな内容』が有るとは思えない内容である。



モンスターとの戦闘で敗れ、殺された遺体を回収して欲しい…と家族から依頼でもあったのだろうか?



相手のモンスターにもよるが、遺体の回収は困難だ。



損傷が激しく普通の感覚では見るのも苦痛な状態なのが『当たり前』なのだ。



なにせ、双方『命懸け』で戦った結果なのだから。



言葉は悪いが、まだ『誰なのか』判れば運がいい…。



食人を行うモンスター相手だった場合は…回収出来ても骨だけだ。



残念だが『骨』を持ち帰って納得してくれる人、依頼主はまず『居ない』。



『これは別人の物よ!きっと生きてるわ!』



、、、と現実を受け入れられないのは心情的には理解出来なくはないのだが…。



パーティー単位での被害では、どれが誰の骨か…なんて判る訳が無いのだ。



判るのは装備品位な物だ。



男は話を続ける。



「そのパーティーの生還者が居るのです…。」




その逃げ帰った冒険者の話の内容はこうだ。



街道沿いにモンスターが集まっていて交易の支障になるので、これを討伐する


…という依頼だった。



集まっているモンスターはホブゴブリン達らしい。



被害に遭った冒険者達は四名でパーティーを組む新進気鋭な者達。



既に、ゴブリンやホブゴブリン討伐は何度もこなしている。



間違い無い、と思われた討伐だが、今回は勝手が違ったそうだ。





コミュニティに入ると、まず、小さいホブゴブリン四匹を発見した。



接近して来たが、これは問題なく討伐出来たそう。



次に大きなホブゴブリン二匹が襲い掛かって来た。



太い木を手に殴り掛かって来るがメンバーで協力し倒せた。



そして、いよいよコミュニティーの中心か、と思われた所で新手が現れる。



敵が複数、、身体の大きさは先程とさほど変わらないが武装していた。



だが、こちらより敵の数は少なく先程の討伐での自信も有り戦闘を開始した。





・・・で、惨敗した。




戦闘を開始すると予想以上の強さだった。



相手も『個』により強さは様々だったのだ。



三匹のホブゴブリンだが、二匹は何とか対応出来るが強敵、後の一匹、、



その一匹が今の自分達より遥かに強かった。



結局、二人は多分、、死亡し、一人は捕らえられた、、見ていた時点では、だが。



そして自分は命からがら逃げ帰ったのだそうだ。



捕まった冒険者は、そこそこ裕福な家の息子との事。



その『殺されずに捕まっている』一人の冒険者の救出こそが今回の依頼なのだ。


それと、その『危険なモンスター』の討伐である。



・・・難しい依頼だ。



ただ敵を倒すだけではなく『救出』となると難問だ。



そもそも、最後に見た時に生きていたからと今はどうかは不明なのだから。




、、、だが、断る事は出来ない。生きている可能性が少しでも有るのなら。




フェンは考えて行動していた。



爺ちゃん、、勇者ジンならどう行動するか?を。



正式に勇者を継承した訳ではなく、納得もしていないが、フェンは勇者だ。



それを取り消してくれる爺ちゃんも今は居ない。



、、なら、フェン個人の意思に関わらず勇者としての行動をするべきだろう。




「お受けします。ただし、無事に助け出せる可能性は低いと思って下さい。」




自分の中にある『勇者像』、イメージを壊さない為にもがき、悩んでいた。。




「では、宜しくお願いします、フェン殿。」










一度、自宅に帰り、即時、準備を始める。



装備一式と回復薬を鞄に詰め込む。



馬で向えば数時間で到着出来る場所という事も有るし、


捕らわれている者は対応が早ければ早い程、助かる可能性も高い。




「じゃあミオンとシオンはお夕飯の準備して待っててね。」



「はい。行ってらっしゃいませ、ご主人様。」


「気を付けて下さい、ご主人様。」



今は素直に聞いてくれる。




家に来たばかりの頃のミオンとシオンはフェンとミヤで仕事に行こうとすると、



『私達も連れて行って、、、』と聞かなかった。



『命令』すれば済む話しだけど、以前のシオンの事も有るし、したくはない。



『お願い』すると『はい!』と聞いてはくれるが、表情はそうは言ってないし。



フェン達が帰って来ない事を想像してしまうのか寂しそうな顔をするのだ。



二人で『うるうる』した瞳で見つめるのだ、、、反則級な威力がある。



何度『一緒に連れて、、、』とか思った事か・・・。



でも、危険が有るかもしれない場所へは連れては行けないのも解かっている。





「二人はフェンさまの家を守るにゃ。重要な仕事にゃ、出来るにゃ?」



・・・うん、ミヤは上手いこと、言うね、、、。




、、なんてやり取りを繰り返す内に『ちゃんと帰って来てくれる』と、



ミオンもシオンも認識してくれたのだ。




「じゃあ、行って来るね!」



それぞれ馬に乗り、ミヤと共に出発する。



一頭の馬で、、、と言うミヤの案は却下した。



ミヤ、、、帰り、助けた人をどうする気なの?






町はずれで依頼した男と合流する。道案内をする為に同行するそうだ。



街道を行き、途中で脇道へ入る。程なく目的地だ。



十分な距離を取り、手前で馬を留め、様子を伺う。



モンスターの気配は、、、無い。




ここからは徒歩だ。確認しつつ前進する。



途中、戦闘の跡だろうか血痕らしい跡は有るが遺体などは見当たらない。



依頼主の男の話しではコミュニティー手前の平地で戦闘したとの事なので、


この辺りのはずだ。



平地と言うから草原、芝生の様な場所かと思ったが整地された土地だった。





しばらく進むと『住居』らしき物が見えてくる。



人の町の建物とは比べようもないが丸太で組まれたログハウスといった所か。



同行した依頼者の男も肯定する、、『あの建物です。』



念の為、ミヤが斥候し、建物の中に生きている人間が居るので間違い無いらしい。



一先ずは安心した、、『まだ、、生きている。』





ミヤと目配せし、行動に移る、、、。




作戦は至ってシンプルだ。




フェンが正面から情報に有った敵の主力の三匹を引き付ける。



戦っている内にミヤが捕まっている冒険者を救出する。



、、、以上だ。





相手はホブゴブリンだ。『絶対、上手く行く。』




確信を持って行動に移した。





・・・・・






・・・が、予想はいつも予想でしかなく、現実は想定外だった。





建物から出て来たフル装備の三匹のホブゴブリン。



通常のホブゴブリンとは一線を画した強さを感じる。



、、、が、フェンなら確実に勝てる実力に思えた。




問題は引き連れている『者』だ。




驚いた事に、縛り上げた冒険者を連れて出て来たのだ。



『まずい、、。』



まさかホブゴブリンが人質なんて行動を取るだなんて、、、。



斬り合いになれば躊躇なく人質は殺されるかもしれない。



隠れて潜んでいるミヤの意味が無くなってしまった。





双方、睨み合ったまま、、フェンもどうするか迷っている間に相手が動く。





『ドサッッ』 縛り上げていた冒険者をこちらに突き飛ばして来たのだ。




『、、、は??』



フェンは理解が出来ない。、、、『なぜ、、人質を、、手放す??』



冒険者を突き飛ばした後、ホブゴブリンは何か吠えている。



「、、※#×-、、○、、+**-、、、、」



、、、仲間割れ?、、正々堂々と戦いたい、とか?



残念ながらフェンには吠えているのか話しているのかなんて判らない。




「た、助けてくれ、、!!」



ホブゴブリンに突き飛ばされ転んでいた男が起き上がりフェンに駆け寄る。



「俺を助けに来てくれたんだよな? 助けてくれ!」



「あいつらを倒してくれ!」



「俺の、、大切なメンバーを殺したんだ!!」






フェンの返事を待たずに先に応えたのは二匹のホブゴブリンだった。



唸り声、怒りに任せた雄叫びを上げて巨大な棍棒で攻撃して来た。




フェンも剣を抜き放ち応戦する。



二匹共、フェンが今まで戦って来たホブゴブリンなど比べ様もなく強かった。



剣圧も然る事ながら『 殺意 』の質が違った。



こちらの攻撃など意に介さず、強力な一撃を打ってくる。それも二匹だ。



横殴り、縦殴り、体当たり、、何でも有りで攻撃してくる。



だが、フェンも並みの冒険者ではない。勇者なのだ。



隙を突き攻撃。徐々に二匹にダメージを与え、無力化に成功した。




じっとフェンが戦うのを観察していた最後の一匹が動く。



多分、一番の強敵だろう、、、見れば解かった。



外見からして普通のホブゴブリンではない、特別な『個』なのだろう。



『ヌラリ』と剣を抜く、、棍棒ではなく大型剣、バスターソードだ。



単に殴る、のではなく『斬る』という事を理解する敵だ。



ガルンで爺ちゃんが戦ったギガントオーガやウォーロドよりは遥かに小さいが、



フェンに比べれば間合いは圧倒的に相手が有利だ。



集中し、睨み合う両者、、、先程の怒りに任せた攻撃の二匹とは別物だ。



『ガルンで爺ちゃんはどう戦った・・・』



フェンは祖父、勇者ジンの動きを思い出す。




相手が先に仕掛けた。



『ガキンッッ』 



剣を弾く鈍い音が鳴り響く。



剣が折れなかったのは良かったが手が痺れる。



『殺す』、、その気迫が乗った一撃はフェンすら『ゾッ』とさせる。



敵はすぐさま次の攻撃を狙い、タイミングを計る、、、。




「やめるにゃ!!」



いきなり隠れていたはずのミヤが大声を上げる。



『何を、、?』と思い見るが、ミヤはこちらを向いていない。



ミヤの視線の先に有るのは先程フェンが無力化した二匹の敵。



町から同行した男が何時の間にやら二匹に近付き剣を構えている。



「よくも俺のパーティーメンバーを!!」



男は身動きの出来ない敵の喉下に剣を突き立てる。



『ビクッ』身体を一度、痙攣させて息絶える。



「お前もだ!!」



もう一匹にも剣を突き立てようと剣を上げる、、、。



「やめろ!」 フェンも叫んでいた。



どちらに向って言った言葉だったのだろうか?



フェンも瞬間、同行者の方へ飛ぶ。。。



男が剣を突き立てた瞬間、男自身も真っ二つに千切れ飛んだ。

 


ホブゴブリンがフェンを無視し男に斬り掛かり、切り捨てたのだ。



と、同時にホブゴブリンもフェンの一撃を受けていた。




自分を助けに来たパーティーメンバーが目の前で真っ二つにされ、


捕らわれていた男は半狂乱状態だ。




フェンの一撃を受けたホブゴブリンが唸り、叫ぶ、、。



痛みに対する呻き声なのか、フェンに対する怨嗟なのかは解からない。



『次で、、、倒す!!』





フェンが気合いを入れ、斬り掛かる刹那、黒い羽が舞い落ちる。




血と埃にまみれた喧騒が、息を潜め静寂が支配する。



「そこまでよ、、、。」



音も無く舞い降りた『黒い天使』ともいう姿にフェンは見覚えが有った。



クロネ、、?、、ではない。クロネは猫人だ。翼なんて無い。



それに、、クロネの美しい純黒の瞳ではない。黄金に輝く瞳をしている。



・・・気のせい?、、、でも、、。



「今の事は全て見、記憶した、、、、。」



「人間、、この報いは必ず、、、。」



軽々とホブゴブリンを持ち上げると、、、消えた、、。



両者の姿が元々無かったかの様に掻き消えたのだ。



「何が、、、」 フェンもすぐには現状が把握出来なかった。



少しの時間が冷静さを取り戻させる、、安全だと。




見回すと半狂乱だった捕らわれていた男が突っ伏している。


確認すると息は有る、、大丈夫だ、生きている。





ミヤ、、、ミヤは?



少し離れた所に、へたり込んでいるミヤを見つけ駆け寄る。



「ミヤ、、、平気?、、、ミヤ?」



ミヤの肩に触れる、、。




『ビクッッ!!!』 瞬間、ミヤがフェンの手を払い除け飛び退いた、、。




「ミヤ。大丈夫だよ。」




こちらを向くミヤ、、、怖がってる!?、、、「ミヤ?」




「フ、フェンさま、、、違、うの、、、ごめんなさい、、」




「ミ、ミヤ、、、」 フェンも絶句した。




、、、ミヤが泣いているのだ。




今まで一度として見た事の無い涙、、、何時でも元気なミヤが、、、



、、、泣いている。。。



大きな栗色の瞳から溢れる大粒の涙、、、。



『ぽろぽろ』と流れる涙を前にフェンは頭の中が真っ白になる。



「ごめん、ごめんね、、ミヤ、、」



フェンは謝るしか出来なかった。



『ごめんね、ミヤ。どうして、、、』



、、、そんなに怖かったの?



、、、戦い、殺し合うのがショックだったの?



、、、何が悲しくてミヤが泣いているのかが解からない自分が許せない。




「ごめん、ミヤ。泣かないで、ミヤ、、ごめんね。。」



泣いているミヤを見ていたらフェンも悲しくなって来た。



「フェンさま、、違うの。フェンさまが悪いんじゃない、、、。」



「ミヤはいつでも、いつまでも、、フェンさまの味方です、、。」



「うん。僕もだよ、ミヤ。」



「いつでも、いつまでも、、ミヤの味方だからね、、。」






「帰ろ。ミヤ。」




「はい。フェンさま、、。」




「ミヤ、『にゃ』 は?」




「はいにゃ。フェンさま、、。」










「ミヤは『にゃ』を付けるのだから、、、」

「ミオンとシオンは『わん』を付けるのはどうかにゃ?」

 「『わん?』、、どうかな?」

 「ミオン、シオン、言ってみて、、。」

  『はいですわん』『そうですわん』『こんな感じかわん?』

「もっと大きい声でにゃ!!」

  『わん、わん、わん、わん・・・・』

   ・・・速攻で近所から苦情が来た、、、。

 「・・・うるさいからNGって事で、、却下。。。」


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