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その136〜その140

 一緒に映画を観に行った彼女がスクリーンの中に吸い込まれてから、彼女のことを覚えているのは僕だけになってしまった。






 乗っている者が全て深い眠りについている満員電車が、どこの駅にも止まらずに走り続けている。






 ここの高速道路では、子供とも老人とも猿ともつかぬ者が、行き交う車の屋根の上ではしゃいでいるのをよく見かける。






 廃墟となった巨大ショッピングモールの中では、帰れなくなったかつての客達が今もさまよっている。






 確かに友人と連れ立って歩いていたのに気がつけばその姿はなく、友人が実在していたかどうかすら思い出せない。


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