19/102
その91〜その95
誰もいない夜道を一人歩いていると、いつの間にか私と全く同じ顔をした人が横に並んで歩いていた。
彼女が作って食べさせている料理の材料が私であることを、あの人にどうやって伝えればいいんだろう。
「これが私の家族の写真よ」と見せられた写真には、彼女以外には等身大の人形しか写っていない。
吹雪の日、顔色の悪い男を取り巻いたサマードレスの少女の一団が、笑いさざめきながら通り過ぎて行く。
はるか頭上から聞こえて来たけたたましい人間の笑い声が、その勢いのままどんどんこちらへ近づいて来る。




